目次

[1]野球漫画も、プロ野球番組も、上達のための参考にした学生時代
[2]マウンドの傾斜が合わない時などのテクニカルアドバイス
[3]3ヶ月間、死ぬ気でやれば人生は変わる!


実戦で勝てる投手になろう

 社会人野球の強豪・トヨタ自動車の主戦として活躍を残し続ける佐竹 功年投手。土庄高時代は、春季大会でノーヒット・ノーランを達成。その後の早稲田大では、150キロをマーク。身長169センチ、小柄な速球投手として注目を集めてきた。今回は、そんな佐竹投手に、「マウンドを制するための術」をたっぷりと伺いました。

野球漫画も、プロ野球番組も、上達のための参考にした学生時代

トヨタ自動車 佐竹功年投手

――佐竹投手といえば、土庄高時代は、3年間で球速16キロアップしています。当時は、どんな意識で練習や試合に取り組んでいたのでしょうか?

佐竹功年投手(以下「佐竹」) 常に、ビジョンをもっていました。高校に入る時に松坂 大輔投手(ニューヨーク・メッツ)をみて、150キロ出せば甲子園に行けるんだ!と思ったんです。それが甲子園の近道だと思っていました。
 もともと、球もそれほど遅くはなくて(当時130キロ)、体も小さくて細かったので、まだ伸びしろもあるかなと考えていました。結果的に高校3年生の時は146キロまで出せるようになりました。

――投げ方はどう学んでいったのですか?

佐竹 投げ方に関しては、監督やコーチなどいろんな人に教えてもらいましたが、マンガから学んだ部分も大きかったですね(笑) 『風光る』など、当時は読んでいました。
 体全体を使って投げるとか、技術的なことも、正解かは分からないけど、きっかけになりました。『これ、こうしてみよう!』とかそういう材料になりました。
 僕は球速を出すには、体の大きさよりも使い方だと思っているんです。あとは、肩甲骨と肩の柔軟性が大事だと考えています。

――投手としての戦術面は、どう学んでいったのでしょうか?

佐竹 とにかく野球が好きだったんで、プロ野球は、ほぼ毎日見ていて、そういうので自然と覚えていくんですよね。『今のは違うだろ』とか、オヤジの意見を耳に入れつつ。
 だから、マウンド上では、何も考えずにやるということはなかったですね。試合中も、配球は、ほぼ自分で決めていました。

走り込みトレーニングを行う佐竹投手

――試合中も考えられる投手になるために、佐竹投手は、日頃、どんな意識を持っていたのですか?

佐竹 ピッチャーって打たれないときって分かるんですよね。この指のかかりで、最高のイメージ通りのボールを投げられれば打たれないっていうのが。それを練習中は、数多くするように意識してやること。ただ、100球投げろといわれて、投げるのと、そうやって積み重ねていくのでは違うかなと思います。
 また、投手としてのノウハウを積み上げていくためには、バッターをみること

 キャッチャーのサインに、ただうなずいて投げるのと、キャッチャーはどういう意図でそのサインを出したのか、分かるのと分からないのとでは、結果もそうですけど、そのあとにも影響してくる。
 何も考えずに、外まっすぐ投げて打たれるのと、ちゃんと意図を持ってボール気味に投げようとか、ストライク気味に投げようとするのとでは、その結果、打たれたとしても、そのあとにキャッチャーと会話ができる。そこが大事なんです。

――高校時代から、そこまで考えていたんですね。

佐竹 そうしないと、勝てなかったんです。僕は、勝つためにやってたんで。

 自分が抑えるためより、チームのためにやっていました。だから、ここは三者凡退で帰らなきゃいけない、ここは三振とって帰らなきゃいけないとか。それは、強豪校でないからこそ、弱いものだからこそ考えなくてはいけない“手段“です。

3ヶ月間、死ぬ気でやれば人生は変わる!

――佐竹投手は、投球時の“足”の使い方をどう考えていますか?

佐竹 今の僕の考え方ですけど、基本的には僕が1つポイントにしているのは、『(右投手であれば)右膝が内側に入らないこと』。最後は入りますけど、足を上げていくときに入っていかない。あまり膝を曲げすぎない。そこだけですね。
 同様に、バッターも同じ部分を見ます。膝が入っていくバッターは打たれない、大丈夫だなって。
結局、膝が入ることによって、(体重移動の瞬間の)股関節の移動距離が短くなるので力が出ていってしまう。ピッチャーは、速い球を投げたいので、細いピッチャーに速い球を投げろっていわれたら、ここ(体重移動している距離の間)でスピードを出すしかないんですよね。
 あとは、フィニッシュの瞬間に、左足1本で内腿(うちもも)がしまって投げていればいいですが、そこを特に意識して投げてはいないです。投げたあとに、1本で立てたら今日は、いいな。できなかったら、どこか修正したほうがいいかなというくらいですね。

第84回都市対抗野球大会でのピッチング

――学生時代のアドバイスなどで今でも大事にしていることはありますか?

佐竹 僕が、大学生の時は、『骨をイメージしろ』と言われました。『骸骨(がいこつ)が投げていると思え』と。それを言われて分かったのは、社会人4年目になってから。
 骨盤は、足あげてから、投げ切る最後の最後まで動かない。
 それを先ほどの話で、膝が入ってしまう時点で、骨盤が傾くので、この時点で開いてしまうんです。それだと、パワーロスになるんですよね。

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