大阪桐蔭(大阪)編「2000年代史上最強の超強豪校・大阪桐蔭のつながり!」
左から 高山 優希、青柳 昴樹(大阪桐蔭)
大阪桐蔭つながりその3。今回は大阪桐蔭の栄光を振り返りつつ、ここ3年の成績・今後に迫っていきたい。
史上初となる2度目の春夏連覇を目指した今夏
毎年、全国トップレベルのチームを作り上げる大阪桐蔭。常に優勝候補に挙げられることから、「超強豪校」と言われることも少なくない。西谷 浩一監督は全国各地に出向き、好選手のスカウトを行っているという。そのことも1つの強さの理由であろう。
その大阪桐蔭は、2000年代に入り凄まじい強さを見せている。春優勝2回、夏優勝3回という素晴らしい成績を収めている。その中には、浅村 栄斗(西武)藤浪 晋太郎(阪神)森 友哉(西武)などのプロの第一線で活躍している選手がいた。高校野球だけでなく、大学・社会人・プロとレベルが上がったところでも活躍することができることも、大阪桐蔭のすごさだ。
ここ3年間も素晴らしい成績を収めている。2015年春は、福田 光輝・青柳 昴樹・田中 誠也などを擁して第87回選抜高等学校野球大会に出場。準決勝で、後に優勝を果たした敦賀気比と対戦。敦賀気比・松本 哲幣に2本の満塁弾を浴びるなどして敗戦。ベスト4ながら悔しさを味わった春。悔しさを夏に晴らそうとしたが、夏は大阪府大会・準々決勝で大阪偕成学園に敗れた。
2016年は全チームから主力として活躍していた、吉澤 一翔・中山 遥斗・永廣 知紀の野手に加え、明治神宮大会で150キロを計測した高山 優希がエースとして第88回選抜高等学校野球大会に出場。1回戦は土佐に快勝し、2回戦では木更津総合と対戦。明治神宮大会の再戦となったが、選抜では木更津総合に軍配が上がり2回戦で姿を消した。夏は、当時1年生の藤原 恭大・根尾 昂の新勢力を加え、甲子園出場を目指したが3回戦で関大北陽に1対2で敗れ2年連続で夏出場を逃した。
そして記憶に新しい2017年。藤原 恭大・根尾 昂・中川 卓也・大阪桐蔭山田 健太などの下級生に加え、3年生の徳山 壮磨・山本ダンテ武蔵などがスタメンに名を連ねたチームを福井 章吾が強烈なキャプテンシーを発揮してまとめ上げた。2016年秋は大阪府大会の準決勝で履正社に4対7で敗戦。近畿大会でも準決勝で神戸国際大附に3対5で敗れ、西谷監督が話す「力不足」が結果として表れた形となった。
しかしそこから底上げをし、迎えた第88回選抜高等学校野球大会。1試合ごとに成長しながら勝ち進んでいった大阪桐蔭。2回戦では静岡に11対8と乱打戦になったかと思えば、準々決勝・東海大福岡には4対2、準決勝・秀岳館には2対1と、接戦でも強さを見せた。そして迎えた決勝の相手は履正社。初の大阪決戦となった決勝戦は、藤原 恭大の2本塁打をはじめ、西島 一波の決勝本塁打が飛び出すなどして8対3で勝利し、春を制した。その後春の近畿大会・夏の大阪府大会も勝ち抜き迎えた、今夏。初戦の米子松蔭に快勝し2回戦は強豪・智辯和歌山との接戦を制し、3回戦は仙台育英。最終回を1点リードで迎えたが、柿木 蓮がサヨナラ打を浴び、史上初の2度目の春夏連覇はならなかった。
現在のチームは「ミレニアム世代」と呼ばれ、好選手が多く揃う。三刀流として注目を浴びる・根尾 昂は新チームの遊撃手を務める。第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップでも活躍した藤原 恭大は不動のリードオフマン。大阪桐蔭山田 健太は強打の二塁手として中軸を担う。投手陣は柿木 蓮と横川 凱の左右のダブルエース。そして主将は、中川 卓也。今夏悔しい思いをした選手の1人。悔しさを胸に、夏は100回大会という節目の記念大会。史上初の2度目の春夏連覇をミレニアム世代で狙う。
近年の卒業生
卒業生を振り返ると、プロで活躍している選手はもちろん、大学・社会人で活躍している選手が多い。2013年卒以降は、レギュラーのほとんどが大学野球を続けている。甲子園だけではなく、上のレベルで活躍したい、という思いで練習を積んでいるからこそ、次のステージでも活躍できる選手が多いのではないだろうか。
■2009年卒
・浅村 栄斗 (埼玉西武ライオンズ)
・福島 由登(青山学院大–Honda)
・萩原 圭悟(関西学院大–ヤマハ)
・奥村 翔馬(関西大-元NTT西日本)
・福島 康平(大阪経済大卒)
■2011年卒
・江村 直也(千葉ロッテマリーンズ)
・福本 翼(青山学院大–東芝)
■2012年卒
・西田 直斗 (阪神タイガース)
・河原 右京(早稲田大-トヨタ自動車)
・山足 達也(立命館大-Honda鈴鹿)
・北川 利生(創価大-日本通運)
・川端 晃希(同志社大-JFE東日本)
■2013年卒
・藤浪 晋太郎 (阪神タイガース)
・澤田 圭佑(立教大-オリックスバファローズ)
・大西 友也(同志社大卒)
・平尾 奎太(同志社大-Honda鈴鹿)
・水本 弦(亜細亜大-東邦ガス)
・白水 健太(同志社大-石川ミリオンスターズ)
・安井 洸貴(関西大卒)
・妻鹿 聖(亜細亜大卒)
■2014年卒
・森 友哉 (埼玉西武ライオンズ)
・久米 健夫(関西大)
・笠松 悠哉(立教大)
・水谷 友生也(法政大)
・高木 俊希(愛知学院大)
・葛川 知哉(青山学院大)
・高西 涼太(拓殖大)
■2015年卒
・香月 一也 (千葉ロッテマリーンズ)
・福島 孝輔(同志社大)
・横井 佑弥(國學院大)
・峯本 匠(立教大)
・正随 優弥(亜細亜大)
・中村 誠(日体大)
・森 晋之介(拓殖大)
■2016年卒
・福田 光輝 (法政大)
・青柳 昴樹(横浜DeNAベイスターズ)
・田中 誠也(立教大)
■2017年卒
・永廣 知紀(法政大)
・中山 遥斗(國學院大)
・高山 優希(北海道日本ハムファイターズ)
・古寺 宏輝(関東学院大)
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