目次

[1]7分間ノックはしない!どこで最高のパフォーマンスを出すのか?
[2]なぜこのような考えが生まれたのか

 九州文化学園は試合前の7分ノックをしない。本当にノックを行わないのである。つまり「0分」である。 今までの連載コラムで、「背番号決めは、総選挙」など独創的な考え方を紹介してきたが、今回は「最高のパフォーマンスをどこで出すのか」を軸に、7分間ノックをしないと決断した、古賀 豪紀(こが・ひでとし)監督の意図に迫る。

今までの連載記事
vol.1:背番号は総選挙で決めるその真意 古賀 豪紀監督(九州文化学園)
vol.2:どこよりも重みのある背番号 古賀 豪紀監督(九州文化学園)
vol.3:個人的な会話をしない「見る」コミュニケーション 古賀 豪紀監督(九州文化学園)
vol.4:たった一言の「声がけ」が大きな力になる!古賀 豪紀監督(九州文化学園)

7分間ノックはしない!どこで最高のパフォーマンスを出すのか?



九州文化学園は7分間ノックをしない

 「夏の40度ある時にシートノックが7分あるじゃないですか、(ノックで左右に)飛ばされて、泥だらけになって、汗かいて。今から試合というのにノックと試合どっちがメインかと思います。だからうち(九州文化学園)は7分間ノックしないです。公式戦も練習試合も一切ノックしないです」

 「日射病で倒れるような40度のなかで7分間ノックしないといけないんですか。シートノックをみたいとお客さんも望んでるんでるかもしれない。でも違うんですよ。お客さんのためにするわけじゃなくて、子供たちがどんな最高のパフォーマンスをグランドで出せるかですね。3年間の練習の成果を。だから僕はゆっくりベンチで休んいけって、ベンチでゆっくり呼吸整えておけって。暑いですから」

古賀監督の考えは至ってシンプルである。野球は、「相手より多くの得点を記録して、勝つことを目的とする」スポーツなのである。「シートノックの美しさを競う」スポーツでもない。だからこそ、試合で最高のパフォーマンスを出せるために、シートノックをやらないという決断をしたのである。

 「子供たちの最高のパフォーマンスを出させるためにします」

 この言葉こそ、7分間ノックをしないと決断した古賀監督の意図だ。

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