Column

金津高等学校(福井)

2018.01.25


トレーニングに励む様子(金津)

地域に密着した交流が評価され、センバツ大会の21世紀枠候補に

■昨秋の福井大会で初優勝
 福井県あわら市にある福井県立金津高等学校は1983年に開校。16年3月に経理科、情報処理科を閉科し、現在は普通科のみを設置している。学習効果や集中力を上げるため、年間を通じて全生徒が朝に読書を行っているのが学校の特色だ。野球部は昨秋の福井大会で初優勝を遂げ、北信越大会に進出。少年野球チームとの交流や冬は学校周辺の雪かきを行うなど地域との関わりも評価され、今春のセンバツ大会における北信越地区の21世紀枠候補校として推薦されている。

■金津野球部の紹介
 野球部は2年生14名、1年生14名の計28名。「部員数が少ないので各自が違う場所で自分の課題に見合った練習を行っています」と斉川 隼大副主将。昨秋は県ベスト4入りを目指してのスタートだったが、「練習試合で様々な相手と戦うことで試合の運び方や一球の集中力が鍛えられ、チームが強くなっていったと思います」と、目標を上回る福井大会優勝を果たした。


トレーニングに励む様子(金津)

■秋季大会を振り返って
 福井大会・決勝の坂井戦。3回に5点を先制される苦しい展開だったが、「7回に追いついて延長戦に持ち込み、10回表には4番・髙桒がホームランを放って勝利。坂井には8月の市長杯(坂井・奥越地区大会)で負けていた(4対6)ので雪辱を晴らせました」(斉川副主将)と、昨夏の甲子園出場校に対し、見事にリベンジを果たして優勝。「昨秋は、チームに逆転する力があり、毎試合、違うヒーローが現れました」と振り返っている。

■新チームを引っ張ってきた選手は?
 髙柴 太一選手は内野も外野も守れるユーティリティプレーヤー。打線では1番打者としてチームを引っ張った。石丸 結大選手は1年生ながら内野の要。捕手の髙桒 篤耶選手は4番打者としてチームを優勝に導いた。また、今春から夏に向けて活躍が見込まれる選手として、斉川副主将が名前を挙げたのは中橋 朋希選手と夛田 新太郎選手。「中橋はキャプテンとしてチームを引っ張っていたが、秋季大会の前に腰を怪我してしまい出場できなかったので、最後の夏に期待。夛田は1年生ながらクリーンアップを打つバッター。髙桒のマークが厳しくなった時などは、夛田が打ってくれればチームの勝利に繋がります」

■この冬の意気込み!
 「個々のパワーアップ」「体を大きくする」「体幹を強くする」の3つをトレーニングのテーマに掲げている金津。斉川副主将は「僕たち2年生は最後の冬となるので、最後の夏に後悔しないようにこの冬の厳しいトレーニングも楽しく取り組んでいきたいと思います」と話し、今春のきたるべき時に備え、準備をしている。

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[page_break:リードされていても負けていない雰囲気があり、最後まで諦めない]

リードされていても負けていない雰囲気があり、最後まで諦めない


トレーニングに励む様子(金津)

 ここからは、髙桒 篤耶選手と安岡 倫宏選手のお二人にお話を伺いました!

Q.秋季大会などを経て、見つけた課題を教えてください

髙桒:バッテリーを中心とした守備の連携と走塁の意識です。
安岡:「ここぞ」という場面で詰めが甘いところです。

Q.このオフシーズンの目標、強化したいことを教えてください

髙桒:背筋と体幹を鍛え、ボディーバランスも良くしたいです。
安岡:下半身の強化です。

Q. 応援する方々へアピールしたいセールスポイントは?

髙桒:チャンスの場面での思い切りの良い打撃と勝負強さです。
安岡:冬に鍛えた体から繰り出す長打力を見てほしいです。

Q.チームの好きなところや、他のチームに負けていないところはどこですか?

髙桒:リードされていても負けていない雰囲気があり、密度の濃い練習をしているところです。
安岡:仲の良さと最後まで諦めない気持ちは負けません。

Q. このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

髙桒:チームの絶対的な選手になる!
安岡:夏までの下積みをしっかりとやります!

髙桒選手、安岡選手、ありがとうございました!

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[page_break:3月からのシーズンに力を集結し、目標に向かっていこう!]

3月からのシーズンに力を集結し、目標に向かっていこう!


シャトル打ちの様子(金津)

 齋藤 滋監督にお話を伺いました!

Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?

 試合で結果を出すための練習を意識し、練習のための練習にならないことを徹底しました。そのため、「目標なく、また課題の克服なく、試合に出る資格はない」と選手に諭し、納得できない状態の時は居残り練習、朝練習などを積極的に行い調整。何事にも自主的に取り組み、指示待ちの練習にならないこと。そして、技術習得は真剣に、トレーニングなどの鍛錬は楽しく行うことを部の方針にしました。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 この秋のテーマは、「打ち勝つ野球」。超攻撃的な野球を目指し、打撃最優先でチーム作りをしてきました。絶対的なエースが不在のため、3人の投手リレーで失点を最小限に食い止め、攻撃ではチャンスを一気にビッグチャンスにしていきました。県大会では5試合中4試合が逆転勝ち、特に決勝では5点差を逆転しての優勝でした。ただ、課題は多く、攻撃も守備も細かいところでのミスが目立ちました。冬の練習ではそれらの精度を高めることを主眼に練習していきます。

Q. 厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 ボールを使えないこの時期が、一番大事な基礎基本の習得期間になります。努力は裏切りません。この時期は一人ひとりが頑張って個人の能力を伸ばし、3月からのシーズンにその力を集結して、チームの目標に向かっていきましょう!

齋藤監督、そして金津高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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