群馬県立渋川青翠高等学校（群馬）
集合写真（群馬県立渋川青翠高等学校）
諦めなければチャンスは来る！粘りの野球、渋川青翠
■昨秋、高崎商を破った渋川青翠はどんな学校？
渋川青翠高等学校は、群馬県渋川市にある県立の高等学校。1976年に県立渋川西高等学校として創立され、1998年に渋川青翠高等学校に改称。同時に県内では数少ない総合学科を有する公立校になった。野球部は昨秋の県大会2回戦で伝統校・高崎商を3対2で破り、見事にベスト16入り。この春の躍進が期待される渋川青翠の取り組みについて伺った。
■渋川青翠の野球部とは
現在、野球部は2年生7名、1年生17名の計24名で活動中。日々練習に励んでいるグラウンドでは、外野の芝の整備には特に気を遣っている。
■注目は1年生ながら高校通算15本塁打を放っている中島 吏音選手！
渋川青翠は、チームメイト同士の仲の良さが際立つチーム。ムードメーカーの高村 利樹也選手（2年）を中心に、部員同士の声掛けが盛んで練習中の士気が非常に高いという印象を受けた。
角田 涼太主将（2年）が今年の注目選手として挙げてくれたのが中島 吏音選手（1年）。中島選手のウリは長打力。すでに高校通算本塁打を15本放っており、ますます活躍が期待される選手だ。
また、この秋季大会でも登板し、ベスト16入りに貢献した平石 晴希投手（1年）は、来春の戦いにおいてもキーマンとして活躍に期待。
■高崎商を破って何を学んだのか？また冬の取り組みとは？
角田主将が印象に残った試合として挙げてくれたのが県大会2回戦、高崎商との対戦。2点を追う9回に適時打などで同点とし、10回に勝ち越して逃げ切った試合だった。この試合を通じて角田主将は「諦めなければチャンスは来る」という姿勢を、チーム全体が学ぶことができたと言う。
しかし同時に、得点力不足という課題も残った。大会後、チーム全体の打撃力の底上げのため、この冬はウエイトアップをチームの目標として掲げている。7種目のトレーニング（腕立て・腹筋・フットワーク・バービー・ハードル・ジグザグラン・タイヤ押し）の後、塁間ダッシュとランニング。これを繰り返す基礎練習は、渋川青翠の冬の名物練習だ。「県内上位校との力の差を感じた」という秋季大会の悔しさをバネに、選手たちはオフシーズンの厳しい練習に取り組む。
■春に向けての意気込み
角田 涼太主将に、どんな「冬」にしたいか伺うと「秋の大会では力負けしている印象が強かっただけに、この冬に体重を増やし、バランスよく筋肉をつけて、春にはいい投手に力負けしないチームにしていきたいです」と力強く語った。
投手と野手、それぞれの課題は？
ここからは、この秋バッテリーを組んだ、平石 晴希投手（1年）と副主将・角田 梓苑捕手（2年）のお二人にお話を伺いました！
角田 梓苑選手（群馬県立渋川青翠高等学校）
Q. この秋季大会を振り返って、課題に感じた部分は何ですか？
平石：個人的な課題はたくさんありますが、3回戦の高崎高校には、終盤打たれて負けてしまったので、試合終盤の粘りが足りないと特に感じました。
角田：僕ら野手陣としては、他の高校と比べて打撃力が劣っているという部分が課題です。
Q. お2人はそれぞれの課題に対してこの冬はどんな冬にしたいと考えていますか？
平石：冬は試合がないので、ウエイトトレーニングや走り込みなどをしっかりやって、投手として必要な体作りをしていきたいです。
角田：僕ら2年生にとっては最後の冬なので、悔いのない冬にしたいと思います。
平石 晴希選手（群馬県立渋川青翠高等学校）
Q. それぞれ課題をもって取り組んでいるのが分かりました！では野球をする上でモットーにしている好きな言葉などはありますか？
平石：「平常心」です。マウンドに上がるときは常に冷静でいることが重要なので、投手を始めた小学校のころから大切にしている言葉です。
角田：そうですね、僕は「勇気は一瞬、後悔は一生」です。
Q. ではチームの好きなところや、ここは他のチームに負けない！というところは何ですか？
平石：毎日暗くなるまでみっちり練習しているので、練習量は他のチームに負けないと思っています。やってきた練習の量が、技術だけでなく、自分たちの自信にもつながっています。
角田：いい意味で上下関係がなく、仲が良いことがチームのいいところだと思います。練習中もいい雰囲気でやれているので大事にしていきたいです。
Q. ベスト16入りまで勝ち進めたのは、豊富な練習量がもたらしたものなんですね。そして仲の良さも伝わってきました！最後に、このオフシーズンの熱い宣言をお願いします！
平石：勝ち上がるには、空振りを取れるストレートが必要になるので、まずは球速アップに取り組みたいと思います。今の自分は守備に助けられているので、ピンチで三振が取れるストレートを投げられる投手になるために努力します。
角田：僕たちは、まだまだ守備や打撃、体格で他の学校に劣る部分があるので、この冬で改めて鍛え直していこうと思います。
平石 晴希投手、角田 梓苑捕手、ありがとうございました！春の戦いを楽しみにしています！
高崎商戦で決勝点を挙げたシーン（群馬県立渋川青翠高等学校）
渋川から甲子園へ！
清水 哲也監督にお話を伺いました！
Q. 新チームが始まってから、どんなテーマをもってチーム作りをされて来ましたか？
監督になって2年目なのですが、一昨年は部員が8名だった時期もありました。昨年度は17名の新入部員が加わり、「渋川から甲子園」を目標にチームを作っています。夏の経験者が多いことを強みにしながら、「球際の強さ」と「キャッチボール」をテーマにしてきました。
Q. 昨秋の大会を振り返ると、ベスト16入り。大会を振り返っての収穫や、そのうえでの冬のテーマを教えてください。
特に「球際の強さ」を意識することで、守備力が向上したのを大会では感じました。同時に「最後まであきらめない」という意識がチームに根付いて、それが試合終盤の粘りに繋がったと思います。この冬は2つのテーマを継続しつつ、攻撃力と投手力の向上に力を入れていきたいと考えています。
Q. ありがとうございます！最後に、これから厳しい冬の練習に挑む選手たちにメッセージをお願いします！
秋季大会で伝統校の高崎商に勝ったことで自信をつけたと思います。この冬にさらに“強さ“を身につけて、一日でも長く、このメンバーと大好きな野球ができるように、一生懸命に、ひたむきに、練習に取り組んでいきましょう！！
清水監督、そして渋川青翠高校野球部の皆様ありがとうございました！
今年も大好評！
【冬が僕らを強くする 特設ページ】
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