第18回 鍛治舎巧監督(県立岐阜商)具体的な数字の達成で成功体験を積み重ねる2018年06月12日

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【目次】
[1]目標を立てて成功体験を重ねる
[2]360度目配りできる選手になって欲しい

360度目配りできる選手になって欲しい


練習を見届ける鍛治舎巧監督

―― 数字で、はっきりと目標が見えるということは、非常に分かりやすいですね。

鍛冶舎 それは、企業での仕事でも同じことです。企業というのは、必ず具体的な数字目標を掲げます。そして、それを達成するように仕事を進めていくのですが、考え方はまったく同じですね。それに、数字で表されると、非常に分かりやすいです。出来なかったときも、どれだけ足りなかったのかということが明快に分かります。自分の努力の成果がすぐに数字でわかります。そして、一つ目標を達成していくことが、一つの成功体験となります。そうすれば、また次の目標を掲げればいいんです。それを達成していくようにしていきます。

 こうして、小さな成功体験を積み重ねていくことが、やがて自分が大きな成長を遂げているということになります。だから、出来もしない目標を掲げてはいけません。あくまでも、一生懸命に手を伸ばせば届く目標ということです。それを達成することが、成功体験となっていくのですから

―― 手の届く目標を掲げていくこと、それを達成していくことが成功体験となる。それを積み重ねていくことが成長になるというのは、非常に分かりやすいお話でした。さらに、具体的な数字目標を掲げていくというのは、これは鍛治舎さんが企業人としても活躍されてきたことからきていますから、非常に説得力があると思いました。ところで、その目標達成をしていく過程で、より大切なこととして、どんなことを心がけていけばいいのでしょうか。

鍛冶舎 気づいたことや、わかったことをその都度ノートに記録していくことですね。“よかったことノート”と“悪かったことノート”と言っているのですけれども、小さなメモ帳みたいなものでもいいですから、それをポケットに入れておいて、練習の合間でも、その都度記入していくのです。

 毎回同じことを書いているのであれば、それが自分にとってのよかったことと悪かったことということになるのです。毎回悪かったことが同じであれば、そこを修正していくヒントを貰えばいいんですね。そして、よかったことは自分のよかったことなのですから、長所として伸ばしていけばいいんですよ

―― 鍛治舎監督は野球人としても社会人野球から中学生の少年野球まで広い範囲で監督をされてきたという経験がありますし、NHKで高校野球の解説者としても温かいメッセージを届けられていたという実績もあります。その立場からも含めて、これから高校野球に真剣に取り組んでいこうとしている球児たちに届けて戴けるメッセージがあればお願いします。

鍛冶舎 先ほども申し上げましたけれども、高校野球をやる時間というのは、実際には非常に短いんです。だから、今の一つひとつの時間を大事にしてほしいということはありますね。これは今の県立岐阜商に来て余計に感じていることなのですけれども、私立で選手たちが寮で生活している秀岳館に比べると時間そのものが少ないんです。だから、時間を大切にしていくということは特に心がけるようにさせています。そのためには、無駄な時間を作らないということ、これは大事ですね。

 それと、野球というのは、練習の場や試合など、そこで起きたことの問題点はすべて、グラウンドで解決できるのです。だから、すべてがグラウンドにあるという思いですね。野球の問題はグラウンドで解決出来るのです。ただ、野球のグラウンドというのは90度ですね。その外はファウルになります。だけど、生活の中では360度必要なんです。残りの270度に目配りが出来る、そんな選手になってほしいですね

―― それも、野球を通じて人間的な成長を育んでいくということにもつながっていくのではないでしょうか。

鍛冶舎 そうですね。それと、これはNHKで解説をさせて戴いていた時に言ったことなんですけれども、甲子園で決勝が終わって、場内一周をしているとき、もう北海道ではすでに選抜を目指した戦いが始まっているんです。高校野球は、全国のそれぞれの場所で行われています。その時には既に負けてしまって夏の目標に切り替えている学校もあります。そして、それぞれの甲子園があっていいんです。遥か先の甲子園を目標としていくのもいいのですけれども、自分たちにとっての近い目標、それを甲子園だと思っていくことです。そして、そこを目指して目一杯やってきた成果、燃え尽きたと思えるまでやってほしいと思います。『そこそこやるか、そこまでやるか』その違いは大きいはずです。そんな思いで取り組んでほしいと思います。

 それと、甲子園というのはわずか2週間ほどの間で炎天下に17~18歳の高校生たちの試合に80万人もの人が訪れるイベントです。これは完全に文化です。スポーツを越えた文化だと言ってもいいでしょう。野球人としては、そんな文化を支えていかなくてはいけないという思いもあります

―― 熱いメッセージ、ありがとうございました。 

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文=手束 仁
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