市立鹿児島玉龍高等学校(鹿児島)
鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校は、鹿児島市内にある中高一貫教育校です。薩摩藩の学問所として名高い「玉龍山福昌寺」の跡地に建っています。明治維新の原動力になった人物もこの地で教育・指導を受けたそうです。鹿児島玉龍高校となった今も、その役目は変わりません。
元厚生労働大臣の尾辻 秀久氏。京セラ名誉会長で球児の皆さんもお世話になっているであろうKDDIの創業者の稲盛 和夫氏など、政財界に多数の人物を送り出しています。
野球部も、薩摩の名門の名に恥じぬ活躍を見せています。先輩では、鹿児島大を経て日本ハムファイターズへ入団。その後同球団や韓国でコーチを歴任。そして2015年から鳴門渦潮高校のコーチとなられた花増 幸二さんがいます。
全国大会こそ1971年の選手権、国体を最後に遠ざかっていますが、鹿児島県内の古豪として大きな存在感を示しています。
しかし昨春、県大会で準優勝を果たし、九州大会にも出場(試合レポート)。そして期待された夏は4回戦で逆転負け。その後、秋・春といずれも激闘を演じながら惜しくも初戦敗退と、厳しい戦いが続いています。ノーシードからの甲子園を目指し強い意志を持って練習しているというチームを主将の久保 塁君に紹介していただきましょう!
チーム基本情報を紹介!
■ 鹿児島玉龍の久保 塁君(学年:3年/役職:主将)にお話をうかがいました!
Q. 部員は何人いますか?
マネージャーを含め、1年生が30人、2年生が18人、3年生が14人の合計62人です!
Q. 平日の練習時間は何時から何時までですか?
17時から19時までです!
Q. 短期集中型ですね。練習のグラウンド環境を教えてください。
専用野球場があります。
今年のチームについて
Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。
まず、「打線の繋がり」クリーンナップが充実しています!それに、「守備からリズムを作れるところ」あと、「投手陣からは右2人、左1人の三本柱」ですね!
Q. 打撃に守備に投手力。これは楽しみですね!夏へ向けてどんなことを課題において練習していますか?
甲子園出場の切符を勝ち取るため、自分たちの喜怒哀楽が激しく、考えに甘さがあるという悪い点を意識して練習に取り組んでいます。
秋、春に1回戦敗退という結果を受けて、一人一人の練習に対する意識と取り組み方が大きく変わり、克己心というチーム目標に近づいてきていると思います!
Q. 感情をコントロールする粘り強さがついたのかもしれませんね。春季大会は振り返ってみていかがでしたか?
投手がリズムよく投げることができず、守備についている時間が長くなり、打撃にうまくつながらないという課題が明確になりました。
Q. チームのウリが発揮できなかったのですね。鹿児島玉龍ならではの伝統の練習メニューなどはありますか?
ジャンプ、エビジャンプ、開脚ジャンプ、箱とび、馬跳び、腕立て、スクワットジャンプなどを組み合わせた8種トレーニングというものがあります。それと、PLなど、色々ありますよ!
Q. PL?非常に名前が気になるトレーニングですね!どのようなトレーニングですか?
主に練習の締めでやっているのですが、部員が手を繋いで「うさぎ跳び」をおこなうメニューです。内容はシンプルですが締めで行うので、なかなかキツいメニューです。なぜPLという名前になったのかは正直わからないんです!
Q. もう聞いただけで下半身に効きそうです(笑)。夏を戦うにあたって、体調管理で工夫していることはありますか?
投手陣は出来るだけ走り込みでは長袖のアンダーシャツを着るようにしています。それと、プロテインを摂取しています。
Q. きちんと対策をとっているんですね。練習も冬から計画的に行ったのですか?
はい、冬から徹底した走り込みと守備練習、低めを意識した置きT打撃をやってきました。一冬越えた今、基礎的な守備力が向上して、走り込みで守備範囲が広くなりましたし、投打撃でも下半身の粘りが見られるようになりました!
内田 悠亮投手(市立鹿児島玉龍高等学校)
Q. 取り組みの成果がしっかりと出ると、またやる気も出ますよね!ではこれから迎える夏。どんな夏にしたいですか?
自分が野球部に入部した頃から、甲子園出場を目標にして部活に励んできました。昨年の春の大会では準優勝し、九州大会に出場するなど甲子園出場へ近づく一歩を踏み出すことができました。先輩方が切り拓いてくださった道をさらに先へ先へと進めていき、必ず最後の夏、ノーシードから甲子園へ行くという強い意思をもって日ごろの練習に取り組んでいきます!
Q. ありがとうございます!では、このチームのキーマンを教えてください!
まず投手の内田 悠亮。右の本格派で、最速138km/hを投げます。
捕手は僕、久保 塁。2塁送球が2秒前後の強肩。そしてチームのキャプテンとして自覚を持っています!
遠藤 伊知郎は2年からの主砲で、高校通算21本塁打です。
児之原 大志はリードオフマンで遠投110メートルを誇ります!
ありがとうございました!
試合中の得点シーン(市立鹿児島玉龍高等学校)
Q. 高校野球のどんなところが好きですか?
遠藤 伊知郎(以下「遠藤」):一度負けたら終わりの緊張感がたまらないです!
吉富 翔(以下「吉富」):仲間たちと、甲子園というひとつの目標に向かって野球を楽しめるところです!
Q. 一番好きな練習は何ですか?
遠藤:フリーバッティングです!
吉富:シートノックです。自分の場合は守備に重点を置いているので、その日の自分の調子がノックで決まります。一種のパフォーマンスとしてシートノックに取り組んでいます。
Q. シートノックがバロメーターとは!では、キツイと感じる練習は何ですか?
遠藤:走ることですね…
吉富:自分もランメニューは「やめたい」と思ってしまうほどです。…やめませんけど(笑)
Q. 走る意味を理解しているからこそやめないわけですね!是非続けてください。さて、引退までにこの高校と対戦してみたいという高校はどこですか?
遠藤:神村学園です。甲子園を何度も経験しているチームですから!
吉富:PL学園と駒大苫小牧。小さいころに甲子園を見て、対戦したい!と思いました。
Q. 憧れのチームと対戦するとなったらワクワクしますね。一番好きな応援歌は何ですか?
遠藤:「残酷な天使のテーゼ」です!
吉富:「エルクンバンチェロ」です。吹奏楽部が自分たちの希望に応えて前奏から演奏してくれるんです!だからとても思い入れがありますね。
Q. それでは最後に、野球をする上でモットーにしている、好きな言葉はを教えてください!
遠藤:「真っ向勝負」!!
吉富:チームテーマの「克己心」です!
ありがとうございました!
指導者が語る!このチームの強み
■水口 義昭監督に質問!
Q. 今年のチームは、どのようなチームでしょうか?夏に向けて、どのようなことを目標にしていますか?
練習試合では強豪私学に勝つなど、持っている力は大きいチームだと思っています。打撃や投手力、守備力、走塁の力もついてきました。それと、喜怒哀楽が大きくミスを引きずってしまうという課題を修正できつつあります。
夏までにメンタルの強いチームになって、甲子園の夢を実現させたいと考えています!
勝って感情を爆発させる姿を見せてください!ありがとうございました!