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第18回 仙台育英と東北の2強対決構図は仙台育英がややリードか(宮城県)2016年04月03日

【目次】
[1]宮城県の2強の厚い壁
[2]都の杜の早慶戦
100年となった2015(平成27)年夏の全国高校野球、甲子園の決勝でまたしても仙台育英は敗れたが、これで春夏通算3度目の準優勝となった。21世紀最初の甲子園大会となった、01年春の第73回選抜高校野球大会でも仙台育英は準優勝している。その2年後の夏には東北がダルビッシュ 有投手(日本ハムファイターズ→テキサスレンジャース)を擁して決勝まで進んだが、優勝には後一歩届かなかった。21世紀に突入して宮城県勢が確実に全国でも上位の位置にあることを如実に示しているといってもいい現象である。その証拠に、仙台育英は明治神宮大会では優勝も果たしている。
宮城県の2強の厚い壁

平沢 大河(仙台育英)
仙台育英と東北、この両校の対決の構図というのは、1970年代からここ40年以上も宮城県の高校野球をリードする形で継続してきている。というよりも、こと甲子園ということになると、ほとんどこの両校以外の出場はないといっていいくらいだ。
70年以降で、両校以外の甲子園出場校を拾ってみても、83年夏の仙台商、88年夏の東陵、体育系コースのある市立仙台が98年と、02年夏の宮城大会の大番狂わせといわれた仙台西。それに、21世紀枠代表として05年春に一迫商と09年春の利府、12年春の石巻工が出場にたどり着いた。利府はその後、14年夏に出場を果たしている。この年は春には東陵が出場しており、唯一2強のどちらも甲子園出場しておらず、それぞれ春夏通算して2度目の甲子園を勝ち取っている。他には11年夏の古川工があるくらいだ。
これら甲子園経験組の中では、東陵が2強を追いかける筆頭で、利府と古川工が続いているという構図か。いずれにしても、仙台育英と東北の2校の力が図抜けている。だから、組み合わせが決まると、他校はどうしてもまず、この両校の位置を見てどこまで行けるのかというところを測ることになる。
ただ、甲子園での実績ということになると、準優勝2回の仙台育英の方が上回っている。しかし、県内の実績ということになると、東北の方が歴史も古いし上ということになる。

- 手束 仁
- 生年月日:1956年
- 出身地:愛知県
- ■ 経歴
愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。
スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。 - ■ 著書
『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社)
『甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)
話題作となった
『甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
『スポーツ進学するならコノ高校』
『東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
『三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
『スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
『高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
『野球県民性』(祥伝社新書)
『野球スコアつけ方と分析』(西東社)
『流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW! - ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
- ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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