目次

[1]頭角を現したのは意外と最近。絶対的エースが牽引
[2]近年の卒業生

 今回のつながりでピックアップするのは、群馬の強豪校・前橋育英。2013年夏には甲子園で初出場・初優勝を達成し、一気に全国強豪の仲間入りを果たしたこのチーム。卒業生のつながりをチェックしていこう。

頭角を現したのは意外と最近。絶対的エースが牽引

 すでに全国区で高い認知度を誇っている前橋育英だが、全国の舞台に姿を現したのは2011年の春センバツ大会(初戦敗退)と意外にも最近のこと。そして夏の甲子園の土を初めて踏んだのは2013年と、これも最近の話だ。それなのに強豪のイメージが定着しているのは、その2013年夏の大会で、初出場・初優勝を果たしたインパクトの強さからだろうか。

 この時にエースを務めていたのは、当時2年生の髙橋 光成投手(現・埼玉西武)だ。すでに抜きん出た才能をいかんなく発揮し、チームを初の甲子園に導くと、初戦の岩国商戦(試合記事)、2回戦の樟南戦(試合記事) と立て続けに1対0の完封勝利を飾ってみせ、超強豪・横浜戦、準決勝の日大山形戦は1失点完投勝利。圧倒的な投手スキルでチームを牽引すると、決勝の延岡学園戦は3点を先制されながら(自責2)、打線が追い付いて逆転に成功。新鮮な顔ぶれが上位に揃ったこの大会を制したのである。

 2年生ながら全国制覇に大きく貢献した髙橋 光成だったが、3年最後の夏・群馬大会3回戦では、健大高崎と対戦。2対0と優勢で終盤に入り、7回裏二死走者なしから、脇本 直人の逆転タイムリーなどでまさかの6失点を喫して敗退することになってしまった。健大高崎は、甲子園出場のための最大の関門として、前橋育英および髙橋光を徹底研究。その成果をここ一番で示されてしまった形になった。(レポート

 2016年には地元群馬で開かれた春季関東大会を制し、夏への弾みをつけると、迎えた夏では、今年のドラフトに巨人育成2位で指名された山上 信吾(当時2年)がいた常盤、強豪・桐生第一などを順調に破り、決勝で因縁の相手、健大高崎と対戦。8対4で雪辱を果たし、2度目の甲子園出場となった。

 そして2017年の前橋育英のキーワードとなったのは、投手陣の「140km/hカルテット」だ(関連記事)。エースの皆川 喬涼、普段はレフトを守る吉澤 悠、同じくセンターとの二刀流・丸山 和郁は2年生ですでに甲子園に登板。そこに「193cm・96kg」の恵まれた体格を持つ根岸 崇裕を加えた4人は、全員が140km/h超の速球を投じるという層の厚さ。彼らを中心とした2017年のチームは、再び因縁の相手・健大高崎を決勝で破り、2年連続の夏の甲子園に出場した。進んだ甲子園でも「カルテット」は躍動し、それぞれが力量を見せたものの、覇者となった花咲徳栄に序盤で勝負を決されてしまい、3回戦で敗退となった。

 前橋育英は、チーム全体の力はもちろんだが、中でも優れた投手育成を武器に、全国の舞台に頭角を現したことが、この数年の戦いぶりから分かる。今年で2年連続3回目の甲子園出場となった前橋育英は、ライバル・健大高崎と切磋琢磨することで、新たな群馬県の2大巨頭の構図を築いている。同じ地区で凌ぎを削り合うことで、さらにハイレベルな戦いが生まれ、また素晴らしい選手たちが誕生するだろう。

このペ-ジのトップへ