第64回 普段の生活から自分を律することが出来る選手は成長していく 迫田守昭(広島新庄)2020年01月04日

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【目次】
[1]限られた環境の中で重要視される集中力
[2]集中力は学校生活から研ぎ澄まされていく

 広島商時代には2回、そして現在指揮する広島新庄では3回と、春夏合わせて5回の甲子園出場へチームを導いた迫田守昭監督。今秋は広島県大会を制して、中国地区大会でベスト4進出。選抜出場が有力視されており、出場が決まれば自身6度目の甲子園出場となる。

 広島にとどまらず、全国でも屈指の名将という立ち位置にいる迫田監督。しかし、毎年結果を残すために、チームをどのように作れば常勝軍団が作れるのか。今回は育成論をテーマに話を聞いてみた。

限られた環境の中で重要視される集中力



迫田守昭監督(広島新庄)

 選手育成には面白いところもあれば、難しいところもある。その中で、迫田監督が育成するうえでまず大事にするのが個性だ。
 「どれだけ怒っても大丈夫ならいいですが、今の選手は怒られると委縮してしまうところがあります。これは家庭環境も関係していると思いますが、スパルタでは伸びないと考えています。その代わり、ある程度ほめながら選手の良いところを伸ばすことを考えています」

 そのように語る迫田監督だが、前任の広島商と比較して最も違うのは環境だった。
 「広島商は野球を第一に考えて入学してくる選手がほとんどでしたので、簡単にへこたれなかったです。しかし広島新庄は進学校で、ある程度しっかり勉強もやらないといけないです」

 文武両道という形を貫きながら指導する迫田監督。しかし環境の違いはそこだけにはとどまらない。
 「ウチは練習時間が2時間ちょっとです。なので、とことん練習をやって選手を伸ばすのが難しいです」

 学校は基本的に7時間授業。(火、金は6時間)グラウンドは山の中にあり、校舎とは離れた場所。校舎から移動して練習を開始できるのは16時頃で、冬の時期だと18時になると辺りは暗くノックは難しい。ボールを使って満足に練習ができる状況ではなくなる。

 そうした環境の中で大事にしたのが、短時間での集中力だ。
 「広島商広陵はウチの3倍くらいの練習量だと思います。そこに太刀打ちするには短い時間で質を向上させないといけないです。だからどれだけ集中するかです」

 ではどうやって集中力を高めていくのか。それは普段の学校生活からしっかりやることが第一となっていた。

 「授業をしっかり聞いて、寮でもしっかりできる選手は野球もできるんです。逆に、授業態度がしっかりできない、勉強ができるかどうかは別として、集中して聞けない選手は野球もダメになってしまうんです。なので、授業態度に関しては厳しいです」

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