開星、石見智翠館、立正大淞南が3強を形成

島根県の筆頭格と言えば開星が挙げられる
同じ山陰ということで比較されがちだが、高校野球ということでいえば、島根県は鳥取県に比べると後塵を拝している。それは、歴史的第1球を鳥取の投手が投じたということだけではなく、その実績という面でも、島根はベスト8以上が僅かに4度という事実があり、しかも、そのうちの1度は、参加校もまだ少なかった第3回大会のことである。甲子園の通算成績でも、鳥取県は57勝98敗で37位なのに対して、島根県は40勝92敗で、西日本では滋賀県に並ぶ勝率の低さで44位となっている。それだけに、高校野球ではどうしても鳥取県に一歩劣っているという気持ちがあるのは否めないところである。
それでも、近年は開星が一気に数字を稼いでいるという印象だ。2006年からの3年連続をはじめとして、夏は10度の甲子園出場がある。そして、松江第一時代を含めて春夏通算で13回の出場を誇っている。やはり、現在は島根県の筆頭格である。
関西などの他県の生徒を中心とした戦力でチームを強化した先駆としては現:石見智翠館の江の川がある。やはり、関西のボーイズやシニア出身の有望選手が中心となっていたが、埼玉や静岡の選手などもいたことがある。一つ山を越えれば隣りということで広島県の選手も多かった。谷繁元信(横浜→中日、中日監督)も広島県比婆郡の出身である。広陵や広島商に行かず、江の川へ進学した谷繁選手自身としては結果として江の川で甲子園にも出場、ドラフト1位という評価でプロへの道も実現されたのである。
さらには、立正大淞南もこのところの実績は高い。09年夏と12年夏に甲子園出場している。学校としては01年に淞南学園が立正大傘下に入り、09年夏の甲子園の舞台では、初出場で8強入りしてその存在感を示した。
現在では、この3校が島根県内私学3強と言っていいであろう。
また、それを追随する私学勢力としては98年春に出場した出雲北陵や、96年夏に出場している益田東なども健闘している。