第58回 混戦状態から抜け出た木更津総合、専大松戸と東海大市原望洋【千葉・2018年度版】2018年03月15日

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【目次】
[1]地域によってのチームの匂いの違いがはっきりする千葉県
[2]銚子商、習志野がリードも、各校の躍進で群雄割拠の状態に[3]2012年から木更津総合、専修大松戸、東海大市原望洋のトップ3に


地域によってのチームの匂いの違いがはっきりする千葉県


習志野ナイン(写真は2017年春季大会より)

 県内の高校野球の歴史を見てみると、60年代頃からおよそ20年間、銚子商習志野という両雄がしのぎを削っている時代があった。千葉県でも特徴的な2地区の代表的な存在が一時代を築いていたのである。昔からの千葉県という土壌に根付いた漁師町で醤油の産地の銚子市と、東京のベッドタウンとして発展していっている最中の習志野市の代表的な学校だ。

 千葉市より特急でさらに総武本線を1時間以上も乗って行くと銚子市がある。その市民の誇りが銚子商だった。甲子園が作新学院の怪物投手江川卓で沸いた翌年の1974(昭和49)年に土屋正勝投手(中日→ロッテ)で悲願の全国優勝を果たした頃である。土屋は前年に、2年生ながら延長戦で雨の中、甲子園史上最高の投手と言われた江川に投げ勝って注目された。翌年の銚子商の試合ぶりは1回戦から決勝戦までの5試合を通して失点はわずか1というほぼ完璧に近い内容のものだった。

 銚子商が優勝を果たした翌年、今度は習志野が優勝旗を再び千葉県に持ち帰る。ただし、今度は千葉市よりも手前の東京郊外の学校だった。スタンドの雰囲気も、大漁旗が打ち振られ、いかにも無骨な漁師町からやってきたという印象だった銚子商に対して習志野の場合は洗練されたイメージで、都会的なイメージが強かった。このあたりは、同じ千葉県から出てきた同士であってもタイプは全く違っていた。

 こうした地域によってのチームの匂いの違いが、実は千葉県の高校野球の特徴といってもいいものだ。ただ、交通の発達とドーナツ化現象による人口の増加、さらには幕張新都心の開発などによって、千葉市手前の地域の都会感覚の人口が圧倒的に多くなってきて、そのことがチームを均等化していったのも顕著である。

  実は、習志野はその8年前にも全国制覇を果たしている。この時のエースの石井 好博投手はけん制球の名人だった。これで一気に全国区になった習志野だったが、逞しさよりもしたたかさが、上手さよりも華麗さが光った。そして、その石井投手が監督になって再び優勝を果たしたのが76年である。この時代はまさに千葉県が関東の高校野球をリードしていた時代なのである。

  都会的に洗練されているが神奈川県のチームよりも土の匂いの残る雰囲気は特徴的だった。そのリーダー格が銚子商習志野だったが、市内の名門・千葉商も食い下がっていた。

【次のページ】 銚子商、習志野がリードも、各校の躍進で群雄割拠の状態に

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