目次

[1]2年から試合に出場した延末藍太選手に、飛距離が魅力の青山達史選手
[2]力強いスイングを見せる小竹遥斗選手に、スタメン落ちから復活した渡部奏楽選手


 リトルシニアの名門チームで、昨年のジャイアンツカップで優勝も飾った世田谷西シニア。ストレスフリーで野球の楽しさを追求した練習も特徴であるが、これまで多くの逸材を輩出している点も見逃せない。

 トレードで阪神タイガースへの移籍が決まった山本 泰寛選手に、昨年のドラフト会議では木下 幹也投手(横浜)が読売ジャイアンツに育成4位で指名を受けた。またアマチュア球界にも廣澤 優投手(日大三-JFE東日本)や内海 貴斗選手(横浜-法政大)など活躍を見せる選手は多く、OBも各地で存在感を見せている。

 今回は、そんな世田谷西シニアの3年生の選手たちにスポットを当てる。本来は実績の無い選手を育て上げるのがチームのスタンスだというが、今年の3年生は小学校時代にNPBのジュニアチームに選抜された選手が10名以上在籍するなど、スター軍団の呼び声もあった世代だ。その中から注目の8選手をピックアップして紹介したい。

2年から試合に出場した延末藍太選手に、飛距離が魅力の青山達史選手



世田谷西の選手たち

 まず紹介するのが、学年で唯一2年生からレギュラーとして試合に出場していた延末 藍太選手だ。小学校時代は受験勉強に集中するため、6年生の1年間はプレーしていなかったが、世田谷西シニアに入団後は再び選手として本領発揮。

 シュアな打撃を武器に2年生春からレギュラーを掴み、昨年は7番打者としてジャイアンツカップ優勝に貢献。最上級生になると主に2番や3番打者として活躍し、打撃は上手さだけでなく力強さも加わった。兄の勧太選手は横浜高の4番として活躍中で、延末 藍太選手にも大きな期待が懸かる。

 延末選手は高校野球に向けて、「打線を引っ張っていけるようなバッターになりたいです。しっかりとタイミングを取って、またバットの軌道も大事にして、その二つが出来ていれば良い投手でも打てると思うので完璧にしたいと思います」と意気込みを口にした。

 また、飛距離なら青山 達史選手がチーム1だ。小学校時代には横浜DeNAベイスターズジュニアに選出され、この夏は全国の舞台でも4番を任された続けた。8月に行われたリトルシニア全国選抜大会2回戦の大分中学シニア戦では、大阪シティ信用金庫スタジアムの左中間スタンドに本塁打を放ち実力を証明。

 また、身体能力も非常に高く、外野からの強肩は相手チームにとって脅威でスケールの非常に大きな選手だ。将来に向けては「チームを勢いづける打撃と肩の強さを見せていきたい」と語り、高校野球での活躍を誓った。