第5回 814日ぶりの一軍マウンド復帰2015年12月14日

印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

【目次】
[1]自分の限界を超えられた瞬間
[2]814日ぶりの一軍登板


 その日、神宮球場はまだ試合開始前だというのに、まるでロースコアの接戦で試合を制した勝利投手を出迎えるかのような賑わいをみせていた。

 2015年6月28日。
球場の選手・関係者入り口の周りに集まった多くのファンに出迎えられながら現れたのは、東京ヤクルトスワローズの館山 昌平。
館山にとって、この日は814日ぶりとなるプロ一軍での登板の日。誰もが、この日をずっと待っていた。館山が、2年ぶりのマウンドに戻る日をずっと、ずっと待っていた。

自分の限界を超えられた瞬間

館山 昌平(東京ヤクルトスワローズ)

「一番つらかったのは、2014年のシーズン入ってすぐに靭帯が切れて、診察を受けている時でした。いろいろ検査した結果、やっぱり、手術をする必要があると医師から伝えられた時です。また、あの手術をしなくてはいけないのか、と」

 2013年4月にも、全治1年の右肘の靱帯断裂で、トミー・ジョン手術を受けたばかり。それが、この年もまた靭帯にメスを入れ、さらに長いリハビリ期間が再び訪れると想像しただけで、先が何も見えなくなるほどの苦しさに襲われた。それでも、館山は、その翌日からすぐに気持ちを切り替えた。

「野球が上手くなりたいと純粋に思った結果、ケガをしてしまったんだなと考えるようになりました。打者を抑えるために、もう少しスピードが欲しいとか、もっと変化球が欲しいとか、それを追い求めたことによって、(靭帯が)切れてしまったので、それはもう無理をしたっていう言い方ではなく、自分の限界を超えられたという思いもありました。
ただ、無理をしてケガをしたんじゃなくて、自分が上手くなりたいという気持ちを優先しているので、気持ちが勝った瞬間でもあるんです。素直に自分の体を褒めてあげてあげたいとも思いました」 

 2014年4月に手術を受けた館山は、翌シーズンでの復帰を目指し、リハビリとトレーニングに明け暮れた。

「チームを離れてしまった以上、それがチームに迷惑をかけてしまっていて、そこまでの選手でしかないんですけど、離れてから、次は何をするかを考えることが大事だと思いました。チームに戻ったときに、戦力として見てもらえるようなピッチングができる自分を目指そうと考えました。まずは、そのゴールを明確にしました。復活ではなく、活躍したい。チームに戻ることが目標じゃなくて、チームの一員として戦って勝つことが最大の目標だと。本当に必要なものをしっかり考えて準備できた結果、時間はかかってしまいましたね」

このページのトップへ

【次のページ】 814日ぶりの一軍登板

この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
光明相模原vs日大藤沢【神奈川県 2018年秋の大会 神奈川県秋季大会】
第738回 ウラディミール・バレンティン(東京ヤクルト)「ホームランを打つにはバックスピンをかけることが大切」 【2018年インタビュー】
第166回 ミレニアム世代のトッププロスペクトたち Vol.10「吉田輝星、矢澤 宏太」【ドラフト特集】
第150回 今年の神奈川は「ショートの年」だ!6人のショートをピックアップ!【ドラフト特集】
第659回 逆襲の横浜、完ぺきな内容で春制覇!南北ともに混戦模様に。【大会展望・総括コラム】
金沢vs横浜隼人【神奈川県 2018年春の大会 神奈川県春季大会】
横浜vs横浜創学館【神奈川県 2018年春の大会 神奈川県春季大会】
立花学園vs横浜商【神奈川県 2018年春の大会 神奈川県春季大会】
日大藤沢vs藤嶺藤沢【神奈川県 2018年春の大会 神奈川県春季大会】
第60回 横浜と東海大相模の2強を桐光学園と慶應義塾が追い平塚学園、横浜隼人等も追随【神奈川・2018年度版】【47都道府県 高校野球勢力図の変化】
第585回 【神奈川展望】今年関東開催の神奈川!関東大会を目指した今大会は例年以上の激戦!【大会展望・総括コラム】
第501回 ヒューストン・アストロズ 青木 宣親選手(日向出身)「失敗しなければ自分のことは分からない」 【2017年インタビュー】
第368回 東京ヤクルトスワローズ 小川 泰弘選手【後編】「試合で力を発揮するためのコンディショニング作り」 【2016年インタビュー】
第367回 東京ヤクルトスワローズ 小川 泰弘選手【前編】「長丁場のペナントレースでも力を発揮し続けるには」 【2016年インタビュー】
第303回 宮本 慎也氏【後編】「上手くなるには誰にでもできることの積み重ねしかない」 【2015年インタビュー】
館山昌平、復活への道
日大藤沢 【高校別データ】

プロフィール

館山昌平
館山 昌平(たてやま・しょうへい)
  • 経歴:日大藤沢高校
    −日本大学
    −東京ヤクルトスワローズ
  • タイプ:右投右打
  • 身長体重:181cm/98kg
  • ポジション:投手
  • 生年月日:1981年3月17日
  • 出身地:神奈川県厚木市
  • 上記データは掲載時のものとなります。
コラムトップに戻る サイトトップに戻る

コラム