Column

新連載・週刊せり高校野球がスタート!明日準決勝を迎える春季東京大会をみにいこう!

2017.04.21

 みなさん、こんにちは!
バトルスタディーズ』×高校野球ドットコム「強い者にはワケがあるキャンペーン」公式レポーターの芹 玲那です。
昨年より春・夏の甲子園レポートやドラフトレポートを執筆させていただきましたが、このたび『週刊せり高校野球』という新連載をスタートします!

 高校野球というスポーツが持つ魅力を私なりの視点でお伝えしたい――。
そんな気持ちからこの連載を始めました。
高校野球はテレビやネットニュースを見るだけでも、とても楽しいものです。
しかし高校野球は、実際に球場で観戦しなければ得ることのできない感動や発見がたくさんあるんです。
この「球場で見る高校野球の楽しさ」を私は伝えたい!

 つたない文章かもしれませんが、この連載を読んで、「明日は高校野球をみに行こうかな?」と思ってくださる方が一人でもいれば、これほどうれしいことはありません。

 ではさっそく始めましょう。第1回は、いよいよ佳境、春季東京都大会についてお伝えします!

とにかく選手と近い!神宮第二球場

 史上初の「大阪対決」でおおいに盛り上がったセンバツの“感動の余韻”を引きずったまま、東京に戻った私が向かったのは、春季高校野球東京都大会でした。

 この原稿を書いている段階で、ベスト4が決定しています。
勝ち上がってきたのは、センバツに出場した早稲田実業日大三の両校と、帝京国士舘
4校合わせると甲子園出場回数は春夏通算192回!優勝8回! 
強豪校が並び立ちましたね!
行われるのは、準決勝が[stadium]明治神宮第二球場[/stadium]。決勝が[stadium]明治神宮球場[/stadium]です。
注目校が勢ぞろいとあって、決勝戦は初の平日ナイターの試合となることが決定。スタンドはお客さんでいっぱいになるのではないでしょうか? いまからワクワクします!

 さて、この春季大会。センバツと夏の甲子園の間に行われるため、ちょっと地味な印象があるかもしれませんが、どうしてどうして。とても面白い大会です。
まず、チームの新たな戦力を観ることができます。

  冬の練習の成果を公式戦で発揮させられる貴重な場である春季大会。だからこそ、秋までは控えで、冬の間に成長した選手の公式戦デビューがあったり、4月に入学した新1年生が早くも試合に出場したり……。
これからの高校野球界を引っ張っていくような活躍が期待される注目選手をいち早くチェックできます!
スタンドから聞こえてくる新入生の初々しい応援が見られるのも春季大会ならではですよね。

[page_break:「神宮第二球場での観戦」は春季大会の魅力の一つ]
新連載・週刊せり高校野球がスタート!明日準決勝を迎える春季東京大会をみにいこう! | 高校野球ドットコム
明治神宮第二球場での観戦は魅力たっぷり!

 そんな数ある春季大会の魅力の中で、私が一つ伝えるとするならば、「[stadium]明治神宮第二球場[/stadium]での観戦」です。
[stadium]明治神宮第二球場[/stadium]は、1961年に相撲場から[stadium]明治神宮第二球場[/stadium]へと生まれ変わりました。
なんと1塁側にはゴルフ練習場があり、試合がない時は全面ゴルフ練習場として使用されているという全国的にもとても珍しい球場です!

 それから、歴史ある球場だからこそ、今ではあまり見かけなくなった手書きのスコアボードがあります。
得点や選手の名前まで全てが手書きのスコアボードは趣があり、少し見づらいけれど味のあるスコアボードが私は大好きです。
この味のあるスコアボードは今ではなかなかお目にかかれませんよ!
また、隣接している[stadium]明治神宮球場[/stadium]で試合が行われていれば、場内アナウンスや応援がよく聞こえてきます。
2階席からは[stadium]明治神宮球場[/stadium]のスコアボードが見えるので、[stadium]明治神宮第二球場[/stadium]にいながらも2つの試合を同時に楽しめちゃうなんてこともできるのです。

 そして、[stadium]明治神宮第二球場[/stadium]の最大の魅力はスタンドとグラウンドの近さだと私は感じています!
収容人数は5636人と少なく、スタンドがベンチ裏までしかないため、球場としてはこじんまりして見えます。
でも、近いからこそ、選手の迫力あるプレーを間近で観ることができます。「自分のスイングをしてこい!」「ベンチから声出していこーぜ!」といったテレビの音声が絶対に拾わない、ベンチの声もとてもよく聞こえてくるんです。

そんな選手の息遣いを感じると、感動が生まれます。
今のワンプレーの裏側にどれだけの努力があったのか――。
今の掛け声の背景には、どんな苦労や喜びがあったのか――。

 私はセンバツのレポートで、「ベンチからの声が、選手一人ひとりの意識の高さを示しており、それがチームの『強さのワケ』に繋がっているのではないか」と書きました。

 今回のベスト4はいずれも強豪校ばかり。名門校のプレー、強さのワケが甲子園よりもずっと近くで感じることができるのです!見逃せませんね!

