村上宗隆並みに本塁打を積み重ねる韓国の怪童・カン・ベッコに注目だ
2020年の東京五輪で日本にとってライバルになりそうなのが宿敵・韓国だ。その中で注目したいのが高卒2年目を終えた姜 白虎(カン・ベッコ・ KANG Baek Ho・KTウィズ)だ。
プロ1年目からハイパフォーマンス
韓国の怪童・カン・ベッコ
高校時代は2年連続でU-18代表で選ばれ、まず2年生の時に出場した第11回 BFA U18アジア選手権の中国戦では本塁打を放つなど、4番打者として素晴らしい活躍を見せた。
3年生となった第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップでも4番打者として活躍。32打数12安打、1本塁打8打点、打率.381、OPS1.115と大活躍。スーパーラウンドの日本戦でも4打数2安打2打点の活躍。さらに決勝戦ではほぼ140キロ後半以上の速球投手をそろえたアメリカ相手に二塁打2本と対応力の高さを示した。高校野球ファンにとっては厄介な印象しかないだろう。
プロ入りしたカン・ベッコはとてつもないパフォーマンスを見せる。プロ1年目は開幕戦で一軍初打席初本塁打という離れ業を演じ、そして一試合3本塁打を放つなど、打率.290、29本塁打、90打点と清原和博の1年目並みのパフォーマンスを見せて、新人王に輝いたのである。2019年は116試合出場にとどまり、13本塁打と本塁打は落としたが、打率.336と年々確実性を高めている。
カン・ベッコの打法で特徴なのは捻りが大きいフォームであるということ。ベースからかなり離れたオープンスタンスで、始動に入った時、ヘッドを投手方向に大きく傾ける。この打法だと速球投手に振り遅れやすいのだが、カン・ベッコの場合、140キロ後半の速球にもしっかりと対応し、さらに内外角を打ち分けて本塁打にできる。
そしてプレミア12にも20歳ながらトップチーム代表に選出され、7打数2安打3打点。その3打点はスーパーラウンドの日本戦で記録したものである。
今年、日本では高卒2年目の村上宗隆(東京ヤクルト・九州学院出身)が36本塁打を放ち新人王を獲得したが、カン・ベッコは2年間で43本塁打と村上以上に本塁打を重ねている。
いずれカン・ベッコはトップチームの主力打者として日本を迎え撃つことになるだろう。来年も韓国球界を盛り上げる活躍を見せ続けてほしい。
文=河嶋 宗一
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