第22回 世界のホームランキング・王貞治の知られざる高校時代を紐解く!2018年07月09日

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【目次】
[1]投手として名を轟かせた高校時代
[2]高校野球の歴史における大きな一歩

投手として名を轟かせた高校時代


早稲田実業時代は投手を務めた、王 貞治氏(写真は共同通信社より)

 太平洋戦争が終焉して10年以上が経過して、「もはや戦後ではない」と言われたのが1956(昭和31)年である。それは、日本がその後に迎える高度経済成長への助走の始まりでもあったのだ。時代としては石原慎太郎が『太陽の季節』を引っ提げて青年作家としてさっそうとデビューし、新時代の到来を告げていた。

 その年に高校生として早稲田実業に入学したのが、現在のソフトバンクの王貞治会長である。早稲田実業を卒業後は、巨人で活躍して世界の本塁打王となり、引退後は巨人監督、さらにはダイエー・ソフトバンク監督を務めて、日本一にも輝いたということは周知のことだが、その時代は高校野球にも新しい波が押し寄せてきていた。

 王自身は1年夏と2年の春夏、3年の春と甲子園出場を果たしている。しかし、高校最後の夏は東京大会決勝で明治に敗れて甲子園出場を逃している。投手だった王は、そのピークは実は2年生だった。その証拠に、2年春に出場した57年センバツでは寝屋川柳井久留米商と3試合連続完封で、決勝でも高知商を下して全国制覇を果たしている。

 さらに、夏も出場すると、春に続いて対戦した寝屋川相手に延長11回を無安打に抑えるノーヒットノーランの偉業を果たしている。なお、この大会では県立岐阜商の清沢忠彦投手も初戦の津島商工(現津島北)相手にノーヒットノーランを達成している。一大会でノーヒットノーランが相次いだという年でもあった。

 しかし、両校ともに準々決勝で敗退。優勝したのは27年ぶりに広島商が4度目の日本一となった。折しも、広島市が被爆して12年、5歳の時に被爆した選手たちが中心になっての優勝だったということも、今後の日本の右肩上がりの発展への勇気となった。

 広島商の決勝の相手は法政二だったが、この年から5年連続優勝を果たすなど、全盛期を迎えることになる。その法政二の頂点は60年夏と翌年春で、後に巨人で赤い手袋の盗塁王として王 貞治、長嶋茂雄(佐倉→立教大)らとともに活躍する柴田勲投手がいて、浪商の尾崎行雄(その後、東映)とともに東西の怪物として騒がれた時代でもあった。

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水口 【高校別データ】
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早稲田実業 【高校別データ】

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プロフィール

手束仁
手束 仁
  • 生年月日:1956年
  • 出身地:愛知県
  • ■ 経歴
     愛知県知多市出身。半田高→國學院大81年卒。大映映像事業部など映像会社で、映画・ビデオなどの販売促進、営業等を経て、編集プロダクションに10年勤務後独立。
     99年に『熱中!甲子園』(双葉社)を仕掛け、を刊行。同年に『都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社・刊)で本格的にスポーツ作家としてデビュー。99年12月に、『アンチ巨人!快楽読本』(双葉社)を企画編集・執筆。その後、『ふたりの勇気~東京六大学野球女子投手誕生物語』、『高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)などを相次いで刊行。さらに話題作となった『甲子園出場を目指すならコノ高校)』(駿台曜曜社)、『野球県民性』(祥伝社新書)、『プロ野球にとって正義とは何か』、『プロ野球「黄金世代」読本』、『プロ野球「悪党」読本』(いずれもイースト・プレス)などを刊行。
     さらには『高校野球のマネー事情』、『スポーツ(芸能文化)名言』シリーズ(日刊スポーツ出版社)、『球国愛知のプライド~高校野球ストーリー』などがある。
     2015年には高校野球史を追いかけながら、大会歌の誕生の背景を負った『ああ栄冠は君に輝く~大会歌誕生秘話・加賀大介物語』(双葉社)を刊行し18年には映画化された。

     スポーツをフィルターとして、指導者の思いや学校のあり方など奥底にあるものを追求するという姿勢を原点としている。そんな思いに基づいて、「高校生スポーツ新聞」特派記者としても契約。講演なども國學院大學で「現代スポーツ論」、立正大で「スポーツ法」、専修大学で「スポーツジャーナリズム論」などの特別講師。モノカキとしてのスポーツ論などを展開。
     その他には、社会現象にも敏感に、『人生の達人になる!徒然草』(メディア・ポート)、『かつて、日本に旧制高等学校があった』(蜜書房)なども刊行。文学と社会風俗、学校と教育現場などへの問題提起や、時代と文化現象などを独自の視点で見つめていく。 そうした中で、2012年に電子メディア展開も含めた、メディアミックスの会社として株式会社ジャスト・プランニングを設立。新たなメディアコンテンツを生み出していくものとして新たな境地を目指している。
  • ■ 著書
    都立城東高校甲子園出場物語~夢の実現』(三修社) 
    甲子園への助走~少年野球の世界は、今』(オーシャンライフ社)
    高校野球47の楽しみ方~野球地図と県民性』(三修社)

    話題作となった
    甲子園出場を目指すならコノ高校(増補改訂)』(駿台曜曜社)
    スポーツ進学するならコノ高校
    東京六大学野球女子投手誕生物語~ふたりの勇気』(三修社)
    三度のメシより高校野球』(駿台曜曜社)
    スポーツライターを目指す人たちへ~江夏の21球の盲点』(メディア・ポート)
    高校野球に学ぶ「流れ力」』(サンマーク出版)
    野球県民性』(祥伝社新書)
    野球スコアつけ方と分析』(西東社)
    流れの正体~もっと野球が好きになる』(日刊スポーツ出版社)NEW!
  • ■ 野球に限らずスポーツのあり方に対する思いは熱い。年間の野球試合観戦数は300試合に及ぶ。高校ラグビーやバレーボール、サッカーなども試合会場には積極的に顔を出すなど、スポーツに関しては、徹底した現場主義をモットーとしている。
  • ■ 手束仁 Official HP:熱中!甲子園
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