県立岡山城東高校（岡山）
トレーニングの様子（岡山城東）
秋の県ベスト8の岡山城東
■英語教育に力を入れる
岡山県立岡山城東高等学校は、岡山県岡山市中区下にある県立高校。1987年創立で岡山県内での県立高校として最後の新設校になっている。文部科学省からスーパーイングリッシュランゲージハイスクール、スーパーグローバルハイスクールの指定を受けるなど英語教育に力を入れている。
■目標は春夏連続優勝
現在の部員数は1年生19人、2年生36人。グラウンドは他クラブと共有のためフリーバッティングでは大きなフライを打たないよう心掛ける。浅田 静流主将にチームの長所を3つ尋ねると「エラーの少ない安定した守備、逆方向へのフライの少ない打撃、1つの問題に対して深く考えるところ」と答えてくれた。この冬はスイングスピード10キロアップ、体重5kgアップ、冬練を通してチーム力を高める、の3つを目標に肩車スクワットや40分間100mを自由に走るメニューでチーム力を向上させ、春の県大会優勝と夏の甲子園出場を目指す。
■昨秋はエースと4番が活躍
昨秋は春優勝、夏ベスト4のおかやま山陽に勝利。浅田主将は「今まで多くの競った試合を経験してきて粘り強くなってきたことがこの試合でよく出ていたと思います。粘り強さや守備力は自分達の自信でありどこにも負けてないと思います」と振り返っていた。しかし最も印象に残っている試合として挙げたのはこの勝利ではなくその前のリーグ戦で敗れた岡山南戦だった。
「初回、2回とリズム良く点を取っていけたんですが、1イニングで逆転され踏ん張ることが出来ませんでした。点を取って有利な時は気持ちも楽でしたが、1度負け始めると余裕がなくなりやばいと思ったときには遅かったです。でもこの日負けたことで、自分達は変わらないといけない、と思い成長出来たのだと思います」
その秋に活躍したのは投打の柱。浅田主将は橋本 太郎選手を「4番として高い打率でチャンスで点を取ってくれた」髙橋 胡太朗投手を「エースとして少ない失点で試合を作ってくれた。おかやま山陽戦ではサヨナラ安打を打ってくれた」と紹介してくれた。春のキーマンになりそうなのは石戸 光太郎選手だと言い、重光 将希選手についても「守備範囲は広くてエラーも少ないです。ピンチの場面でヒットをアウトにしてくれるような守備を期待してます」と話してくれた。
■成長と課題とこの冬の取り組み
また、浅田主将は県大会やその後の1年生大会を通して「先に点を取られた試合でも焦ることなく試合を運び逆転する力がついてきたのが成長したところ。ここ一番での集中力や勝負強さが欠けていると思います。1点が欲しい時に1点取れる力をつけたいと思います」とチームの成長と課題を語る。冬は「個々の体や技術のスケールアップだけでなくチームとして何倍も大きく強くなれるような冬にしていきたいです」と練習に取り組む。
色々な視点からプレーについて考える
ここからは髙橋投手、込山 敦仁副主将にお話を伺います。
トレーニングの様子（岡山城東）
Q. 秋の大会で見つかった課題は何でしたか？
髙橋：欲しいところでの1点、追加点が取れなかったことです。ここで点を取れば自分達のペースで試合を運ぶことが出来たなと思うことが何度もありました。また、投手力、走塁の技術も課題だと思います。ほとんどの試合で先制点を許してしまったり、ランナー二塁からホームに生還出来ないケースが多々あったのでこれらを改善していけば勝ち上がっていけるだろうと思いました。
込山：この秋は得点力が課題として出たと思います。ランナーをスコアリングポジションに置いてからの勝負強さやサインプレーなど欲しい所で点の取れるチームでなければ上には勝ち進めないということがわかりました。
Q. この冬はどんな冬にしようと取り組んでいますか？
髙橋：春、夏の大会の時にこの冬これだけやってきたんだと自信を持って臨めるように取り組んでいきたいです。また、個人個人の能力の向上もですが、チームとさての力をつけて、チームで勝ちにこだわっていくような集団を作り上げたいです。
込山：体格のスケールアップや技術の向上だけでなくチーム全員で全力で一つのメニューに取り組み、そこから始まる団結力を大切にしていく冬にしたいです。
Q. モットーや好きな言葉は何ですか？
髙橋：モットーにしていることは「気づき」です。気づいたことを伝えることで自分では気づかなかった課題を見つけることができ、そして言ってもらったことが良くなるきっかけとなったことがあるのでモットーにしています。好きな言葉は「雪に耐えて梅花麗し」です。
込山：練習時間が限られている中で、練習の一球を試合の一球にいかに近づけているかということが上達の近道だと考えています。なので「一球の重み」という言葉をモットーに練習に取り組んでいます。
トレーニングの様子（岡山城東）
Q. 現チームの長所、他のチームに負けていないところはどんなところですか？
髙橋：色々な視点からプレーについて考え、どこのチームよりも考えて野球をすることは負けてないと思います。この場面ではどうすれば勝ちに近づけ、どうやったら早く上手くなるか日々の練習から意識して取り組んでいます。
込山：このチームは一つのプレーに対して深く考えるということはどこのチームにも負けないと思います。その日に出た課題を練習後の選手ミーティングで改善していき、同じミスを繰り返さないよう練習中に厳しい声かけやアドバイスがグラウンドの中で飛び交うということが習慣としてあります。
Q. この冬の目標宣言をお願いします。
髙橋：MAX140キロは投げられるようになることです。連投出来る体を作り上げ、安定感のあるピッチングでゲームを作り、勝てる投手になれるように成長していきたいです。また、目標である”甲子園出場”を達成出来るように練習をより良いものにしていき、進学校でもここまでやれるということを見せたいと思います。
込山：この秋は個人としてもチームとしても悔しさが残るものとなりました。その悔しさを原動力にしてチームの目標である”甲子園出場”を達成するために欠かせない選手に成長していきたいです。
髙橋投手、込山選手ありがとうございました。
トレーニングの様子（岡山城東）
目標を明確に持つものが勝利する
ここからは浦上義信監督にお話を伺います。
Q. 新チームのチーム作りのテーマは何でしたか？この冬のテーマも教えて下さい。
自主的に野球に取り組み、自律的に行動出来るように練習の多くの部分を選手が考え、実施しています。試合の中でも難しい場面があると思いますが選手が考えて目標を達成していけるようなチームになってもらいたいと思っています。秋の大会では力の差を感じたと思うので体力面でのスケールアップ、そして小さな目標をひとつひとつ達成していけるような集中力を練習の中で身につけてもらいたいです。
Q. 冬のトレーニングに励む選手達にメッセージをお願いします。
苦しむためにトレーニングするのではない。目標を達成するための練習を大切にしよう！目標を明確に持つ者が勝利する。
浦上監督、岡山城東高校野球部の皆さん、ありがとうございました。普段の練習で培った考える力を武器に冬の成果を発揮して下さい。
今年も大好評！
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
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