第28回 山川穂高が沖縄で怪物の片りんを見せていた時代、甲子園には菊池雄星がいた2018年08月22日

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【目次】
[1]山川の中部商を破った興南、その興南を破った今宮の明豊
[2]菊池雄星のいた花巻東は間接的に清峰に春の雪辱を果たす
[3]見逃すことのできない用具の進化

山川の中部商を破った興南、その興南を破った今宮の明豊


現在活躍中の山川 穂高選手(写真=共同通信社)

 沖縄県の中部商から岩手県の富士大へ進学して、やがてドラフト2位指名で西武入りを果たす山川穂高(西武)。高校時代には沖縄大会決勝まで進んでいるが甲子園出場はない。その年の中部商は初戦で嘉手納に3対2。2回戦は前年甲子園でベスト4に進んでいる浦添商に4対1と快勝。

 さらに3回戦では美来工科を下し、準々決勝でもコザに快勝。準決勝では沖縄水産に5対3で勝つが山川はこの試合で本塁打を放っている。決勝では興南に2対4で敗れるが、4番山川は長打こそなかったものの2安打している。2009年の夏のことである。

 ところで、この年は自民党が敗退して政権交代があって民主党政権となり鳩山由紀夫総理大臣が誕生した年でもあった。
 山川については、当時の中部商・盛根一美監督は、かつて東京都の高校野球関係者が沖縄を訪れた際に「当たればすごくデカい打球を打つ選手がおるんだけど、高校時代に化けきれるかどうか」というように、いささか粗さも目立つ選手だったようだ。やはり、富士大に進学してリーグ戦などで実戦経験を積んでいくうちに、ブレイクしていったのだろう。

 なお、山川穂高のいた中部商を下して甲子園出場した興南は、翌2010年には春夏連続優勝を果たして全国の頂点に立つのだが、この年の甲子園では初戦で明豊に敗退している。


高校時代に大活躍をした今宮 健太選手と菊池 雄星選手

 その明豊には、今宮 健太(ソフトバンク)がいて、遊撃手としてそのセンスの良さは群を抜いていたのだが、内野からいきなりリリーフのマウンドに立って、151キロをマークして、スタンドを「ウォーッ」と唸らせるという怪腕ぶりを示しているが、その身体能力の高さは同世代の中でも特筆ものと言っていいのではないだろうか。

 明豊は準々決勝に進出するが、花巻東に競り負ける。花巻東には、その年の最大の目玉と言ってもいい存在となっていた菊池 雄星がいた。菊池 雄星は春のセンバツでも準優勝投手となっており、大会前から注目を浴びていたが期待通りの活躍を果たしたと言ってもいい。

 ただ、夏の選手権では疲労から背中を痛めていたということもあって、本調子ではなかったということもあり、準決勝で優勝する中京大中京に1対11と大敗を喫してしまう。

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松井 秀喜(星稜) 【選手名鑑】
浦添商 【高校別データ】
沖縄水産 【高校別データ】
嘉手納 【高校別データ】
九州共立大学八幡西 【高校別データ】
近大高専 【高校別データ】
興南 【高校別データ】
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横浜緑園・横浜明朋 【高校別データ】

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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