Column

3年生座談会 県立高島高等学校(滋賀)「負ける気はしなかった!夏の快進撃を語りつくす!」【後編】

2016.09.15

 前編では、昨秋今春と県大会初戦敗退ながらは21年ぶりとなる決勝進出を果たした滋賀高島(滋賀)の3年生たちにこれまでの思い出を振り返っていただきましたが、まだまだトークは尽きません!後編でも、夏の大会の模様をたっぷりと語っていただきました。

いきなり昨秋近畿大会出場の近江兄弟社と対戦!でも負ける気はしなかった

森 元輝(県立高島高等学校)

――元阪神タイガースの桜井広大コーチ(関連記事)からはどんな指導がありましたか?

田中:だいたいで打つんじゃなくて、練習でも実戦をイメージしてストライク、ボールを見極めて。甘い球は絶対見逃さないように。

――今日はいないけど4番を打っていた杉山 力斗君は桜井コーチの指導で何か変化ありましたか?

西村:ホームランが増えました。それまではレフト方向しかなかったんですけど、春からはセンター、ライトにも何本か打ってます。

――夏へ向けてどんな練習をしてましたか?

鵜野:早振り1000回とか。

西村:あとはノーミスノックとか。全員がノーミスで終わるまで終わらないんです。

――抽選の結果、初戦の相手がいきなり秋春連続準優勝の強豪・近江兄弟社。クジを引いた感想は?

西村:夏2年連続初戦負けだったんで、今年こそは勝ちたいと思って引いて、近江兄弟社ってわかった時は正直不安な気持ちの方が大きかったんですけど、監督には強い相手の方がこのチームは結果が出る、と言われていたので何とかなるだろうという感覚でした。

――その抽選結果を受けてどう思いましたか?

武内:勝てるとは思わなったですけど、負ける気もしなかったです。

――4対3で勝利しますが、どんな試合だったんですか?

森:この試合も先制してうちの流れで、秋春と同じように追いつかれたんですけど、そこから課題としてきた粘り強くする練習の成果が出て、最後まで接戦で最後に得点出来たのが良かったです。

――その後の勝ち上がりを伺います。10対1の瀬田工業戦は?

武内:初回から鵜野のタイムリーで先制してそこからうちの流れでどんどん点数を重ねていって、ピッチャーも1失点で抑えて、もうちょっと早くコールドに出来たら良かったんですけど、打線がつながっていい攻撃が出来た試合でした。

――6対5の八日市戦は?

鵜野:この試合も先制して逆転されて、2対0から2対5になって、7回に4点取れて。

――その4点はどうやって取ったんですか?

西村:まともなヒットは無いですけど、エラーとかで満塁になってそこからデッドボールが2つ続いて、鵜野が犠牲フライを打って、杉山がレフト前で逆転です。

――3対1の滋賀短大附戦は?

田中:序盤は点が取れなくて、粘り粘りで後半に点が取れて、ピッチャーもランナーあまり出さず守備もほぼミス無く出来ました。

――決勝は滋賀屈指の好投手・京山将弥を擁する近江に完封負け。どんな内容だったんですか?

田中:全然、京山の球打がてなくて。初回は打てたんですけど続きませんでした。

西村:逆に守備では毎回ランナーを出して、5回まで無失点で踏ん張ることが出来たんですけど、6回に3点取られて、最後まで京山に手も足も出ない試合でした。チームとしても3安打で二塁ベースを踏めずでした。

――プレーボール直後、田中君がヒットを打った後、森君は?

森:バスターエンドラン失敗で二塁アウト。空振りして盗塁も刺されました。エンドランのサインで空振りすることはなかったんですけど、最初の打席で初球だったんで、自分が想像していたよりも速かったのでちょっとびっくりしました。

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[page_break:自分の弱みを知ったからこそ準優勝につながった]

自分の弱みを知ったからこそ準優勝につながった

武内 泰樹(県立高島高等学校)

――ノーマークから勝ち上がれた理由は何でしょうか?

西村:後半弱い、というのはわかっていて、それを試合につながる練習が出来て、苦しい練習だったんですけど、やれば出来るっていうのを信じてやってきました。試合では練習でやってきたことをそのまま出すだけだったんで、そういうものが自分達を強くしたと思います。早振り1000本とかかなりきつかったですけど、公式戦でかなり打てるようになりました。

――滋賀高島だから学べたことは何ですか?

西村:この学年は人数が少なかったんですけど、全員で団結するのが大事だと学びました。

森:ここに来て、どれだけ自分に対して甘かったか、覚悟も持ってやってなかったと知ることが出来ました。

田中:野球だけなく生活面でも挨拶とかゴミを拾ったり、一社会人として、社会に出るためのことを学びました。

鵜野:僕も好きな野球だけやってても結果が出ないと教えてもらって、学校生活がそのままグラウンドに出るので、好きなこと以外もちゃんとやらないといいプレーが出来ないので、何事にも全力で取り組まなければいけないというのがわかりました。

武内:ここに来て人格とか、野球以外のこともしっかり出来てこそ野球で結果残せるんで、そういう面と最後の大会で学んだこと多かったんですけど、どんなに上の相手でも気持ちで負けず、最後まで諦めずにやったら結果が出ました。

――2年半やってきて、改めて高校野球とは?

武内:辛いことも多かったんですけど、みんなで野球出来て、最後準優勝という結果で終わったんですけど楽しい高校野球生活でした。

鵜野 覚士(県立高島高等学校)

鵜野:きついこと、辛いことがいっぱいあって心が折れそうになったんですけど、諦めずにやってたら最後にいい結果がついてきたんで、諦めずにやってきて良かったです。

田中:辛いことは多かったんですけど、辞めようと思ったりもしたんですけどやっぱり最後はやってきて良かったなと、このメンバーで良かったなという思いが一番強いです。

森:正直、思い通りに行かないことがあったんですけど、野球をやっていくうちに人として成長出来て、やってて良かったなと思いました。

西村:キャプテンもピッチャーも重役というか、やらせてもらって、周りの支えがあってこそ1年間やってこれたと思うんで、この先も野球続けて行くんですけど、1つの区切りとして、すごい達成感というか、キャプテンも立候補して良かったと思っています。

 滋賀高島野球部3年生のみなさん、ありがとうございました!

(取材・写真=小中 翔太

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【僕らの熱い夏2016 特設ページ】

この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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