第93回 樟南と鹿児島実の2強時代から神村学園が台頭して新たな三すくみ状態に2018年07月07日

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【目次】
[1]70年代以降の鹿児島勢の躍進
[2]三すくみ状態の鹿児島県の勢力構図

 

三すくみ状態の鹿児島県の勢力構図



神村学園は2005年の選抜準優勝を皮切りに一気に力をつけていった

 こうして、鹿児島県の2強は、その後はますますマッチレースの様相が強くなっていった。
 そこへ突如新勢力として神村学園が台頭してきたのだ。03年に女子校から男女共学となり、創部していきなり2年目で秋季九州大会を勝ち上がって準優勝。一気に翌春05年のセンバツ出場を決めると、甲子園でも快進撃を続けて準優勝。全国にその存在を知らしめた。すさまじい勢いで全国の頂点近くまで駆け上がっていったところが出現したのだった。
 元々、女子校時代から女子硬式野球部があり、女子高校野球の先駆的な存在でもあった。神村学園は以降、10年の間で春5回、夏3回という甲子園出場実績をあげている。こうして今や、鹿児島実樟南に割って入る勢力となったのだ。
 そして、新たな三すくみ状態が継続され、そのまま鹿児島県の勢力構図となっている。

 こうした勢力構図の中で、鹿児島商も復活を狙い、照国から校名変更した鹿児島城西鹿児島も追いかける。鹿児島実川内分校から独立して川内実を経て校名変更したれいめいは16年秋に県大会優勝している。また、06年夏、08年春に出場している鹿児島工や14年夏に初出場を果たした鹿屋中央なども加わって、高レベルでの競り合いを演じていくようになった。加治木鹿児島情報なども時に上位に顔を出す存在となっている。

 ところで、鹿児島の地は実は日本の野球にとっては名付けの親の地でもある。というのも、「baseball」を「野球」と訳した人といわれているのが中馬庚(ちゅうまかのえ)で、鹿児島二中に在籍していた。それから第一高等学校へ進んで東京帝国大の学生となり、その時代にベースボールを野球と訳したとされている。そういう意味では、日本の野球にとって鹿児島県は特別なところということがいえるであろう。
 ところで、その中馬庚の母校鹿児島二中は現在の甲南で、旧制時代の伝統はしっかりと引き継がれているという名門である。通称「甲鶴戦」と呼ばれている鶴丸とのスポーツ交歓対抗戦は、両校関係者だけではなく、鹿児島市内の名物行事一つといわれている。その看板が両校の野球の対抗戦と応援合戦である。また、公立校としては14年春に21世紀枠代表となった離島の大島武岡台錦江湾などが健闘している。また、最南端の枕崎も地元では「マッコー」の名で親しまれ、人気がある。

(文:手束 仁

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