一次予選を戦う、スリランカの野球とは?
明日から開幕する第10回BFAアジア選手権。日本は1次ラウンドでスリランカと対戦する。今年のチームはどんなチームなのか?野球事情を伺ってみた。
第10回BFAアジア選手権 スリランカ対中国の試合開始
AAAアジア選手権にて(撮影・阿部謙一郎)
スリランカ野球は海外青年協力隊が、大きく普及に貢献し、発展を遂げてきた。福岡を中心に審判を務めるスジーワ・ウィジャヤナーヤカさん(独占インタビュー:ベースボールドットコム)は海外青年協力隊の出会いにより、日本野球に憧れを持ち、日本の大学へ進学し、日本の野球を審判という立場で学びながら、後進の指導に当たっている。
そんなスリランカだが、数年前まで専門球場もなかった。だがスジーワさんや海外青年協力隊の協力により、2012年12月にスリランカ初の野球場が作られ、こけら落としとして、スリランカの高校球児は神奈川の高校球児と親善試合が行われた。現在、高校の野球部は30チーム。全国大会の規模も多くなり、年々レベルが高まってきている。
こうして海外青年協力隊、熱意ある現地の野球人により発展してきたスリランカは2011年の第9回アジアAAA野球選手権に出場。前回は日本人の渡辺 泰眞さんが率いていたが、今年は青年海外協力隊の手を借りず、選手も、スタッフも、スリランカ人単独チームで今大会に臨む。
スジーワ・ウィジャヤナーヤカさん(撮影・阿部謙一郎)
スジーワさんの時代では小規模だった高校野球だが、現在は30校まで増加し、大会レベルも上がり、熱戦が繰り広げられた。今年は全国大会で顕著な活躍を見せた25人を一次候補に上げ、さらにセレクションを行い、18人に絞った。例年以上に仕上がっているチームだという。
一次予選突破が目標のスリランカ。今大会、人三脚でスリランカ野球を盛り上げてきた日本と対戦出来ることを嬉しく感じている。成長した姿を見せるためにも、全力でぶつかっていくつもりだ。
また今回、紹介したスジーワさんは9月1日から開幕する第6回IBAF女子野球ワールドカップ2014宮崎大会に審判として参加する予定だ。過去には2010年の世界大学野球選手権、第9回BFAアジア選手権にも参加し、国際大会経験豊富。審判と言う立場だが、スリランカには国際的に活躍する野球人がいることをぜひ覚えていただきたい。
第4回 スジーワ・ウィジャヤナーヤカさん インタビュー前編 【スリランカ野球の今】
第5回 スジーワ・ウィジャヤナーヤカさん インタビュー後編 【スリランカ野球の今】
(文=河嶋宗一)
■一次予選で戦う中国チームとは?
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