私立強豪校が大きな壁となって立ちはだかる愛知県で、ここ数年、地区大会では好成績を収めている西尾東。第100回記念大会を迎えた昨夏は、東愛知大会決勝まで進出するなど、「甲子園出場」という目標が着実に近づいている西尾東野球部。今回は西尾東野球部のマネージャー達にスポットを当てお話を伺った。
夏の決勝戦での悔しい敗戦を乗り越えて

選手と共に写真に写る志賀妃茉里さん 中段右
西尾東野球部80名の部員を支えるマネージャーは志賀妃茉里さん(3年生)、白井美海さん(2年生)、有馬百華さん(1年生)、岩井彩優里さん(1年生)、川原彩葉さん(1年生)、坂部未歩さん(1年生)、原彩華さん(1年生)の7名である。
彼女達の主な仕事は練習や試合の準備、防具の手入れ、試合のアナウンス、掃除、道具の管理である。
特に、試合のアナウンスは上手く出来るように力を入れているという。また、倉庫やバックネット裏は常に綺麗にしておき、部員達が気持ち良くプレー出来るよう最善を尽くす事を心掛けている。
仕事をこなす中でやりがいを感じる瞬間は、部員達に「ありがとう。」と感謝される時。楽しいと思う瞬間は、大会の時だという。「部員達が今までの練習の成果を発揮し、結果を残せた時の嬉しそうな笑顔を見ると、こっちまでとても嬉しく思います!」と話してくれた。
重たい荷物を持っている時に、部員達が「俺が持つよ。」とさりげなく言ってくれると思わず胸キュンしてしまう。「マネージャーが部員を助けなきゃいけないのに、何度も自分が部員達に助けられています。」と話し、部員達との絆の深さが伺えた。
マネージャーの彼女達が特に印象に残っている試合が、2018年9月15日に刈谷球場で行われた秋季愛知県大会2回戦、愛知産大三河戦である。その夏、第100回記念大会で見事、東愛知県大会決勝まで勝ち進んだ西尾東。その時の対戦相手も愛知産大三河だった。結果は3対1で甲子園まであと一歩のところで敗戦した。要するに、西尾東にとって愛知産大三河は因縁の相手なのである。
「夏の決勝で負けてとても悔しい思いをしたので、今度こそは勝とう!と気合い十分でした。」と、秋はマネージャーを含めチーム全体が士気を高めていたようだった。その結果、5対3と見事に愛知産大三河に勝利した。「リベンジを果たせて嬉しかったです。」と振り返った。
この春卒業した先輩達の印象に残っている試合は、2018年7月15日に行われた第100回記念大会東愛知県大会Bブロックの3回戦である豊橋東戦だ。負けたら引退という中で、7対5と相手に2点リードを許したまま迎えた9回裏、西尾東は2アウトまで追い込まれてしまう。必死の応援で誰もが勝利を願う中、タイムリー二塁打を放ちチームはサヨナラ勝ちを収めた。
この接戦を制した先輩達について、「とても優しく、いつも助けて下さり、私達マネージャーにとって大きな存在でした。」と話した。
ここからは志賀妃茉里さん(3年生)にお話を伺いました!