
練習風景(県立坂井高等学校)
【目次】
[1]秋の北信越大会出場! 春夏と県を制するための坂井の冬の取り組み
[2]主将と副主将に聞いた冬の取り組み!
[3]冬のテーマは「力」
秋の北信越大会出場! 春夏と県を制するための坂井の冬の取り組み
■昨秋、北信越大会に出場した坂井とは?
福井県坂井市に所在し、JR北陸線丸岡駅からほど近くにある福井県立坂井高校は坂井農、2013年選抜出場経験のある春江工、金津高校経理科・情報処理科、三国高校家政科を統合し2014年に創設された新鋭校である。今年で創立3年目を迎えた坂井は全校生徒810名の大規模な学校で、部活動はインターハイに出場する自転車部やウエイトリフティング部を中心に盛ん。野球部も昨夏、選抜出場の敦賀気比を延長15回の末勝利し、その後福井大会ベスト4入り。さらに昨秋の大会で福井県準優勝を収め、北信越大会に出場。県内屈指の強豪校へ成長している。
■坂井の練習環境
現在、部員は1年生20名、2年生32名の総勢52名で活動中。グランドの他に第1室内、第2室内といった野球部専用の練習スペースがあり、グランドが使えない時は階段や体育館を使用している。そのような環境下で選手たちは体育館の端から端まで走り、トレーナーの考案で、その本数が1往復から5往復までだんだん増えていくという「5往復」と呼ぶランメニューで、選手たちの心身を鍛えられている。
■北信越大会に出場した秋季大会だったが・・・
北信越大会まで勝ち進んだ昨秋の大会を振り返ると、今年のチームは「全員が主役」といえるぐらい多くの選手が活躍し、そして団結していった。「気持ちの強さ」を全面に出し、強豪相手でも粘り強いピッチングでチームを勝利に導いた吉川 大翔投手、準決勝の羽水戦で決勝タイムリーを放った出店 朋樹選手、そして4番の牧野 大和選手などが活躍を収めた。しかし副主将の松浦 光輝選手は満足していなかった。「県大会の決勝で福井商に敗れたときはやはりまだまだなんだなと感じましたし、北信越大会でも初戦の小諸商戦で、追いついてからホームランで流れを渡してしまうなど、自分たちのここぞという場面での力のなさや運のなさを痛感しました」と悔しさをにじませ語った。
このままでは勝てない...。1人1人が変わるべくこのオフシーズンは「変化」というテーマで練習に励む坂井ナイン。今後は福井県1位で春の北信越大会に出場し、夏は甲子園に出場することが目標。そのためには体力、筋力、体幹の強化と体重を増やすことを重点的に行っている。また、来春は石川 雅晴選手、南 孝輔選手、山内 良太選手、そして特に吉田 温郎選手、軽部 裕樹選手にキーマンとして活躍を期待していると松浦選手は話してくれた。
■春に向けての意気込み!
副主将の松浦選手はチームの雰囲気を上げることが得意としている。目指すは"最強"で"最高"のムードメーカだ。
「僕はチームの雰囲気を一瞬で変えられるようなムードメーカになりたいです!そしてチームとしては2年生にとっては春、そして夏につながる大切な冬だと思うので、自分たちがどこまで追い込めるかが重要です。1年生にとっては自分たちと過ごす冬は最初で最後なので、2年生の背中で見せるしかないと思っています。絶対に春と夏で勝てるように粘り強く無駄のない冬にします!」と熱く語ってくれた。