目次

[1]練習では「数をこなす指導」を意識
[2]今年は4人の投手を軸に全国大会出場を目指す


 グレーを基調とした赤い袖のユニホームは、かつての近鉄バファローズを思い起こさせる。1975年に大田シャークボーイズとして設立した大田水門ボーイズは、今年で46年目を迎える。長島守明会長が創設時から監督として指揮し、現在はチームの3期生であり社会人野球のSUBARUでコーチやマネージャーまで務めた日野貴透監督が引き継いだ。

 「ユニホームは長嶋会長のこだわりで、昔から派手なのが好きみたいです。昔は上下が濃いブルーの縦縞のユニホームに、スパイクもオレンジでした」とユニホームについて笑って語る日野監督。
 2期生として、西武ライオンズなど活躍した石井 丈裕氏を輩出するなど、長い歴史と伝統を誇る大田水門ボーイズの魅力に迫った。

練習では「数をこなす指導」を意識


 チームの3期生である日野監督は、日大高、日本大と経て社会人野球のSUBARUに入社。選手としてプレーしただけでなく、指導者としてもキャリアを重ねた。
 当時のチームは3学年で25名ほどの小さな野球チームだったが、現在では70名程の部員が在籍。7年前に指導者として携わり始めた際には、その変化に驚いたと振り返る。

 「昔とはかなり変わっていて驚きましたね。こんなに人数が多いのかと。
 東京都ではありますが隣が神奈川県の川崎市なので、そちら通う選手の方が多いです。中学野球は、『このメンバーでどうやって強豪チームを倒すか』を考えるのが毎年毎年面白いですね」

 そんな日野監督が、指導する中で最も意識することが「数をこなす」ことだ。
 数をこなして反復練習を繰り返すことは、即ち試合への準備であると説明する日野監督。少しでも上達した状態で試合を迎え、結果はアウトでも納得いく形でアウトになって欲しいという思いがその背景にある。

 「何もやらないまま試合に出場して結果が出なければ、やはり選手が気の毒だなと感じています。毎週試合の日が頂点に来るように、しっかり準備をしようと選手には口酸っぱく言っています。準備もせずに試合にいったら、何の得にもなりませんから」

 取材に伺ったこの日も、グループに分けて同時に様々なメニューを行うなど、時間を有効に使って一人あたりの練習量が少しでも多くなるような工夫が随所で見受けられた。
 そうした練習の中で、最近では首都圏だけに止まらず、北関東や東北地区の高校に進学して活躍を見せる選手も出てきた。

 部員数が増加する中でも、一人一人の選手を地道に丁寧に育成するところに大田水門ボーイズの魅力が見えてくる。