Column

立命館慶祥高等学校(北海道)

2018.01.29


立命館慶祥野球部の集合写真

強豪を撃破し快進撃を見せた秋

■日本初のハーバード大学研修プログラムを実施する立命館慶祥!
 札幌に近い、江別市にある立命館慶祥高校。2015年には文部科学省より「スーパーグローバルハイスクール(SGH)」の指定を受け、日本初のハーバード大が許可した「立命館慶祥ハーバード大学研修プログラム」を実施した。野球部は今秋、全道大会に出場しベスト8まで進出した。

■甲子園で校歌を歌う
 現在1年生19名、2年生22名、計41名で活動する立命館慶祥野球部。チームのウリは終盤に点を重ねることができる粘り強い攻撃と集中力、そして公式戦を多く経験している2年生が多いことだ。チームの目標は「甲子園で校歌を歌う」こと。史上初の甲子園を目指して厳しい練習に励む。特にきつい練習が「振るトレ」。その内容を詳しく紹介すると、
(1)逆手スイング20本
(2)バットを両手で頭の上に上げた姿勢で股割り5秒×10回
(3)股割りの姿勢で手を握るのと開くのを繰り返す50回
(4)開脚早振り50本
(5)腕立て伏せ20回
(6)ジャンピングラウンジ30回
この6つのメニューを3セットこなす。この練習でスイングに必要な力を養っていく。


バッティング練習(立命館慶祥)

■強豪校を撃破し、進んだ全道大会
 新チームが始まると「チームワークで頂点へ」というスローガンの下、チーム全体で一体感を持ち、お互いにミスをカバーできるようなチーム作りを目指した。そして迎えた秋季大会札幌支部予選札幌第一北海という今春、今夏の甲子園出場校を撃破し、全道大会に勝ち進んだ。全道大会でも北広島釧路明輝に勝利し、3回戦では駒大苫小牧と対戦。結果は5対3で敗れた。この対戦を西田 大駿主将が振り返る。「序盤にエラーで先制点を許し、流れを掴むことができませんでした。気迫が足りなかったなど、気持ちの面で相手に押されていました」。強豪を撃破した喜び、そして駒大苫小牧に負けた悔しさの両方を味わった秋季大会だった。

エースの高塚投手(立命館慶祥)

■活躍した選手は?
 新チームが始まり活躍した選手を西田主将に伺ったところ高塚 純正鈴木 義人の名をあげた。高塚は135キロ前後の速球、切れ味鋭い変化球をコントロールよく投げ分ける右の本格で、練習試合、公式戦を含め常に安定した投球を見せた。鈴木は一番打者として、高い出塁率を残し、核弾頭の働きを見せた。さらに俊足で、守備範囲が広いセンター守備も注目だ。来春、夏のキーマンには橘井 光正田 麦鈴木 義人の3人。橘井は右腕から投げ込む速球はエースの高塚以上で、最速140キロ近い球速とボールのキレがある。西田主将は「安定感・スタミナをアップして、先発完投を目指してほしい」と期待している。また正田は恵まれた体格から鋭い打球を飛ばすスラッガーだ。

■チームワークを高め甲子園へ
 冬の期間、雪が降るため、グラウンドは使えなくなる。そのため基礎練習で自分達を追い込み、個人の能力アップに努める。西田主将は「厳しい練習の中で、仲間と声を出し合いながら乗り越え、さらにチームワークを高めていきたいです」と意気込んだ。

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[page_break:気迫を持って常に戦う]

トレーニングの様子(立命館慶祥)

気迫を持って常に戦う

ここからは、畑瀬 将吾選手(2年)と高塚 純正選手(2年)にお話を伺いました!

Q.秋の大会や練習試合が終わって見つけた課題を教えてください。

畑瀬:チームの課題は、送りバントのミスと守備のミスが多かったことで、個人の課題は、捕球体勢が崩れた後のスローイングです。
高塚:チームでは、序盤に点数が取れなかったことで、個人では、連戦に耐え得るだけのスタミナがなかったことです。

Q.このオフシーズンの目標、個人的に強化したいことを教えてください。

畑瀬:打球まで素早く入るフットワークと、広角に打てる長打力です。
高塚:ストレートの球速、切れを上げることと、連投に耐えられるスタミナをつけることです。

Q. 応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!

畑瀬:気迫を持って、常に相手に向かって戦う姿です。
高塚:相手に向かって、コーナーを突いていける攻めのピッチングです。


ウエイトトレーニング(立命館慶祥)

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

畑瀬:試合に出ている9人だけではなく、ベンチ・スタンドが一体となった全員野球で戦えるチームワークの良さです。
高塚:全員が1つの目標に向かって勝ちにいく姿勢を見てほしいです。

Q. このオフシーズンで『自分はここまで成長するぞ!』と、いうこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

畑瀬:気迫あるプレーでチームを甲子園に導ける選手になります!
高塚:チームを甲子園に連れて行けるような投手になります。

畑瀬選手、高塚選手、ありがとうございました!

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[page_break:甲子園で勝てる取り組みと努力を]

トレーニングの様子(立命館慶祥)

甲子園で勝てる取り組みと努力を

 木村 隼人コーチにお話を伺いました。

Q. 今年のチームは、新チームが始まってからどんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたでしょうか。

 テーマは「チームワーク」と「粘り強さ」です。秋季大会では、それらを随所に発揮することができたので、ベスト8まで勝ち上がることができましたが、勝負所でミスが続くなど、脆さも出た大会となりました。その先を目指す為には、「走・攻・守」と「心・技・体・頭」の全ての面でレベルアップが必要になると考えています。

Q. 最後に、これから厳しい冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 冬の練習は自分との戦いでもあり、どれだけ追い込むことができたかで春・夏の結果が変わってきます。今までと同じ取組みでは同じ結果が限界なので、甲子園で勝てるための努力と取り組みを見せてほしいですね。

立命館慶祥高校野球部の皆様、ありがとうございました!


今年も大好評!
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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