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第152回 「守備はまるで忍者だった」恩師が語る巨人のホープ・湯浅大(健大高崎出身)。追いかけていた球団は巨人だけだった2020年11月21日

【目次】
[1]誰も追いつけない打球を湯浅は追いつくほどの守備力の高さがあった
[2]ステップアップの鍵は「連携」と「状況判断」
11月21日から開幕する日本シリーズ。巨人の40名の名簿にある選手が入っていた。それが3年目の湯浅 大(健大高崎出身)だ。巨人の中でもトップレベルの守備がある逸材として評価が高い。そんな湯浅は開幕一軍入り。二軍落ちはあったが、終盤にかけて一軍に昇格し、結果的に13試合に出場した。前日まで京セラドームの練習にも参加。ベンチ入りの可能性は高いだろう。
前回、「巨人期待のホープ・湯浅大はなぜ指名に至ったのか 元巨人編成部が語るドラフト指名秘話」を紹介したが、今度は健大高崎の指導者側から湯浅の魅力について語っていきたい。青柳博文監督に語ってもらった。
誰も追いつけない打球を湯浅は追いつくほどの守備力の高さがあった

健大高崎・青柳博文監督
「入学当初から守備は光っていました。『忍者』と表現できるように、打球に追いつくまでのスピードが非常に速く、他の選手でも追いつけないような打球も追いついてしまう。彼のエラーは彼しかなし得ないからこそ起こるエラーなんですよね。追いつける打球に対し、エラーしてしまう。そんな選手でした」
青柳監督は湯浅の守備力をそう高く評価する。しかし良い選手と評価しても、高卒プロでいける選手ではないと評価していた。
「やはり打撃が弱く、高卒から厳しいかなと思っていました」
ただ、巨人は湯浅について化ける要素があったと評価する。長年、巨人のスコアラー、編成に関わった三井康浩さんは湯浅についてこう語る。
「湯浅は守備型の選手で、対応力が高く、癖のない打撃フォームをしていまして、それが化ける可能性を持っていました。担当スカウトも『伸びしろはかなり持っている』と評価していましたね。身体の強さ、野球センス、能力の高さもしっかりと評価して推薦してくれました」
守備は超高校級のものはあったが、打撃が弱く、見送る球団が多かったが、「ジャイアンツさんだけずっと追いかけていました」と青柳監督は当時を振り返る。

- 編集長 河嶋 宗一
- 出身地:千葉県
- ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
- ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
- ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
- ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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