Column

川崎市立橘高等学校(神奈川)

2017.01.19


集合写真(川崎市立橘高等学校)

全員がリーダーのようなチームを目指す

■2015年春に激戦区神奈川でベスト4に進出した橘
神奈川県川崎市のJR南武線沿いにある神奈川橘高校は1942年に旧制橘中学校として設立され、1948年に現在の校名に。スポーツ科があるように部活動が盛んで女子バレーボール部は春高バレーに出場するほどの強豪校だ。また、野球部も2015年春に強豪ひしめく神奈川県でベスト4という戦績を残した。

■橘の基本情報
1年生18人、2年生9人で構成されている。学校はJR南武線沿いにあるためフリーバッティングができず、グラウンドも他の部活動と共用で使用しているなど、限られた環境の中で活動している。そんな神奈川橘はチームのウリが足で攻めることができること、守備力が高い、強い打球が打てるという三拍子揃ったバランスの良いチームとなっている。

■チームの注目選手を紹介!
秋の大会で活躍した選手について主将の熊本 来哉選手に伺うと、どんな状況でも視野が広く、全体への声かけを行なって雰囲気を盛り上げる渡邉 聖也選手を挙げた。また神奈川橘の選手全員がキーマンであるというように選手一人一人が貴重な存在となっている。その中でも新里 郁人選手は1年生ながら何事にも努力を怠らず、ストイックな点が上級生から信頼を得ている選手の一人だ。

■秋の大会での課題と先輩を超えるために必要なこと
さらに熊本主将に秋の大会について振り返ってもらうと
秋季大会ではボールの見極めや自滅により負けてしまいました。地区予選百合丘戦では、後半まで僅差でリードしていたにもかかわらず、9回のミスから流れが相手に渡ってしまいサヨナラ負けを喫しました。最後まで落ち着いてプレーができていれば自滅も防げたと思うのでとても悔しいです」と語ってくれた。

 しかしその後の練習試合ではボールの見極めや自滅しないといった点を意識し改善が見えてきたが、熊本主将曰く、まだまだできていない部分が多くあるとのことだ。そして彼らは1年生の時に当時の3年生たちが春季神奈川県大会ベスト4まで勝ち進んでいるのを目の当たりにしている選手たちである。熊本主将に当時の3年生と今の選手たちを比較しての違いを聞いてみると
「自分たちは練習や試合での雰囲気や盛り上がりという点では負けていないと思いますが、やはり先輩たちから見習いたい部分が多くあります。中でも高い意識を持って一つ一つの練習に取り組んでいたのでそこを見習って行きたいです」
再び躍進を果たすには普段の練習がカギとなっている。

■熊本主将の熱い意気込み!
そしてこの冬は「全員がリーダーのようなチームを目指す」というテーマのもと冬のトレーニングに励んでいる。冬のトレーニングの中でもきついメニューとして選手を鍛え上げているのが200メートルトラックを走る「サバイバル」というメニューだ。これは1000メートルを250秒以内、800メートル180秒以内、600メートルを背走が270秒、そして普通に走るものが120秒、400メートル背走120秒、通常が80秒、そして最後に200メートルを35秒以内、計8種類の距離とタイムで走り切らなければその場で脱落していくというメニューだ。
熊本主将は「きつい練習が増えて行きますが、春先に成長した自分たちの姿を想像しながらチーム全体で高い意識を持って練習に取り組んで行きます。そして自滅をしないで自分たちの野球をして春はシード、夏は頂点を目指して頑張ります!」と熱く意気込みを語ってくれた。強い自覚を持ち、再び「橘旋風」を巻き起こす。

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[page_break:副主将の熱い意気込み]

左から熊本 来哉選手、土橋 晃太選手、渡邉 聖也選手(川崎市立橘高等学校)

副主将の熱い意気込み

 ここからは副主将の土橋 晃太選手と渡邉 聖也選手にお話を伺います。

Q. まずは渡邉選手にお伺いします。秋を振り返って見つけた課題を教えてください。

渡邉:筋力や体重など体格面で課題を感じたので、オフシーズンはトレーニングで筋肉をつけつつ食事にも力を入れて体を大きくしていきたいです。

Q. 筋力がついて体重が増えるとプレーが変わりますからね!ぜひ頑張ってください。では続いて土橋選手にお伺いします。このチームが他に負けてないと思うところはどこですか?

土橋:このチームはよく守れていると思います。新チーム結成当初はミスも多く自滅する試合が多々ありましたが、練習や試合を繰り返すうちにプレーに落ち着きが出てきて失点が少なくなりました。しかしまだまだミスが続いてしまったり崩れることがあるのでこの冬に克服したいと思います。

Q. 明確な課題はチームのモチベーションにもつながります。春と夏で堅い守りを見せてくれることに期待しています。では最後にこの冬の熱い意気込みをお願いします!

渡邉:下半身の強化と体重を増やすことを意識して、春は長打を連発できる選手になります!
土橋:とにかく怪我をしないで冬を越すことですね。たくさん走れば下半身が鍛えられるので打てなかった打球を打ったり、捕れなかった打球を捕れたり、今までにできなかったことができるようになれたらなと思います。

 渡邉選手、土橋選手ありがとうございました!今後の活躍を期待しています!

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[page_break:2年生にはリーダーシップを、1年生には責任感と積極性を]

福田 茂監督(川崎市立橘高等学校)

2年生にはリーダーシップを、1年生には責任感と積極性を

 福田 茂監督に質問!

Q. 今年のチームの特色と冬に向けた意気込みを教えてください。

 今年は1、2年生の人数比に偏りがあるため、2年生にはより強力にリーダーシップを意識、1年生には、より強力に責任感と積極性を意識ということを確認し続けてチーム作りを行ってきました。秋の大会ではバタついて自滅していたことが見受けられたので、どんな時にも落ち着き、自信を持ってプレーできるように努力を積み重ねていこうと常々言っています。

Q. 最後に厳しい冬のトレーニングを迎える選手たちに一言お願いします!

 まずはケガなく目一杯冬の活動に取り組んでいってもらいたい。そして春先に力をつけた自分を夢見て頑張って欲しい。

 福田監督、そして橘高校野球部の皆様ありがとうございました!


今年も大好評!
冬が僕らを強くする 特設ページ
各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!

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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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