Column

県立土庄高等学校(香川)

2017.01.26


左から 岡田 祥哉選手、木村 拓馬選手、岡田 琉聖選手(県立土庄高等学校)

21世紀枠香川県推薦校にも選出された土庄

■「土庄」最後の春「小豆島中央」最初の夏へ向かって

2016年秋は選手15人・部員19人で香川県大会ベスト8入り。センバツ21世紀枠香川県推薦校にも選出された小豆島西部に位置する土庄。今年4月には小豆島と統合し、新設校「小豆島中央」として生まれ変わる転換点を目前に控え、「とのしょう」正真正銘最後の大会となる春。小豆島中央、最初の大会となる夏への意気込みをうかがった。

■競り合いを制し、収穫多き秋

最初にコメントを寄せてくれたのは「このチームの特長は1・2年の仲がとてもいいチームワークのよさと固い守り」と話す主将・3番・遊撃手としてチームをけん引した岡田 祥哉選手。2年生は選手3名・女子マネジャー1名のみ。2015年秋2016年春は他の部活からも協力を得ながら、ギリギリの人数で闘ってきた苦労を乗り越えてつかんだのベスト8をこう振り返る。
  

「秋は1年生を中心に、はじめて大会に出場する選手も多かったですが、接戦をものにできたことは大きな経験になりました。特に3回戦の四国学院大香川西戦で、終盤8回まで1対0という我慢の試合展開に勝てたことはよかったと思います。島から駆けつけてくれた観客の皆さんの後押しも大きな力になりました。ただ、準々決勝の高松商戦ではピンチのときや点を取られたときに声が出なくなり、最少失点に抑えることができなかったことや、個々のバッティングが課題として残りました」

 初戦の2回戦・観音寺一戦では1点を先制された直後の6回表に8番・一塁手の木村 拓馬選手(2年)が放った同点タイムリーをきっかけとし、リードオフマン・藤塚 弘汰中堅手(1年)の三塁打2本などで鮮やかに4対2で逆転勝利。四国学院大香川西戦では2回裏・6番の村上 拓夢右翼手(1年)、岡田 流聖左翼手(2年)の連打と岡田キャプテンのスクイズなどで奪った3点を守り、中岡 一輝投手(1年)が2安打完封。高松商戦は5回コールドで敗れたものの、チームの強みを十二分に発揮できた秋となった。

■冬の練習を超えて「最後の春」「最初の夏」に頂点へ

春季県大会は正真正銘、土庄の名前として参加する最後の公式戦。岡田キャプテンは4番エースの中岡投手、は2番を打った吉岡 涼太二塁手、9番を打った泉 晴人選手などの1年生たちに期待を寄せながら、「体重増加・守備の確実性・打撃向上」を3大テーマとし、押し・引く・投げるなどのタイヤを使った練習や外周ランメニューなどに取り組む冬練習。さらに先にある目標について、こう話してくれた。

「この冬2年生は後悔のないよう、身も心も追い込んでいって、1年生はとにかく体を大きくする。飛距離を伸ばしていきます。春の県大会では土庄高校最後の大会となるので、優勝目指して頑張りたいですし、秋の大会でできなかった機動力を使った攻撃を取り入れ勝ち進んでいきたい。そして夏は小豆島中央の創立1年目で甲子園に出場します!」

 歴史が閉じ、新たな歴史が始まる2017年。土庄野球部の19人はその創造者として、誰にもできない歴史を作りにいく。

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[page_break:副キャプテン・バッテリーキャプテンにも聞きました!]

副キャプテン・バッテリーキャプテンにも聞きました!

 ここからは副キャプテンの岡田 琉聖左翼手(2年)と高松商戦ではマウンドにも上がったバッテリーキャプテン・木村 拓馬選手(2年)に話をうかがいます。

Q. この秋を振り返って、見つけた課題を教えてください。

岡田琉:準々決勝の高松商戦で点を取られだすと、ズルズルといってしまったところです。
木村:投手陣の立ち上がりが悪かったところです。

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

岡田琉:僕は体力がないので、しっかりと走り込みたいです。
木村:とにかく体力をつけることです。

Q. 野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

岡田琉:「全力疾走」です。
木村:「全力投球」です。

Q. このチームの好きなところ、または他のチームに負けていないところはどんなところですか?

岡田琉:チームワークのよさと粘り強さです。
木村:学年に関係なく仲がいいところです。

Q. このオフシーズン、『自分はここまで成長するぞ!』と、いうこの冬の熱い宣言を最後にお願いします!

岡田琉:長打が少ないので、精一杯ウエイトトレーニングをして、春・夏で結果を出せるようにしたいです!
木村:9イニングを余裕で投げられるようにします!

 岡田 琉聖選手・木村 拓馬選手、ありがとうございました。

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[page_break:どこにも負けない「チームワーク」を創る!]

どこにも負けない「チームワーク」を創る!

練習風景(県立土庄高等学校)

 最後に中塚 智也監督にうかがいました。

Q. 今年のチームは、新チームが始まってから、どんなテーマを持ってチームを作り上げてきましたか?秋の大会の振り返りならびに、冬でのテーマも教えていただけたら幸いです。

 土庄高校として甲子園を懸けた最後の大会ではありました。が、2年生が3名と非常に少なく、初めて大会に出場する1年生が中心という中でのスタートでしたので、目の前の結果ばかりにこだわらず、一つひとつチーム力を高めていこうことで新チームが始まりました。その中で秋2勝できたということは大きな経験になりました。それと同時に、力の無さも痛感しました。この冬のテーマは「パワーアップ」と「スピードアップ」です。

Q. 最後に、これから冬のトレーニングに挑む選手たちへメッセージをお願いします。

 きつい練習のときも、「できん」、「無理」、「しんどい」、「あかん」などネガティブな発言は禁止!みんなで励まし合い、みんなで競い合い、どこにも負けないチームワークで冬を乗り切ろう!

 中塚監督、ありがとうございます。冬の先にある春・夏の成長を期待しています!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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