Column

鳥取商業高等学校(鳥取)

2017.07.03


練習風景(鳥取商)

どんな状況でも粘り強く!

■2度の甲子園出場
 鳥取県立鳥取商高等学校は、鳥取市にある商業高校。野球部は2004年、そして2011年に夏の甲子園出場を果たしており、現在総勢64名で活動する2017年のチームは、「どんな舞台でもあきらめず、粘り強く戦う」をモットーに、6年ぶりの甲子園の舞台を目指し日々戦っている。

■まず人としての大事なところを
 チームのウリについて「粘り強さ・元気がいい・商業高校生としてあいさつがきちんとできる」と主将の前田 楽選手がいうように、鳥取商は人としての部分を大事にしている。チームの発足時から「甲子園に出場するという目標はもちろん、社会性やマナーを徹底的に身につける」という命題を自らに課し、それを実行に移してきたということだ。

■妥協せず自分を追い込む
 鳥取商は秋に県8強まで進み、オフシーズンに突入。「自分に負けない、妥協しない」を胸にトレーニングに励んだ。チームで行っている基礎的なトレーニングの中でも、とりわけ選手たちを苦しめるのが、「1500m走×2本→600m走×5本→300m走10本」のランメニューと、「1日1500スイング」の目標だ。当然容易にクリアできるものではないが、そこで妥協せず、あと一回、あと一回と限界まで自分を追い込んでいく。

■8点差を一時逆転
 その努力で培った実力と、精神的な粘り強さが花開いたのは、春季大会準々決勝の鳥取西戦。4強を目指し始まったこの試合の序盤で、8点をリードされる苦しい展開に。しかし「どんな状況でもあきらめない」気持ちを前面に出し、9回に同点に持ち込むと、延長10回に逆転。その裏にサヨナラ弾を浴び一層悔しい敗戦になったが、大差をひっくり返したのは確かな自信になっただろう。

■チームの注目選手
 注目選手は、4番に座る田中 翔馬選手。田中翔選手について前田主将は、「とても頼りになる4番打者で、チャンスにも強く、どの試合でも打線を引っ張ってくれる」と絶大な信頼を寄せる。間違いなくこの大会でもチームのキーマンになるだろう。またチームを盛り立てるのは田中 丈士選手。「どんな状況でもチームを笑顔にして、盛り上げてほしい」と選手たちがいうように、ムードメーカーとしてチームを勝利に導いてほしい。

■粘り強く夏も進む
 現在夏の大会に向け、持ち味の粘り強さを本番で出し切るために、「いつでも楽しく声を出して練習し、一球一球に対する気持ちを強く持って練習に取り組んできました」と前田主将はいい、最後の夏に向けて、「悔いなく全員が笑顔で終われるように、またそのために全員の目標である甲子園に必ず出場したい。どんな時でも、たくさんの方々への感謝の気持ちを忘れず、はつらつとプレーします」と思いを誓った。この夏にも、粘り強く勝ち上がっていく鳥取商を見せてほしい。

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[page_break:絶対甲子園へ!]

グラウンド風景(鳥取商)

絶対甲子園へ!

ここからは小畑 将悟選手(3年)と平原 光星選手(3年)にお話を伺いました。

Q.夏へ向けて見つけた課題を教えてください。

小畑:投手陣の立て直しと、チームとして鳥商野球の確立が必要だと思います。
平原:・取れるアウトを確実に取る守備力。隙を見つけて、次の塁を狙うという積極的な走塁。打撃では次のバッターに必ずつなげるというチームバッティングを心がけることをそれぞれ意識して練習しています。チームとしては、守備から流れをつくれるように、取れるアウトを必ず取るということを心がけています。

Q.ここまで振り返って、高校野球で一番の思い出を教えてください

小畑:監督さんと、何度か夜遅くまでいろいろな話をしたことは思い出として心に残っています。
平原:高校野球をはじめて、同級生とともに野球をしてきたこと。ヒットを打てたことや、良いプレーができたという記憶に残る場面もありますが、チームメイトと今まで共に過ごしてきた日々が一番の思い出になっています。

Q. 応援する方々へ自分のここを見てほしいというのを教えてください!

小畑:全身全霊、一生懸命、全力でプレーしているところ。一球に対する思いの強さを見てほしいです。
平原:周りを見て行動し、指示を出す立場なので、リーダーシップを発揮していきたいと思っています。

Q.このチームの好きなところは、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

小畑:チームを盛り上げられるところと、どこにも負けない練習量は誇れます。
平原:仲が良いと思うことが多々あり、その度にこのチームで良かったと思います。野球のことについて真剣に一人一人が考えているところが、他のチームには負けていないと思う。守備や攻撃のことで悩み続けている選手がたくさんいて、真剣に考えているんだなと思いますね。

Q. この夏はこういう夏にしたい!という意気込みを教えてください

小畑:絶対甲子園!!人生最高の夏にしたいです!
平原:自分たちの目標であり、監督・部長さんの目標でもある「甲子園」という舞台に必ず行き、悔いの残らない結果にしたいです。

小畑選手・平原選手、ありがとうございました!

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[page_break:夢の舞台を現実に]

夢の舞台を現実に

  ここからは狩野 永治部長にお話を伺いました。

Q. 新チームが始まってからどんなチームを作り上げてきましたか?またこのチームの強みも教えてください。

 私は野球経験ゼロなので、上手に表現できませんが、監督さんは『心の底から本気で甲子園をめざし、挑戦し続けるチームを目指し、今も追求し続けている。「打てなくても勝つ」を付け加えたのが今年のチームの特徴。重視しているのは「走塁」で、この要素をさらに精度を上げ、チームの強みとしたい』と日頃から話されています。

Q. 夏に向けて3年生と部員たちにメッセージをお願いします!

 野球経験が全くない私も、毎日、一生懸命、夜遅くまで練習している姿に感心している。支えてくれる人に対してはもちろんだが、自分のためにも限界まで挑戦し続けて欲しい。鳥取県の商業高校生としてプレーする自覚と誇りを持ち、夢の舞台を現実に引き寄せるために、野球以外の部分でも頂点を目指してもらいたい。

狩野部長、そして鳥取商高校野球部の皆様、ありがとうございました!


今年も大好評!
僕らの熱い夏 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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