目次

[1]5位:第97回南北海道大会準決勝 北照vs東海大四 / 4位:秋季北海道大会準決勝 札幌第一vs駒大苫小牧
[2]3位:第97回北北海道大会2回戦 旭川実vs北見北斗 / 2位:第97回南北海道大会1回戦 北照vs札幌日大
[3]1位:第97回南北海道大会2回戦 北海vs駒大苫小牧

東海大四のセンバツ準Vで幕を明けた群雄割拠の1年

 今年の北海道は、東海大四センバツ快進撃で幕を明けた。
駒大苫小牧の甲子園連覇以来、10年ぶりに道民が熱狂し、多くの高校球児が刺激を受けた東海大四準優勝
興奮冷めやらぬまま突入した2015年のシーズンは、春季全道大会初戦で東海大四が敗退し、混沌とした群雄割拠の様相を呈した。道内各地で数多くの手に汗握る熱い戦いが繰り広げられた中、印象に残るベストゲームを挙げる。

5位:第97回南北海道大会準決勝 北照vs東海大四

川端 翔(北照)(2014年 秋季北海道大会にて)

春に続き、北照がセンバツ準Vの東海大四を撃破

 春夏連続甲子園出場を目指した東海大四の反撃はあと一歩及ばなかった。
3本塁打を放った北照に2点のリードを許して迎えた最終回に東海大四が絶好機をつかんだ。先頭・渡瀬 太揮(3年)が一、二塁間を破って出塁すると、相手失策と四球で無死満塁とし、北照に大きなプレッシャーをかけた。

 ここで就任1年目の北照・竹内 昭文監督が必死の継投を試みた。左腕・管野 渉(3年)から右腕の山本 琉生(2年)にスイッチ。東海大四の4番・冨田 勇輝(3年)に押し出し四球を与えると、この日先発した後に一塁を守っていた左腕・川端 翔(3年)をすかさず再投入。
川端は5回に3連打を許していた左打者3人をピシャリと抑えて、見事期待に応えた。

 社会人のシダックスで指揮を執ったことのある竹内監督の采配で、春季全道大会1回戦に続き、センバツ甲子園準Vの東海大四に1点差勝利を飾った。

4位:秋季北海道大会準決勝 札幌第一vs駒大苫小牧

2015年秋季北海道大会 駒大苫小牧戦で
好投を見せる上出 拓真(札幌第一)投手

札幌第一が“スミ1”勝利。明暗分けた初回の攻防

 新チームが始動して間もない秋季大会は大味な試合が多い。
だが、実力校同士がぶつかったこのカードは、緊迫感あふれる投手戦になり、結果的には、1回の攻防が結果的に勝負を分けた。

 1回表、駒大苫小牧は一死二塁と先制機を迎えていた。ここで3番・若林 楽人(2年)の打球は遊撃へ。二走の外石 和也(2年)が好スタートを切ったが、札幌第一宮澤 晃汰遊撃手(1年)は思い切って三塁へ送球して間一髪アウトに。
もし、セーフになっていたら、流れは完全に駒大苫小牧に傾いていただろう。
ピンチの後にチャンスあり。その裏、札幌第一は先頭打者が四球を選んで好機を広げ、長門 功(2年)の適時二塁打で先制した。

 2回以降は、札幌第一上出 拓真主将(2年)と駒大苫小牧阿部 陽登(2年)のエース同士のプライドをかけた投げ合いに。“スミ1”という緊張感が、元来持っていた能力を引き出したのか。上出は3回以降無安打と駒大苫小牧打線を寄せ付けず、自身公式戦初の完封。
公式戦の中で一人の選手が殻を破って脱皮した瞬間だった。(試合レポート

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