Column

横浜(神奈川)編「3回連続となる記念大会出場を目指す横浜のつながり!」

2017.10.12


 横浜つながりその2。今回は横浜の、ここ3年の成績・今後に迫っていきたい。

名将・渡辺 元智監督が2年前に勇退。新時代の横浜へ

 2年前の夏、怪物・松坂 大輔や侍JAPANの主砲・筒香 嘉智などのプロ野球で活躍する数々の名選手を育て上げた、高校野球界を代表する名将・渡辺 元智が勇退を発表した。当時の選手たちは「渡辺監督を最後に甲子園へ」という気持ちで、夏の大会を戦った。

 横浜は1回戦から登場し、4回戦までは無失点で勝ち上がる。5回戦から準決勝まではすべて1点差と、息の詰まる接戦に勝利し、ついに甲子園出場まであと1つに迫った。しかし、決勝で立ちはだかったのは、Wエースの小笠原 慎之介吉田 凌などの強力な投手陣をはじめ、長倉 蓮杉崎 成輝など野手にもタレントが多く揃ったスター軍団であった東海大相模横浜は0対9で敗れ、渡辺監督に花を添えることができなかった。

 この悔しさを持って次の世代は躍動した。渡辺監督から後を引き継いだ平田 徹監督の下、東海大相模相手に気持ちで向かっていった、藤平 尚真石川 達也の2枚看板や1年生ながらリードオフマンを任された、増田 珠など主力が多く残る中スタートした新チーム。秋大では準々決勝東海大相模にリベンジを果たすなどして神奈川を制覇しセンバツ出場に向け、関東大会に挑んだ。しかし初戦常総学院と激突した横浜はエース・藤平 尚真が本塁打を浴びるなどして敗戦。悔しさを味わった。

 夏秋と悔しさを味わった横浜は一冬越えて大きく成長。秋に続き春の神奈川も制した横浜は関東大会でも準優勝を果たす。そして迎えたには投手以上に打者が好調を見せ、当時の大会記録となる14本もの本塁打を放つなどして圧倒。平田監督就任1年目で甲子園の切符を手にした。
好投手が多く存在した2016年の甲子園大会では2回戦で「BIG3」対決が実現した。横浜藤平 尚真履正社寺嶋 成輝だ。大観衆の中で行われた試合は、履正社が5対1で勝利。大いに大会を盛り上げた。

 そして今夏も、最終学年となった増田 珠や強肩強打の捕手・福永 奨などを引き下げ甲子園に出場初戦秀岳館という優勝候補対決が実現し、話題となった。試合は福永 奨が本塁打を放つなど善戦したが4対6で敗戦。

 そして現在のチームに至る。今秋は神奈川県大会準々決勝鎌倉学園にまさかのコールド負け。1年生時から出場経験のある万波 中正齋藤 大輝長南 有航などがラストイヤーに突入する。2018年夏の甲子園大会は第100回の記念大会。記念大会はここ2大会連続出場中。3大会連続出場を万波 中正らで成し遂げられるかに注目が集まる。

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近年の卒業生

■2004年卒
成瀬 善久(千葉ロッテマリーンズ-東京ヤクルトスワローズ)
黒木 豪(日体大-日本体育大学野球部コーチ)※2013年WBCブラジル代表コーチ
荒波 翔(東海大-トヨタ自動車-横浜ベイスターズ・横浜DeNAベイスターズ)
吉田 斉(国際武道大-市立横浜商業野球部部長)※当時の主将、2013年 18U 日本代表のアシスタントコーチ  

■2005年卒
涌井 秀章(千葉ロッテマリーンズ)
村田 浩明(日体大-県立白山高等学校監督)
石川 雄洋(横浜ベイスターズ・横浜DeNAベイスターズ)

■2007年卒
下水流 昂(青山学院大-Honda-広島東洋カープ)
福田 永将(中日ドラゴンズ)
佐藤 賢治(千葉ロッテマリーンズ・北海道日本ハムファイターズ)
西嶋 一記(明治大-ドジャース傘下-熊本ゴールデンラークス-富士重工業)

■2009年卒
土屋 健二(元横浜DeNAベイスターズ)
倉本 寿彦(創価大-日本新薬-横浜DeNAベイスターズ)
松本 幸一郎(立教大-東芝)
小川 健太(明治大-九州三菱自動車)
田山 豊(日本大-YBC柏フェニーズ)

■2010年卒
筒香 嘉智(横浜DeNAベイスターズ)
中原 北斗(明治大-きらやか銀行)

■2012年卒
近藤 健介(北海道日本ハムファイターズ)
乙坂 智(横浜DeNAベイスターズ)
伊達 直紀(立正大-フェデックス)

■2013年卒
田原 啓吾(元読売ジャイアンツ)
拝崎 諒(関東学院大-JR東日本)
樋口 龍之介(立正大卒)
柳 裕也(明治大-中日ドラゴンズ)

■2014年卒
長谷川 寛之(明星大学)

■2015年卒
高濱 祐仁(北海道日本ハムファイターズ)
浅間 大基(北海道日本ハムファイターズ)
川口 凌(法政大)
渡辺 佳明(明治大)※渡辺監督の孫
伊藤 将司(国際武道大)
日暮 圭一(関東学院大)

■2016年卒
小野 大成(立教大)
春日井 静斗(日本大)
三河 聖央(国際武道大)

■2017年卒
藤平 尚真(東北楽天ゴールデンイーグルス)
石川 達也(法政大)
村田 雄大(法政大)
公家 響(明治大)
戸堀 敦矢(國學院大)


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この記事の執筆者: 高校野球ドットコム編集部

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