市立船橋がコールド勝ちでベスト4進出 甲子園の悔しさを糧にした巧打の2番が3安打の活躍



三塁打を放った市立船橋2番・田中 淳弥

<第75回秋季千葉県高校野球大会:市立船橋11-3志学館(8回コールド)>◇25日◇準々決勝◇ゼットエー

 3季連続千葉県大会の優勝、そして夏春連続甲子園を目指す市立船橋が、準々決勝で志学館を相手に、強打を発揮してベスト4入りを決めた。

 ここまでは主砲・篠崎 大耀外野手(2年)を中心に強打を見せた。志学館相手にも足を使いながら、センターから逆方向にはじき返す攻撃を見せたが、2番・田中 淳弥外野手(2年)の働きが大きかった。

 初回、1死から右中間を破る三塁打でチャンスメークすると、続く3番・大野 七樹内野手(1年)の一打で先制のホームイン。続く2回は3対0で迎えた2死二塁から、再び右中間へ三塁打を放ち、打点をマーク。6対0で迎えた4回にも右前へ安打を放つなど、中軸につなぎつつ、自らもタイムリーを放って、この試合3安打1打点と十分な働きを見せた。

 重心を落としてどっしりと構える。バットのヘッドを投手方向に倒したままテークバックを引かず、軸足にしっかりと体重を乗せてタイミングを取ると、フォロースルーの大きいスイングで長打を飛ばす。バットにうまく乗せて捉えることができているので、大きなフォロースルーで1、2打席目は右中間を破る三塁打を記録できていた。チーム全体として、逆方向への打撃を課題としている中で、現在のフォロースルーを身につけることができたという。

 中学時代は名門・東都京葉ボーイズに所属した。市立船橋に進学し、2022年の夏の甲子園は背番号18でベンチ入り。敦賀気比(福井)との試合では代打で出場するなど甲子園の舞台を経験したが、これが大きなきっかけとなった。

「甲子園では高めの球に手が出てしまい、ライトフライでした。もう同じことをしないようにと思って、新チームから重心を落とすような打撃フォームで見方を変えて、高めの球を振らないように心掛けてきました」

 目標に掲げた甲子園ベスト4を果たして先輩たちへ恩返しをするために、重心を下げて繋ぐ意識はもちろん、ランナーがいなければ自ら出塁することを大事にしてきた。その姿に海上監督は、「甲子園の悔しい思いをもってやってきたと思いますし、中心選手になってきました」と期待を寄せつつ、成長を喜んでいる様子だった。

 この試合4安打を記録し、夏の甲子園も経験した1年生の3番・大野、そして今大会好調の主砲・篠崎と中軸には頼れる打者が揃っている。それだけに、1番・ハレグザッド ノア外野手(2年)と2番・田中の役割は大きく、期待されるのは致し方ないことだ。その期待に応えるような打撃を見せ続けられるか、田中の今後の活躍も注目だ。

 敗れた志学館では、注目右腕・鈴木 駿介投手(2年)が2回途中で降板する苦しい試合展開となってしまった。鈴木本人も「相手の勢いにのまれてしまい、思うように投げられずにテンポを悪くしてしまった」と反省。最速135キロの速球を持ちながらも、試合を作れなかったことを悔やみ、「冬を越えて、ストライク先攻の投球ができるように、フォームの再現性を高めたい」と課題を明言した。

 現在も重心移動の際に、かかと重心になってしまったり、つっこんだりと不安定な一面があったという。シャドーピッチングなどで改善していくつもりだが、あわせて「ダルビッシュ 有投手(東北高出身)や大谷 翔平投手(花巻東出身)のショートアームも取り入れたい」と話す。制球力向上へ、あらゆる方法を模索して、レベルアップを目指す。

(取材=編集部)

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