【選抜出場校徹底分析】木更津総合高等学校（千葉）

早川 隆久投手（木更津総合）

チーム記録
打率21位
安打に占める長打の割合5位
1試合平均三振の少なさ6位

防御率5位
1試合平均失点3位タイ
1試合平均被安打5位
1試合平均与四死球10位
1試合平均被犠打飛3位
1試合平均失策7位

　昨年のチームに続き、ディフェンスデータが目を引く。
エース早川 隆久（2015年インタビュー）に注目が集まるが、投げたのは総投球回数のうち47.58%。しかも全投手が50％以内に抑えられ、五島 卓道監督の長期的な投手起用プランが垣間見える。ちなみに今大会で全投手が総投球回数の50％以内に抑えられたのは木更津総合を含め6チームだった。

32チームの主力投手（投球回数25以上）の防御率ランキングで早川の1.13は7位。さらに関東大会準決勝で完封した武田 大慶は0.79で3位とエースを上回った。
武田は他の数字でも、被安打率4位（4.72）、与四死球率7位（1.84）、奪三振率7位（9.44）と軒並み上位。奪三振から与四死球を割った数字でも、5.14で5位とコントロールがよく、なおかつ多くの三振が奪える投手と言える。

　キャッチャーは昨年の選抜でもマスクを被った大澤 翔。全14試合に出場して投手陣を引っ張った。1試合平均許盗塁は0.54だが、千葉県大会準決勝までは1つも盗塁をされていない。
14試合で失策8、1試合平均は32校で7位の守備陣。ただ、失点に占める自責点の割合は94.44%で32校中3位と、守りの乱れが失点につながっていないことがわかる。

オフェンスデータを見ると総安打数に占める長打の割合が33.3%あり、32校中5番目に高い。本塁打は下級生の峯村 貴希（2015年インタビュー）が2本放っただけだが、二塁打や三塁打が多かった。また関東大会で毎試合打順が変わったように、秋はまだ固定されていない印象が強かった。本番でどんなオーダーを組んでくるか。
他では4番を打つことが多かった山下 輝（2015年インタビュー）の四死球15が際立つ。これは32校の全打者で1位タイ（四死球15は3人）の多さ。後を打つ鳥海 嵐万へお膳立てができていたことが、うかかえる。
下位を打つことが多かった井上 瑞樹は犠打飛10を記録。これは32校の打者で2番目に多かった。

　非公式戦（練習試合）の成績を見ると、継投した試合と完投した試合がはっきりとわかれている。特に10月の関東大会直前には、エース早川が宇都宮北（10月18日）と市立岐阜商業（10月25日）の先発した2試合連続で完封して関東本番へと備えた。

　秋季大会の登録は23人。レギュラーに左打ちが5人いる。また、投手を含め左投げ左打ちが32校で最も多い7人登録されたのが目立つ数字だ。
出身地では千葉県内が14人、県外は9人で、関東以外の出身は1人となっている。