第4回 「世界で通用するメンタリティ」2015年03月14日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]基本的なトレーニングを継続することが大切
[2]トレーニングはとにかく楽しむこと
[3]みんなの笑顔を見たいから強い気持ちになれる

 最終回では、上原投手を作り上げたトレーニングの重要性とメンタリティに迫ります。そこには上原投手の考えが詰まっていました。

基本的なトレーニングを継続することが大切

上原 浩治投手(ボストン・レッドソックス)

 今年で40歳を迎える上原投手。トレーニングは1年間無事にプレー出来ることを考えて行っている。上原投手がトレーニングの重要性を実感したのは大学時代だった。

 高校時代は全く無名選手だった上原投手。「這い上がりたい」。その一心で始めたのがウエイトトレーニング。ウエイトトレーニングによって、球速も格段に伸び、全国の舞台で活躍。一躍、ドラフト候補として注目を浴びる。プロ入り後も、巨人のエースとして君臨。そこでトレーニングを継続することの大切さを実感する。

「トレーニングをしない奴は、間違いなく伸びることはないですし、落ちていくだけです。体を作るのはプロに入ってから、というのは遅いと思います」

 アマチュア時代からしっかりとトレーニングをすることの大切さを訴える。だがウエイトトレーニングを行う以前に大事にしている考えは、走れる身体であるかどうか。
「走れなくなったら僕は現役をやめます。それくらい走ることは大事だと思っています。MLBでも走る選手はしっかりと走っていますよ」と走る重要性も語っていた。

 走ること、トレーニングを継続することの大切さを語った上原投手が、もう一つ大切だと語ったのが「体幹」だ。
「体幹は人間が生きていく中で一番大事なところですし、野球に限ったことでは無いですよね」

 最近はトレーニングに対する知識も増えてきているが、上原投手は中学生を見ていて、基本を飛ばしているように感じているようだ。

「知識や良い食べ物だとかを取り入れているので、体つきは素晴らしいものになっています。ただ基本がおざなりになっていて、一段飛ばししている感じがあります。新しい知識を取り入れるのはダメなことでは無いですけど、基本あっての知識だと思うし、基本あっての技術練習であるし。
根本的な土台練習っていうのは、おろそかにしてほしくないです。だから、根本的なものをわかっていないな、というのを感じます。やっぱり、キャッチボールが一番大事なんですよね。ピッチングにおいてもそう。そのキャッチボールをおろそかにしているなと感じます」

 技術練習の前にやるべきことがある。上原投手はその考えを大事にしているからこそ、40歳になる今でもプレーができているのだ。上原投手にとってオフシーズンはトレーニングの期間だと考えている。

「シーズン中にできない事、あとはシーズン中に出てきた課題を克服する時期だと思っています。技術的にはすぐに克服はできないですけど、体力を付けることはできます。今年に限って言えば、シーズンの終盤にちょっとバテましたから、それをバテないようにしていくためのトレーニングだと考えています」

 だが、オフシーズンのトレーニングは、繰り返しの練習になるので、どうしてもモチベーションが下がってしまうことが多い。上原投手はどうやってモチベーションを上げているのか。

「現役でいるうちが華だと思っています。現役でいるから、いろいろな我儘も言えるし、野球教室も現役中しかやらないですし。子供達も現役だから喜んでくれる、引退している選手には、そこまで目を輝かせてくるという印象は僕の中ではないので」

 プロだからこそ憧れてくれる、目を輝かせてくれる。そこにはプロとしての誇りが感じられた。

このページのトップへ

【次のページ】 トレーニングはとにかく楽しむこと

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
第55回 巨人の救世主・増田 大輝(徳島インディゴソックス出身)に思う【四国発】
第85回 巨人M20点灯の立役者!石川 慎吾の高校時代は?【高校野球コラム】
第937回 【大阪大会総括】混迷を極めた大阪大会を制したのは履正社!金光大阪など上位進出したチームを総括【大会展望・総括コラム】
東海大仰星vs初芝立命館【大阪府 2019年夏の大会 第101回選手権大阪大会】
金光大阪vs東海大仰星【大阪府 2019年夏の大会 第101回選手権大阪大会】
第632回 お前たちが変わるために俺が動いた 元プロ監督の挑戦  東大阪大柏原【前編】【野球部訪問】
第942回 令和最初の大阪大会は3回戦が最も盛り上がる!今から見逃せない要注目のブロック!【大会展望・総括コラム】
大阪商大高vs東海大仰星【大阪府 2019年春の大会 春季近畿地区高校野球大会大阪府予選】
東海大仰星vs近大附【大阪府 2019年春の大会 春季近畿地区高校野球大会大阪府予選】
第949回 「3年間で5回甲子園に出場したい」 目指すは高卒ドラ1でプロ入り! 中森俊介(明石商)【後編】 【2019年インタビュー】
履正社vs東海大仰星【大阪府 2018年秋の大会 秋季近畿地区高校野球大会 大阪府予選】
第232回 中日ドラゴンズ 大塚 晶文コーチ【後編】 「普段の細かい作業から1つの作品を作るのがバッテリーの醍醐味」 【2014年インタビュー】
第173回 読売ジャイアンツ 菅野 智之 投手 【2014年インタビュー】
第172回 ボストン・レッドソックス 上原 浩治 投手 【2014年インタビュー】
第128回 ボストン・レッドソックス 上原浩治 選手 (後編) 【2013年インタビュー】
上原浩治のピッチング・メソッド
東海大仰星 【高校別データ】

プロフィール

上原 浩治 (うえはら・こうじ)
上原 浩治 (うえはら・こうじ)
  • ボストン・レッドソックス
  • 経歴:東海大仰星高、大阪体育大、読売ジャイアンツ、ボルチモア・オリオールズ、テキサス・レンジャーズ、ボストン・レッドソックス
  • ポジション:投手
  • タイプ:右投右打
  • 身長/体重:189cm/88kg
  • 出身地:大阪府
  • 生年月日:1975年4月3日
  • 日本代表:1997年第13回IBAFインターコンチネンタルカップ、2006年WBC、2007年北京五輪予選、2008年北京五輪
  • タイトル:最多勝2回 (1999年、2002年)
    最優秀防御率2回 (1999年、2004年)
    最多奪三振2回 (1999年、2003年)
  • 表彰:新人王 (1999年)
    沢村賞2回 (1999年、2002年)
    最優秀投手2回 (1999年、2002年)
    ベストナイン2回 (1999年、2002年)
    ゴールデングラブ賞2回 (1999年、2003年)
    最優秀バッテリー賞1回(2002年)
    最優秀バッテリー賞特別賞1回(1999年)
    日本シリーズ優秀選手賞1回(2002年)
  • MLBリーグチャンピオンシップシリーズMVP1回(2013年)
  • 【関連記事】 独占インタビュー 
    2013年2月3日公開(前編)2013年2月7日公開(後編)2014年02月18日公開
    上記データは掲載時のものとなります。
コラムトップに戻る サイトトップに戻る

コラム