関東一(東東京)編「2008年から復活! 強打の野手を輩出し続ける関東一のつながり!」
(左)関東一時代の中村 祐太選手、(右)関東一・オコエ 瑠偉選手
東東京を代表する名門・関東一。今年はオコエ瑠偉選手など多くの強打者、好打者が揃うチームである。今回は関東一の先輩・後輩のつながりについて調べてみた。
強打の野手を輩出し続ける関東一
今、東東京でも常に優勝争いを展開する関東一。そこには長い、長い低迷があった。
関東一は、現在、日大三を率いる小倉 全由監督が監督を務めていた頃、1987年春に選抜準優勝を成し遂げるなど、東東京の強豪として成長を果たしたが、1997年に小倉監督が母校である日大三に戻ってからは低迷が続いた。そこで立て直しを期待されたのが、同校OBの米澤 貴光監督である。
米澤監督は、卒業後、中央大-シダックスを経て、2000年4月にコーチに就任した後、8月から監督に就任した。長く強豪校の壁に阻まれていたが、2007年秋に東京都大会優勝を果たすと、明治神宮大会出場。そして21年ぶりとなるセンバツ出場を果たす。ここから関東一は再び強豪校として復活を遂げる。
2008年春の甲子園 初戦敗退
2008年夏の甲子園 3回戦
2010年夏の甲子園 ベスト8
2012年春の甲子園 ベスト4
2014年春の甲子園 2回戦
2008年は、広瀬 公秀(中央大)、江川 大輝(桐蔭横浜大)を中心とした破壊力ある打線で二季連続甲子園出場。
2010年夏の甲子園は、宮下 明大(元富士重工業)、本間 諒(立正大-セガサミー)、山下 幸輝(國學院大-横浜DeNA)を中心とした強力打線でベスト8。2012年春は、2年生右腕・中村 祐太(広島東洋カープ)の快投で、智辯学園(試合レポート)、横浜(試合レポート)といった強豪を破りベスト4進出。2014年春は、突出した選手はいなかったが、チーム力の高さで美里工(試合レポート)を破り、1勝を挙げるなど、2008年から出場した5回の甲子園で初戦負けしたのは1回だけと全国の舞台でも安定した力を発揮している。
こうして振り返ると、関東一は強打者が多い。プロ入りは山下だけだが、同期の宮下は、高校時代はプロ注目のスラッガーとして鳴らした。本間は、巧打堅守の捕手として活躍。卒業後は打撃に磨きをかけて強打の捕手に成長し、2014年春は東都二部のMVPを獲得。
2008年の主軸だった江川は夏の甲子園・常総学院戦で満塁本塁打を放つ活躍を見せるなど、全国舞台でもその長打力を発揮。卒業後は桐蔭横浜大へ進み、4年時は主将として、2012年、明治神宮大会優勝を経験。また江川と同期である広瀬も中央大で活躍。2人とも大学卒業後はプレーしていないが、2008年の中心選手として今後も語り継がれる選手だろう。
2012年の4番伊藤 大貴も、立正大に進学後、この春のリーグ戦では4番サードで出場しているように卒業しても活躍する選手も多い。
今年は、ナイジェリア人のハーフで走攻守三拍子揃った強打の外野手・オコエ 瑠偉がNPBのスカウトから熱視線を浴びている。また投手としては北海道日本ハムで活躍する武田 勝投手以来のプロ入りとなった中村は2012年センバツベスト4進出の原動力として忘れてはならない選手である。
近年の卒業生たちの進路
■2009年卒
・江川 大輝(桐蔭横浜大まで)2012年明治神宮大会優勝を経験
・広瀬 公秀(中央大まで)
■2011年卒
・本間 諒(立正大-セガサミー)
・宮下 明大(元富士重工業)
・山下 幸輝(國學院大-横浜DeNA)
■2012年卒
・皆川 陵(専修大・4年)
・小野寺 颯人(朝日大・4年)
■2013年卒
・伊藤 大貴(立正大・3年)
・秋山 翔太(立教大・3年)
■2014年卒
・中村 祐太(広島東洋カープ)
・醍醐 駿平(國學院大・2年)
■2015年卒
・羽毛田 晶啓(専修大・1年)
・池田 瞳夢(立正大・1年)
・五十嵐 雅大(桜美林大・1年)
・熊井 智啓(桜美林大・1年)
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