 [stadium]明治神宮第二球場[/stadium]は、2020年の東京オリンピックへ向けての明治神宮外苑大改修でなくなってしまう事が決定しています。この[stadium]明治神宮第二球場[/stadium]の雰囲気を味わえるのも残りわずか。
是非この機会に足を運んでみていかがでしょうか?

 春季高校野球東京都大会・準決勝が行われるのは以下の日程です。

4月22日10時
早稲田実業 vs 国士舘
4月23日10時
帝京 vs 日大三
(両日とも[stadium]明治神宮第二球場[/stadium])

そして、4月27日18時から行われる[stadium]明治神宮球場[/stadium]での決勝戦。
高校野球で平日ナイターで試合を観られる機会は滅多にありません。この貴重な試合をお見逃しなく!

[page_break:夏に注目!朋優学院]

夏に注目!朋優学院

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朋優学院ナイン

 ベスト4に名門校が残った今年の春季東京大会でしたが、残念ながら敗れてしまった学校の中に夏の活躍が期待される学校がいくつもありました。

 センバツ出場校以外のチームにとって、春季大会は冬の練習の成果を初めて発揮する場所になります。新チーム結成直後の秋季大会を終えた各校が、ひと冬の間にどれだけ成長したのか、それを体感できるのが春季大会の魅力の一つです。

 その中でみなさんにぜひチェックしていただきたいと思った学校がありました。
朋優学院です!
品川区にある学校で、これまで甲子園出場はありません。
学校創立1946年。野球部は2001年創部と野球部としてはまだ若い学校です。
しかも学校にはグラウンドがなく、[stadium]大田スタジアム[/stadium]や[stadium]東京海洋大学・海浜公園野球場[/stadium]で練習をおこなっているとのこと。そんな環境の中で昨夏は東東京大会ベスト16に進出。今年の春季大会でも日大豊山など(試合レポート)の強豪校を破ってベスト16入りをはたし、今夏の東東京大会シード権を獲得しました。そして驚くことに選手はわずか13人しかいません。

 高校野球ドットコム記事内でも「グラウンドもなく、校庭そのものも狭く、どうしても選手も集まりにくい厳しい環境の中で、宮原 正幸監督が毎年好チームを作り上げてくることで定評がある」と紹介されており、それでも近年、上位へ勝ち進んでいる学校です!

 この朋優学院に私が注目した理由――。
それは「チーム全員の意識が統一されているのではないか」と思うシーンが何度もあったからです。
チームの意識を統一させることは、チームを強くするために多くの学校が取り組んでいることですよね。中でも朋優学院に強くそれを感じました。

 私が観戦したのは4月10日、4回戦の二松学舎大附戦(試合レポート)。
爽やかなブルーのユニフォームに身を包んだ朋優学院ナインは試合前のアップから印象的でした。
キビキビした集団行動のように息が揃ったランニング、「ありがとうございました!」という大きな声。深く丁寧なお辞儀。
ノックが終わった後の監督へのあいさつ。そして試合開始のあいさつ……。選手たちの所作のすべてが礼儀正しく、美しく、とてもまとまりのあるチームだと感じました。

 一つの目標に向かってチームが意識の上でも一致団結していないと、こうした所作はできないと思います。
こうした行動から朋優学院の、ひと冬の間の努力を感じました。同時に夏に向けて大きく飛躍するのではないかという期待も抱きました。

 試合は残念ながらコールド負けしてしまいましたが、試合後の取材で同校の宮原監督は「冬の間しっかり練習してきた」と選手たちの努力を称え、「敗れはしたが、付け込めないことはない」と語っていたそうです。
今大会を1人で投げ抜いたエース・小森 佑真選手を中心とした朋優学院の夏の戦いにぜひご注目ください!

 第1回はここまで!
次回も春季大会をレポートする予定です。
入学式を終えて、すでに新入生に公式戦デビューをさせている学校もあるそうですよ!
それではまた次週お会いしましょう!
高校野球レポーター・芹 玲那でした。

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オススメ!
2017年度春季大会特設サイト

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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