しっかり者の男女4人が支える!東海大札幌(北海道)頑張る!マネージャー
現在82名の選手が活動する東海大札幌野球部。昨秋の支部予選は代表決定戦で惜しくも札幌光星に敗れたが、今後の躍進に期待がかかる。今回は強豪校・東海大札幌を支える4名のマネージャーにお話を伺った。
選手の自主練を見る時間が一番楽しい!
お茶碗にご飯をよそう大和田桜子さんと山内陽愛さん
お話を聞かせてくれたのは、2年生の鈴木喬也さん、大和田桜子さん、小林一彦さん、山内陽愛さんだ。
82名という大所帯を支える4人は、普段は男女で業務を分担している。
男子マネージャーは選手にティーをあげるなど練習のサポート、女子マネージャーは練習メニューの人数分けや、パソコンを使ったチームの資料作成など裏方の仕事が比較的多い。
また選手が休憩時に食べる補食づくりの際には、ちゃんとお茶碗を洗うなど細かな仕事もこなしている。
そんな4人がここだけは他の高校に負けない!と話すのは「練習時の選手との距離の近さ」だ。女子マネージャーでもアップの笛を吹いたり出来るのは、とても嬉しいと言う。
やりがいを感じるのは、何気なく「ありがとう」と言われた時。「素直に嬉しいし、やりがいを感じる」と話してくれた。
そんな彼らが活動の中で一番楽しいのは、「選手が自主練習の際に残って練習している姿を見ている時間」だ。意外な回答に驚いたが、その理由を聞いてなるほどと唸った。
練習後すぐに帰りたい気持ちを抑え上達のために自主練習する姿は、マネージャーとして頑張ろうという気持ちにさせてくれるのだという。
おすすめのマネージャーグッズは、百円ショップで売っている立体ファイル。クリアファイルに挟んだ紙がカバンの中で散乱するあの現象とおさらば出来る便利グッズだ。
心がけているのは、「求められることに対応するだけでなく、選手の少しの変化にも気づく」こと。選手の状態を常に把握しているマネージャーの鑑である。
マネージャーあるあるといえば、野球部ならではの気合の入った挨拶を普段の学校生活でしてしまい、友達に驚かれること。部活の挨拶をつい他でもしてしまった時の恥ずかしさは共感が多いはず。
また思わずかっこいいと感じるのは、選手がアップのランニングで声を出しながら足をそろえて走る姿だ。迫力ある光景に初めて見たときはグッと来たのだそう。
これまでの試合の中でも特に記憶に残っているものは、9月14日[stadium]円山球場[/stadium]での札幌光星戦だ。結果としては負けてしまったが、苦しい中追い上げていき、最後まで健闘しようと打席に向かう姿に感動した。
夏の大会では、6月29日に円山球場で行われた札幌大谷戦が印象深く残っている。
この試合で東海大札幌は予選敗退が決定し、それを受け止めるのは容易ではなかった。しかし1・2年の選手たちは頼りない表情どころか、”自分たちが先輩の悔しさを[stadium]円山球場[/stadium]で晴らす”という前向きなものであり、その姿に心を打たれたと話す。
引退した3年生は「本当に頼もしく、どんな事でも丁寧に説明してくれて、相談に乗ってくれた」「チームにとって一人一人が無くてはならない存在だった」と語る彼らだが、今度は最上級生としてチームを引っ張る番。
練習に励むチームの選手に一言お願いすると、「マネージャーとしてどんなことでもサポートしていくので、春夏に向けて一日一日を大切にし、頑張ってください」と激励してくれた。真面目で熱心な彼らのサポートがあれば何も怖くない!
[page_break: バレンタインには大量のお菓子!]バレンタインには大量のお菓子!
左から大和田桜子さん、山内陽愛さん、小林一彦さん、鈴木喬也さん
マネージャーを代表して2年の山内さんにお話を伺った。
中学時代はバレーボール部だった彼女。マネージャーを志した理由は、「兄が野球部に所属しており、野球部に興味を持った」から。
そんな山内さんの目標は、「責任感が強く、どんな選手にも臨機応変に対応できる」マネージャーになること。マネージャーとして活動する中で、苦手なことからも逃げずに1歩ずつ行動できるようになった。
またふとした時に選手からもらう「ありがとう」などの感謝の言葉は、頑張る原動力となる宝物だ。挫折したことはないと言う彼女だが、「気持ちが落ち込んでいるときは入部当初の思いを忘れず、日々頑張っている」と話してくれた。
ちょっとした自慢は、バレンタインに選手全員にお菓子を渡すと、ホワイトデーには今までに経験したことない量のお菓子をもらえること。選手の気合を入れたお返し、今年も期待大だ!
しっかり者の彼女だが、マネージャーをしていなかったら「目標もなく、なにも成長出来ていなかった」と話す。
マネージャーは”裏で支える存在”だと言う山内さんに対し、チームのメンバーは「いなくてはならない存在」と信頼を置いている。そんな、熱心で責任感溢れるマネージャーたちに支えられ、日々の練習を駆け抜けていってほしい!
取材後記
写真を撮影する際も、笑顔が耐えない撮影になりました。この笑顔もチームに欠かせない1ピースだと思います。
(文=編集部)