Column

美濃加茂高等学校(岐阜)

2017.02.22


集合写真(美濃加茂)

日本一のグラウンドを目指し、整備には時間をかける

■美濃加茂はどんな学校?

岐阜県美濃加茂市にある美濃加茂高等学校は1973年に開校した私立校。01年には中学校を併設し中高一貫校となった。部活動は盛んで、ゴルフ部、ボート部、ブラスバンド部をはじめ全国大会に多数出場しており、野球部も80年夏に甲子園初出場。初戦で岩国商(山口)に2対1で勝利してベスト16入りした。90年夏にも2度目となる甲子園の土を踏んでいる。また、昨春は岐阜大会で準優勝、昨秋は3位となって東海大会に駒を進めるなど古豪復活の兆しは見えている。OBにはダイエーなどで活躍した内山 智之投手など。

■美濃加茂野球部の紹介

現在、野球部は2年生22名、1年生22名の計44名。「スローガンは『大声』と『凡事徹底』。どんなことにも全力の声を出して、当たり前のことを当たり前にするという事です」と、福田 清河主将は説明してくれた。また、野球部には専用のグラウンドがあり、「土を入れ替えて頂いたので、常に平坦に維持するために整備に時間をかけて、日本一のグラウンドを目指して綺麗に保っています」と、福田主将。与えられた環境に甘んじず、「岐阜県一の監督、部長、コーチ、マネージャー、選手、保護者が一丸となり、新たな美濃加茂高校の歴史の1ページをつくろう」と、日々の練習に励んでいる。

■美濃加茂を引っ張る選手は?

昨秋
、活躍したのは池戸 昇太投手と小出 達也選手のバッテリー。池戸投手はしっかりと緩急をつけ、ストライクゾーンを有効に活用して好投。福田主将は、その池戸投手について「下半身を強くするために毎日、自主練習でタイヤを腰に巻いて走っている、とてもストイックな選手です。努力が実り、東海屈指のエースなることを信じていますし、僕らも彼の姿を見て練習に励んでいます」と、周囲にも好影響を与えていることを教えてくれた。また、小出選手は捕手として守備陣を引っ張り、チャンスに強いバッティングも見せてくれた。

■秋季大会で得た手応えと課題

昨秋は岐阜大会
で3位になった美濃加茂。福田主将は「力の無い自分たちですが、どんな相手にも一丸となってチーム力を発揮することができました。しっかり守り切り、しっかりと繋ぐことでチャンスに得点を挙げられたので、勝つことができたのだと思います」と、振り返る。だが、岐阜大会準決勝東海大会では、守りのミスが出て敗戦。「麗澤瑞浪との準決勝では、守備からリズムという自分たちのスタイルができず、エラーから失点して負けてしまいました。東海大会という大舞台でも自分たちの力を発揮できず、精神力の弱さを感じましたし、上のレベルで勝っていく為には、よりレベルの高いピッチャーを打ち崩していかなければいけないという事に気づかされました。何より失策で取られた点は返ってこないので、取れるアウトをしっかり取れるようにしていきます」と課題を挙げ、今春の飛躍を誓った。

■この冬の意気込み
「このオフシーズンで春や夏の結果が決まってくると思うので、やれる事を全てやり切り、実りある冬にしていきます。そして、この冬で体から守備、打力など、すべて生まれ変わった美濃加茂高校にしていきます」と、決意を語る福田主将。「東海大会で負けた悔しさは東海大会で返すしかないので、春は必ず東海大会に出場してリベンジします。そして、夏は、尊敬する1学年上の先輩方に恩返しをするためにも必ず甲子園に行きます」

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[page_break:「美濃加茂、変わったなあ」と言われるような冬に!]

福田 清河選手と池戸 昇太選手(美濃加茂)

「美濃加茂、変わったなあ」と言われるような冬に!

 ここからは、池戸 昇太副主将(2年)と森 琴賀マネージャー(2年)の二人にお話を伺いました!

Q. 秋季大会で見つけた課題を教えてください。

池戸:低めいっぱいに強いストレートが投げられていないこと。変化球に頼らず、ストレートで攻めることです。
森:「守備からリズム」という野球が信条なのですが、守備での失策が多く、本来の目指す野球ができなかったので、先輩たちのような安定した守備を目指します。

Q. この冬は、どんな冬にしていきたいですか?

池戸:春には必ず低めに強いストレートが投げられるようにします。その為に「投げ込み・走り込み・食べ込み」を中心としたトレーニングに励んで下半身を強化していきます。
森:自分に厳しく、仲間と切磋琢磨し合い、春には「美濃加茂、変わったなあ」と言われるような冬にしたいです。

Q. 野球をする上でのモットーはありますか?

池戸:「お前が練習しなかった日は、俺が上手くなる日だ」です。
森:「球道即人道」です。日常生活や学校生活が部活動に影響するので、すべての事に対してこだわっていきます。

Q. では、チームの好きなところや、ここは他のチームに負けない!というところを教えてください。

池戸:声が出るところです。ベンチの盛り上がりは岐阜県内のどのチームにも負けません。
森:挨拶や礼儀はどこのチームにも負けません。岐阜県No.1と自信をもって言えると思います。

Q. 最後に、このオフシーズンで「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!

池戸:4月までに140キロを投げられるようにします。この冬が勝負なのでチーム一丸となり、春の東海大会でまずリベンジをしていきます!
森:人としてのマナー、礼儀、目上の方に対しての対応に磨きをかけ、自分の将来につなげていきたいです!

 池戸選手、森マネージャー、ありがとうございました!

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[page_break:美濃加茂野球は「守備からリズムを作る」野球]

池戸 昇太投手と小出 達也捕手(美濃加茂)

美濃加茂野球は「守備からリズムを作る」野球

 最後に高橋 陽一監督にお話を伺いました!

Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?

 今年のチームに限りませんが、美濃加茂野球は「守備からリズムを作る」野球です。

Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。

 秋の大会では大事な勝負どころで守備の乱れがありました。この冬は「守備力の向上」をテーマとして掲げ、基本のドリル練習からノックまで、継続的に行っていく予定です

Q. 最後に、厳しい冬の練習に励んでいる選手たちにメッセージをお願いします!

 高校野球は冬のスポーツ! 厳しい冬を乗り越えて春・夏に花を咲かせよう!

 高橋監督、そして美濃加茂高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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