第5回 星稜、金沢、遊学館の三すくみ状態が今後も続きレベルアップも期待される(石川県)2016年01月03日

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【目次】
[1]79年夏の死闘や松井 秀喜の5打席敬遠四球などが語り草となっている星稜
[2]星稜・金沢の一騎打ちの図式に割って入る遊学館

 話題という点からも、石川県の高校野球をリードしているのは何といっても星稜だ。タマゴ色のユニホームと青い帽子に「星」のマークは、全国的にもすっかり定着した。その星稜が最初に注目を浴びたのは1976(昭和51)年夏に小松 辰雄投手(中日)を擁して甲子園に登場し石川県勢として初めてのベスト4に進出したときである。

79年夏の死闘や松井 秀喜の5打席敬遠四球などが語り草となっている星稜

星稜高校時代、松井 秀喜は三塁手だった

 次に全国に知られる一番のきっかけとなったのは79年夏の3回戦だ。今も語り継がれる箕島との延長18回の死闘である。延長に入って先攻の星稜が2度までもリードしながら、ついに18回裏にサヨナラ負けを喫してしまう。しかも、延長戦での同点劇がことごとく相手の本塁打というのもよりドラマチックだった。黙々と208球を投げて破れた堅田 外司昭投手(現審判員)には全国のファンが共鳴した。

 そして、星稜が再び全国の注目と同情を集めたのは松井 秀喜(読売→MLB)が主将で四番サードとして登場した1992(平成4)年の夏である。2回戦で明徳義塾と当たったが、怪物・松井は5打席全部敬遠四球。甲子園の最後の試合は20球を見送るだけで終わってしまった。その後球場全体がパニック状態になり、まさに甲子園の高校野球としては前代未聞の騒動となった。この出来事が松井選手そのものの評価も高めたが、高校野球の球史に残る試合だったといっていいだろう。

 その3年後の95年夏に山本 省吾投手(慶応義塾大→近鉄→オリックスなど)で星稜としては初めての決勝進出を果たすが帝京の前に涙を飲んだ。星稜野球はイコール山下 智茂監督(現総監督)の情熱的な指導でもあった。その山下監督の薫陶を受けている林 和成監督が引き継いだ。松井の一年下だが三遊間を組んでいた。

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
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