第95回全国高等学校野球選手権新潟県大会 準々決勝展望
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第95回全国高等学校野球選手権新潟大会準々決勝 展望
第95回全国高校野球選手権新潟大会は、19日に4回戦8試合を行われ、ベスト8が決定した。戦前の予想通りシードを守って実力を発揮したチーム、ノーシードからシード校を破って快進撃を続けるチームなど各ブロック激戦を勝ち抜いてきた8チームが、21日から行われる準々決勝で激突する。ここでは、8チームのこれまでの戦いと、準々決勝の展望を紹介しよう。
準々決勝第一試合 村上桜ヶ丘vs新潟明訓
椎野(村上桜ヶ丘)
Aブロックを勝ち抜いてきた第1シードの村上桜ヶ丘と新潟明訓が激突。
春優勝の村上桜ヶ丘は、投手陣が強力。プロ注目のエース・椎野(三年)は、初登板となる4回戦新発田農戦で7回3安打無失点の好投。打線の主軸も務める長谷川(三年)、スリークォーター気味のフォームから小気味良いピッチングを見せる星野(三年)らで形成される投手陣は盤石だ。打線も長谷川、野沢(三年)、河内(三年)のクリーンナップはもちろん、下位打線にも勝負強い主将の松内(三年)らが控え、抜け目がない。
対する新潟明訓は3試合で39安打を放ってきた強力打線が魅力。昨年からのレギュラーで主将の竹内(三年)は今大会で先頭打者本塁打を放つなど核弾頭としてチームをけん引。四番の高田も2本塁打を記録し、しかも1本はランニング本塁打という機動力も活かせるのが強みだ。投手陣は二年のWエース漆原、村山に加え、三年の左腕・斎藤が台頭。四回戦、高田農戦ではリリーフした村山が失点し、若干の不安を残したものの、三枚の投手陣でカバーし合うだろう。椎野vs新潟明訓打線に注目が集まるが、お互い打線のつながりのあるチームなので、両チーム投手陣の出来が勝負の鍵を握りそうだ。
準々決勝第二試合 新潟工業vs新発田
Bブロックは、春8強の新潟工業とノーシードから勝ち上がってきた新発田が激突。新潟工は三番に座る主将・白井(三年)を中心に強力打線が自慢のチーム。大技、小技を織り交ぜ、相手投手に一気に襲い掛かる。投手陣は増子(三年)が主戦。ここまでの戦いでは、ヒットや四球でランナーを出しながらも、粘り強い投球で打線の援護を待ち、勝ち上がってきた。4回戦の五泉戦では10安打を浴びながら十二回完投するなどスタミナも十分だ。対する新発田は、エース・山田(三年)の力投が光る。糸魚川の石川とともに、今年の県内No.1左腕と称される山田は、ここまで27イニング無失点。4回戦の県央工戦では、強力打線を封じ、わずか2安打完封。第4シードを破る立役者になった。春は故障で悔しい思いをしただけに、完全復調といっても過言ではない活躍を見せている。山田対新潟工打線がどのような試合展開になるのか、楽しみだ。
準々決勝第三試合 日本文理vs中越
飯塚(日本文理)
Cブロックはシード校が順調に勝ち進み、屈指の好カードが実現した。
日本文理は下級生が主体のチーム。スーパールーキー・星(一年)、エースで打線の主軸も務める飯塚(二年)、飯塚とエースの座を争う左腕・小太刀(二年)らがチームをけん引している。特に一番・星、三番・飯塚らで構成される上位打線は破壊力抜群だ。唯一の懸念材料は投手陣の四死球くらいか。
対する中越はここまで接戦をものにし、勝ち上がってきたチーム。4回戦の十日町戦では終盤の六〜八回で鮮やかに逆転するなど、甲子園県内最多出場(8回)を誇る伝統校らしい戦いを見せている。主戦の星(二年)を中心に文理打線をどう抑え、そしてゲーム終盤どのような「仕掛け」を行うのか。有力校同士の見応えのある戦いを期待したい。
準々決勝第四試合 巻vs新発田中央
Dブロックもシード校が順当に勝ち進んできた。巻は昨夏日本文理を破ったエース・佐藤(三年)が今年も健在。二回戦の北越戦では165球完投、続く長岡商戦でも延長13回を一人で投げ抜いた。四回戦は四イニングのみだったが、ストレート中心の力投派なだけに、疲労の度合いが気になる。
一方春準優勝の新発田中央はエース・渡辺圭が2回戦、3回戦合わせて13イニングで被安打2という抜群の安定感。四死球も少なく、内野ゴロをを打たせて取るピッチングが魅力だ。両エースの投げ合いを期待せずに入られない好カードとなった。
(文=編集部)