第93回全国高校野球選手権愛媛県大会開会式
「日本一の開会式」今年も
先導役の藤本達也くん(済美3年)に率いられ、松山商放送部3年の南條真莉さんと竹内敏恵さんによる学校紹介にのっての整然と、力強く、かつ元気な入場行進。そして関係者、来賓あいさつにおける59校が心を合わせた「おはようございます」の声。
7月14日11時から夏の太陽がさんさんと降り注ぐ愛媛県松山市の坊ちゃんスタジアムで行われた愛媛大会開会式は、今年も「日本一の開会式」と愛媛大会を訪れる方々が口にするにふさわしい、野球をできる喜びとこれから迫る戦いへの意気込みを見事に表現したものとなった。
その素晴らしさは平岡徹・愛媛県高校野球連盟会長が「正岡子規は『今やかの 三つのベースに人満ちて そぞろに胸のうち騒ぐかな』と詠んでいます。勝負は一瞬で決まるものですが、皆さんには自分や人々の記憶に一生残るような熱い戦いを期待します」、続いて竹浪中也・朝日新聞松山総局長が「思いっきりやって、元気いっぱいなプレーをしてほしい」とあいさつを述べた後、「自分の中でやりきれた」西条農業主将・松本将成くんの選手宣誓でいっそう際立つことに。愛媛県高校野球史上に残る名宣誓が終わった瞬間、2,000人以上が集った坊ちゃんスタジアムのスタンドからは盛大な拍手が起こっていた。
なお、大会は7月14日(木)から30日(土)まで坊ちゃんスタジアムをメイン会場に、[stadium]西条市ひうち球場[/stadium]、[stadium]今治市営球場[/stadium]、[stadium]宇和島市営丸山球場[/stadium]の4会場で58試合を開催。台風6号の影響による2日間の雨天順延と7月20日の休養日を経た後の日程は、21日は1回戦残り2試合と2回戦4試合を開催し、以後22・23日は2回戦、24・25日は3回戦と進んでいく。
そして[stadium]坊ちゃんスタジアム[/stadium]に会場を一本化して行われる準々決勝は26・27日の両日、2試合ずつに分けて開催。再び休養日を挟んでの準決勝は29日10時から2試合、そして決勝戦は30日12時にプレイボールがかかる予定である。
選手宣誓全文
宣誓
私たち選手一同は
東日本で起きた震災をはじめとする
社会の大きな混乱と不安の中
野球ができる喜びをかみしめ
被災された人々と全国の人々に元気と勇気を与えられるよう
私たちを支え応援してくれる人々に感謝し
汗を流してきた仲間との絆を信じ
この夏の一球一球を一生の記憶として残るよう
全力でプレーすることを誓います
平成23年7月14日
選手代表
愛媛県立西条農業高等学校
野球部主将
松本 将成
(文=寺下友徳)