第2回 「緻密な制球力を築くには」2015年02月28日

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【目次】
[1]打撃投手でコントロールを磨いた高校時代
[2]制球力を高めたいならキャッチボールを大切に

 制球力を高めたいならキャッチボールを大切に

上原 浩治投手(ボストン・レッドソックス)

 制球力を高めるために、もう1つ上原投手が勧めるものがある。それはキャッチボールだ。上原投手は「日本ではノックを処理して暴投を投げるとうるさく言われる反面、その前の段階、これはキャッチボールですが、野球教室などで少年野球を見ても、指導を徹底しているチームは少ないように感じます。ですが、実はキャッチボールこそが重要で、キャッチボールで狙ったところに投げられない選手は、投手はもちろん、内野手も外野手もできないと思いますね」と言葉に力を込める。

「反対に、長い距離でもコントロールした送球ができる野手なら、投手になっても狙ったところに投げられると思います。たとえば(肩の強さと送球の確かさで定評がある)巨人の由伸(高橋 由伸選手兼コーチ)にしても、マウンドからもしっかりコントロールされた145キロの真直ぐが投げられましたから」

 とはいえ「キャッチボールであっても、ピンポイントに投げるのは難しいと思います」

 そこで目標を“このあたり”にする。「“このあたり”なら、プレッシャーもかからない」からだ。上原投手はフォークボールを修得する際も「はじめから狙った所に投げようとはせず、まず“ホームベース付近”に投げることから始めた」という。

 そして5mの距離で、きっちり“このあたり”に投げられるようになったら、10m、15m、20mと少しずつ伸ばしていき「50m、60mでも投げられるようになったら、第一関門はクリアです」

 試合ではど真ん中は危険なコースだが、投手がレベルアップするためには、練習すべきコースともいえる。そしてプロ野球選手はキャッチボールを大事にするが、その理論がとても具体的だ。何故、キャッチボールをしなければならないのか、明確になったはずだ。次は上原投手のフォームのメカニズムに迫っていく。

(文・上原 伸一)

第3回では、「理想のフォームの作り方」を上原浩治選手にたっぷりと語っていただきます!次回は3月7日(土)に配信予定です。お楽しみに!

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上原浩治のピッチング・メソッド
東海大仰星 【高校別データ】

プロフィール

上原 浩治 (うえはら・こうじ)
上原 浩治 (うえはら・こうじ)
  • ボストン・レッドソックス
  • 経歴:東海大仰星高、大阪体育大、読売ジャイアンツ、ボルチモア・オリオールズ、テキサス・レンジャーズ、ボストン・レッドソックス
  • ポジション:投手
  • タイプ:右投右打
  • 身長/体重:189cm/88kg
  • 出身地:大阪府
  • 生年月日:1975年4月3日
  • 日本代表:1997年第13回IBAFインターコンチネンタルカップ、2006年WBC、2007年北京五輪予選、2008年北京五輪
  • タイトル:最多勝2回 (1999年、2002年)
    最優秀防御率2回 (1999年、2004年)
    最多奪三振2回 (1999年、2003年)
  • 表彰:新人王 (1999年)
    沢村賞2回 (1999年、2002年)
    最優秀投手2回 (1999年、2002年)
    ベストナイン2回 (1999年、2002年)
    ゴールデングラブ賞2回 (1999年、2003年)
    最優秀バッテリー賞1回(2002年)
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    日本シリーズ優秀選手賞1回(2002年)
  • MLBリーグチャンピオンシップシリーズMVP1回(2013年)
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    上記データは掲載時のものとなります。
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