偉大な音楽の力で選手にパワーを与える!東海大相模吹奏楽部
北神奈川を勝ち上がる選抜ベスト4の東海大相模。数多くのプロ選手を輩出しており、名実ともに全国トップクラスである。
そんな選手たちを支える力強い味方がスタンドにいる吹奏楽部である。今年の東日本コンクールという大きな大会で金賞を獲得するなど、野球部に負けない実力を誇る、吹奏楽部界の名門である。そんな吹奏楽部は日々どんな練習をしているのか。そして野球部応援への想いや、普段の演奏との違いとは何なのか。お話を聞いた。
部活動は人として成長することこそが大事
3学年で130名。その部員数の多さに少し圧倒される。そんな超大所帯の吹奏楽部の練習を少し見ていると、ある言葉がよく聞こえてくる。
『プロ意識』
取材当日は週末にイベントを控えており、そのイベントに向けての最終調整だった。ピリピリした、張り詰めた緊張感が漂う。その中で練習をやっているために、生徒への指摘は当然厳しい。そんな中で東海大相模吹奏楽部の顧問、矢島 周司先生が口にした言葉である。
いくら名門校の生徒であっても、まだ16~18歳の高校生である。『プロ意識』と言われても意識するのは難しい。しかしこの言葉には矢島先生なりの意図が隠されていた。
「部活動にとって大事なのは生徒の成長なんです。部活での経験が大学、そして社会人で役立ってくれればと思っているので、人間教育の場として部活動を運営しています。そこが根本にあります。」
コンクールなどの目先の結果だけではなく、今後生きていく中で大事なことを学んで欲しい。そんな人間としての成長を前提にしているからこそ、『プロ意識』という言葉が出てきたのだろう。
この他にも『逆算しなさい』と言う矢島先生の言葉からは、「人としての成長」を意識していることがうかがえる。
こうした考えを持つ矢島先生のもとに130名の部員が集い、日々切磋琢磨をしている。ここまで大人数だと、やはり1つにまとめるのは簡単ではない。
「ある意味、130の個の集まりなので、常に色んな方向を向いていることがあるんです。しかし1つの大義の下に集団としてまとめています。」
その大義こそが東海大相模吹奏楽部の要となる言葉である。
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報恩感謝の気持ちで選手たちへ偉大な音楽の力でパワーを与える!
練習中の様子
東海大相模吹奏楽部の部訓である“報恩感謝”。これは仏教の言葉で、“周りの人たちが自分ために頑張ってやってくれた恩に応えようとする感謝の気持ち”というような意味合いがあるこの言葉。なぜこの言葉が部訓なのか、矢島先生に話を聞いてみると、
「報恩感謝の一番の基本は、学校生活や部活動が目一杯できることだと。そのおかげで良い演奏ができて、お客さまや親に聞いてもらって拍手をもらえる。だからこそ学校生活や部活動が目一杯できることが一番の報恩感謝に繋がるんじゃないのか、と生徒たちには言っています。」
普段当たり前のように送っている学校生活や部活動が、全てコンクールなどでの演奏に繋がる。だからこそ、毎日の生活から報恩感謝が大事なのである。こうした面も、人としての成長に繋がっているのであろう。
1日1日を大事にする東海大相模吹奏楽部の練習は主に全体練習からなる。全員で確認をしつつ、気になる箇所があれば、パートに分けて修正をしていくスタイルである。この日も実際に、全体練習の間に気になる部分があれば、そこのパートを途中で外して練習をさせる瞬間があった。
そんな東海大相模吹奏楽部にとって、選手と共に100回記念の甲子園を目指す戦いは既に始まっている。矢島先生は、コンクールとは違って演奏するのが屋外なので、音を大きくしようとして力んで演奏をするのではなく、良い音を届けることを大事にしている。あくまで基本を守って、良い音を届けることが大事だと思っているからだ。
東海大相模 吹奏楽部
矢島先生にとって、1曲1曲のパワーとグランドとの一体感、そして何にも変えられない興奮に、野球部応援の楽しさを感じている。終始優しい口調ながらも、一本芯の通った話し方で、甲子園での演奏に対して「ある意味吹奏楽部のメンバーにとっても聖地の1つではないか」と話す矢島先生。
最後には笑顔で「音楽には偉大な力がある」と話してくれた。東海大相模吹奏楽部はこの夏も偉大な音楽の力で、選手たちの勝利をスタンドからアシストするのだろう。
次のページから、辻さらアシュリーさん(以下、辻さら)、村松香里さん(以下、村松)、小川野乃花さん(以下、小川)にお話を伺いました!
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選手とともに全国のてっぺんに!
左から、小川野乃花さん、村松香里さん、辻さらアシュリーさん
――Q相模の吹奏楽部のイメージは?
村松:
定期演奏会やマーチングを見る機会があり、その時の演奏や演出が凄い。自分の中学にはないものでした。
辻さら:
自分は特に何も知らずに入ったので、入ってすぐわかったのは一体感が凄い。特に演奏や行動、例えば言葉使いや礼儀、学校生活がしっかりしている印象でした。
小川:
相模の吹奏楽部は野球の応援を小・中学の時によく行っていて、相模の音を聞いていてこの中で演奏できたらと思っていました。
――Qしっかりしているとありましたが、ルールが厳しい?
辻さら:
ルールがありすぎです(笑)たとえば先生だと、お食事中よろしいでしょうかとか、話しかける時に言うんです。何度も練習しましたが大事だなとは思います。
村松:
あとは先輩が座っていたら、自分も目線を合わせるとかしますね。
小川:
他には只今お時間よろしいでしょうか?も言うのですが、なかなかその言葉を使うこと自体が慣れなかったです。
――Q夏だからこそ演奏する難しさは?
村松:マーチングは野球応援に行って終わりだと、マーチング練習ができないので、時間の使い方など上手く両立させるのが難しいです。
小川:終わった後にマーチングの練習をやりに戻ってくるので、そこのモチベーションの保ち方は難しいですね。
辻さら:それくらい時間を作って、自分たちの練習をやらないといけないので…
――Q甲子園出の演奏は別物ですか?
全員:違います!
村松:とにかく球場が大きいです。あとお客さんが多かったです。神奈川大会と違って、甲子園は(全国の)高校野球ファンも来ていているので、人数の規模感が違いました。
辻さら:私は警備員さんが多かった印象が強いです(笑)
小川:あとは、試合中に生徒の中から声を出して叫んで応援し始める人も出てきて、テンションが上がっていました!
――Q最後に野球部の皆さんにメッセージを!
村松:選手の皆さんが勇気を少しでも与えられるような演奏をするので、ぜひてっぺんを目指して欲しいです!
辻さら:選手のことを誇りに思っているので、自信をもってプレーをして欲しいです!
小川:いつも通り自分たちの力を発揮してもらって、私たちはその背中を音で応援して甲子園で1番上に立って、皆で笑顔になるように頑張っていきたいです。一緒に頑張りましょう!
全員:選手から得られるエネルギーで大会とか頑張れるので、一緒に頑張りましょう!
■東海大相模メドレー
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