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国立中央リトルシニア(東京)楽しいだけではなく、礼儀や挨拶には厳しく!

2018.06.22

楽しいだけではなく、礼儀や挨拶には厳しく!

国立中央リトルシニア(東京)楽しいだけではなく、礼儀や挨拶には厳しく! | 高校野球ドットコム
ノックを受ける選手

 2005年に創立し、4年目には関東大会出場も果たした国立中央リトルシニア。昨夏は北海道で開催された日本リトルシニア東日本選抜大会に出場し、昨秋には関東大会に出場するなど、着実に力を伸ばしてきている。冨田 博監督も「チームとしてはまあまあ。秋に関東大会に行けたので、それなりの実績はでてきたのかなという感じです」と手応えを感じている。

 この日、練習場の多摩川河川敷グラウンドでは元気よく声を出して練習する選手たちの姿があった。このチームは雰囲気よく、楽しく野球をやるチームだ。森田 靖之コーチにお話を伺うと「やっぱり楽しいチームですね。だからうちは辞める子が少ないです。強いチームに行くとついていけない子とか、きつくて続かないので結構辞める子が多いんですよ。やめないことが一番いいですよ」と紹介してくれた。実際に練習を見ても、全員が楽しそうに練習をしていて、きついランメニューでも嫌な顔をしている選手はいなかった。

 しかし国立中央リトルシニアは楽しいだけのチームではない。冨田監督にその指導方針を聞いた。「指導方針は文武両道です。あとは礼儀と挨拶をしっかりすることですね。中学生は一番難しい時期なので。中学生は悪い意味でいうと反抗期なので、生活指導から家の手伝いまで含めて指導しています。勉強に関しても野球だけやっていれば高校に行けるという時代ではありません。なので勉強のことも厳しく言っています」。実際に選手にも話を聞くと、「勉強については結構言われます」と教えてくれた。

[page_break: 体力差を考え、学年ごとに練習メニューを分ける]

体力差を考え、学年ごとに練習メニューを分ける

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バッティング練習の様子

 国立中央リトルシニアは学年ごとに分かれて練習を行う。これは学年ごとの体力差を考慮しているためだ。冨田監督は1年生のことを「まだ小学7年生ですからね(笑)」と表現するように、まだ体力も2年生とはかけ離れていることを、指導者陣は理解した上でこの方法を採用した。

 ここで2年生と同じ強度のメニューを1年生がこなすと怪我をするリスクが増える。そのため学年ごとに担当コーチを付け、トレーニングコーチも付けて、練習に取り組んでいる。取材した日の午前中は1年生が年末の駅伝大会に向けたランメニュー、そして2年生はフリーバッティング、そしてその守備につくという実践的なメニューをこなしていた。

 学年別で練習に取り組み、実力も上がってきている。その中で今年の新チームは、関東大会に出場。実力はある。しかし冨田監督はまとまりはあるが、競争意識が足りないと感じていた。「最上級生は17人と少ないんですけど、少ない割にはチーム力があります。ただ唯一欠点は競争意識が足りないので、そこを補えればもっといいチームになるかなと思います」。実際にこの部分は池淵 健太主将も感じているところで「目標は関東大会に出て、勝てるチームになることです。勝てるチームになるためには、一人ひとりの意識を変えてほしいと思っています。この冬にみんなが頑張って練習すれば、勝てるようになると思います」と語る。

[page_break: 東京の代表に選出された辻村を中心に関東大会で勝てるチームに!]

東京の代表に選出された辻村を中心に関東大会で勝てるチームに!

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マシーンにボールを入れる選手

 関東大会、そして東日本選抜大会に出場した国立中央リトルシニアの注目選手は辻村征也だ。冨田監督が「足も速くて、肩も強い。3拍子揃った選手ですね」と期待を寄せる一人だ。この辻村はリトルシニアの東京代表に選出された。バッティング練習を見ていても、一人レベルが抜きんでている。「東京代表に選ばれて、その経験をどれだけチームにどう伝えるかですね」と冨田監督。池淵主将と辻村が関東大会出場、そしてそこで勝てるチームになるように、中心となってチームを引っ張っていく。

(文・写真=編集部)

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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