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天理(奈良)編「長きにわたって逸材を輩出し続ける天理のつながり!」

2015.09.09


左から 高校時代の西口 輔選手と、中谷 佳太選手

 夏の甲子園出場27回、選抜甲子園出場23回とまさに全国を代表する名門校・天理。昔から才能の高い選手を輩出してきた天理だが、今になってもその勢いは失われることはない。
今年、連続の甲子園出場を果たした天理のつながりを見ていきたい。

強豪として軌道に乗り始めたのは1980年代から

 天理が甲子園に初出場したのは1954年の選抜までさかのぼる。この時は初戦敗退で、初勝利を挙げたのが3度目の出場となった1959年選抜であった。
その年の夏も甲子園に出場し、初のベスト8入りを果たすようになると、その後は甲子園常連校へ。

1986年
には主砲の中村 良二選手(元近鉄バファローズ)の活躍で初の甲子園優勝を果たすと、1990年南 竜次投手(元日本ハムファイターズ)、2年生投手の谷口 功一投手(元近鉄バファローズ)の2人の速球投手を擁して2度目の甲子園優勝を果たすなど、全国屈指の強豪へ成り上がった。

 天理は甲子園の実績だけではなく日本プロ野球歴代3位の通算567本塁打を放った門田 博光氏や、代打を中心に活躍する関本 賢太郎選手(阪神タイガース)など多くのプロ野球選手を輩出。

 近年では2012年夏ベスト8まで勝ち進み、今年も連続で甲子園出場を果たした天理。今後も全国を代表する名門であり続けるだろう。

 春では1997年以来、夏では1990年以来の優勝を目指し、新チームのスタートを切った天理は、甲子園初優勝時の主砲であった中村 良二氏が監督に就任。中村氏は2008年8月に天理大の監督に就任し、2013年には大学選手権に出場。
2014年2月に母校に戻り、コーチとしてチームに携わっていた。

 今年の4番打者だった坂口 漠弥は中村コーチに念入りに打撃指導を教わったようで、長打力を開花できたようだ。全国トップクラスの逸材があつまる天理だが、元プロの中村監督が就任したことで、どんなチームに変わるか楽しみである。


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近年の卒業生たち

 近年の卒業生を見ていくと、やはり強豪大学、社会人で続けている選手が多い。今年は日本生命の原田 拓実選手が都市対抗優勝を経験。またプロでは徐々に出場機会を増やしている西浦 直亨選手(東京ヤクルトスワローズ)や、既に5本塁打を放っている中村 奨吾選手(千葉ロッテマリーンズ)など野手を中心に逸材が多い。
 今年は舩曳 海選手が侍ジャパンU-18代表として第27回 WBSC U-18 ワールドカップに出場し、最多得点を記録する活躍を見せており、今年の3年生たちのその後の活躍も楽しみである。

■2009年卒
井口 勇佑(龍谷大-東京ガス)
鈴木 紳吾(龍谷大-新日鐵住金東海REX)

■2010年卒
原田 拓実(立正大-日本生命)
西浦 直亨(法政大-東京ヤクルトスワローズ)
立花 允夫天理大-ミキハウスREDS)

■2011年卒
沼田 優雅(立正大-NTT東日本
内野 聡近畿大-大和高田クラブ)
安田 紘規青山学院大-JR東日本)
中村 奨吾早稲田大-千葉ロッテマリーンズ)

■2012年卒
西口 輔立命館大
長谷川 頌磨亜細亜大
柳本 啓佑亜細亜大
伊達 星吾亜細亜大

■2013年卒
中谷 佳太(大阪ガス)
山本 竜也天理大
舩曳 翔天理大
吉村 昂祐天理大
綿世 優矢立命館大

■2014年卒
安本 龍観中央大
古田 塁東洋大
早田 宏規立命館大

■2015年卒
福永 裕基(専修大)
大橋 将(専修大)

関連記事をチェック!
【野球部訪問】天理高等学校(2015年06月01日公開)
【U-18】舩曳 海は類まれな才能を発揮できるか?(2015年08月26日公開)


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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