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常総学院 (茨城)編「全国優勝2回を誇る常総学院のつながり」

2015.09.18


左から 仁志 敏久氏、高校時代の内田 靖人選手

 夏の甲子園出場15回、春の選抜出場8回と、ともに茨城県最多出場を誇る常総学院。2001年には選抜優勝、2003年には夏の甲子園優勝と、その成績は輝かしいものであり、全国的にも強豪校として知られている常総学院のつながりを見ていきたい。

走攻守でバランスが取れた選手を次々と輩出

 常総学院が全国に名を轟かせたのは1987年。夏の甲子園初出場ながら準優勝に輝き、当時1年生レギュラーとしてプレーをした仁志 敏久氏は、現在でもU-12日本代表監督や、侍ジャパントップチームの守備走塁コーチを務めるなど、球界を牽引する存在として活躍している。さらに1993年夏には甲子園ベスト4入りし、プロ3年目の1996年に新人王を獲得した金子誠氏がいる。金子氏はその後、球界を代表する遊撃手として、2006年、2007年、2009年、2012年と4度のパリーグ優勝に貢献した。

 その後も甲子園に出場をつづけ、ついに5回目の選抜出場となった2001年には初優勝を果たすと、2003年には、その年限りで引退を発表した木内 幸男監督の花道を飾るべく選手も奮起。快進撃を見せ、決勝ではダルビッシュ 有率いる東北を破り見事夏の甲子園初優勝に輝いた。当時の遊撃手、坂 克彦選手は現在阪神タイガースでプレーをしている。

 近年でも、2013年選手権ベスト8今年の選抜ベスト8など、その強さは健在。一昨年のドラフトでは内田 靖人選手が2位指名を受け、東北楽天ゴールデンイーグルスに入団。またプロ入りした選手だけではなく、大学・社会人で活躍する選手も多い。常総学院は投手のプロ入りは少ないが、野手の人材は多く走攻守バランス良く鍛えられており、実戦向きだ。それが高いレベルでも活躍できる要因であり、次のレベルを見据えた選手育成にも定評がある。

 今後も甲子園出場を狙えるチームであることは間違いなく、また今年のU-18代表選手に選ばれワールドカップに出場した宇草 孔基のように、技量が高い選手を多く輩出する常総学院の戦いぶりは見逃せない。


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近年の卒業生たち

 ここで近年の卒業生を紹介していきたい。仁志氏、金子氏といった偉大なOBもいるが、近年は大学・社会人で活躍を見せる選手が多い。再びプロ入りが狙える選手が出てくるのか注目だ。

■1990年卒
仁志 敏久早稲田大-日本生命-読売ジャイアンツ-元横浜ベイスターズ)

■1994年卒
金子 誠(元北海道日本ハムファイターズ)

■2003年卒
大崎 雄太朗青山学院大-埼玉西武ライオンズ)
横川 史学青山学院大-東北楽天ゴールデンイーグルス-読売ジャイアンツ)

■2004年卒
坂 克彦(近鉄バファローズ-東北楽天ゴールデンイーグルス-阪神タイガース)

■2007年卒
小池 翔大青山学院大-元千葉ロッテマリーンズ)

■2008年卒
清原 大貴(元阪神タイガース)

■2009年卒
島田 隼斗中央大-明治安田生命)
飯田 大祐中央大HONDA鈴鹿

■2010年卒
・高野 翔(流通経済大NTT東日本

■2011年卒
長谷川 悟(専修大-永和商事ウイング)
柴崎 利大東北福祉大-新日鐵住金東海REX)

■2012年卒
國井 伸二朗筑波大
滝沢 雅也桐蔭横浜大
和田 丈中央大

■2013年卒
伊藤 侃嗣東北福祉大
大崎 健吾流通経済大

■2014年卒
飯田 晴海東洋大
内田 靖人(東北楽天ゴールデンイーグルス)
吉澤 岳志青山学院大
高島 翔太青山学院大

■2015年卒
金子 雄太(法政大)
赤司 洸平日本大
進藤 逸國學院大

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仁志敏久から学ぶ 野球の基礎基本
【インタビュー】内田 靖人 選手(2013年10月21日公開)


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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