この試合のプレー写真は、記事の最終ページの下部に表示されています

魅惑の191センチの高校生サブマリン、準決勝敗退も 千葉ロッテで活躍した指揮官も絶賛



先発・松平快聖(市原中央)

 密かに注目を浴びていた逸材は日増しに注目度が高まっている。

 それが市原中央の191センチのサブマリン・松平 快聖だ。
 3試合で19回を投げて、19奪三振、3失点、防御率1.89と抜群の安定感を誇る。対する拓大紅陵は、好投手・伊東 賢生(千葉黎明)を攻略して勝ち上がっており、チーム打率は準々決勝を終えて.353とその打線の実力は県内随一だ。そんな相手にも快投を見せた。

 191センチ83キロと恵まれた体格を誇る松平。この試合で初めて松平の存在について覚えた方に説明すると、これほど体躯を持つ松平がアンダースローとなったのは、市原シニア時代のこと。オーバーでは制球が定まらず、腰が横回転気味だったこと、チームに変則投手がいない事情から現在の投法となった。

 では実際に投球はどうなのか。アンダースローのため球速は下がるが、それでもストレートは120キロ〜126キロを計測。最速130キロという触れ込みだが、前評判通りのストレートを投げ込んでくれた。

 高校生の右下手としてはかなり速く、だいたい110キロ〜115キロで、よくて120キロ。常時120キロ中盤を叩き出すサブマリンはあまりいない。体感速度的には140キロ前後はありそうで、拓大紅陵の打者がことごとく差し込まれているのだ。拓大紅陵の3番・中村 瑠斗は「本当に伸びていきます。あと190センチなのに、あんな低いところからリリースされるので、本当に打ちにくいです」

 松平はいかにコーナーで勝負するか求める。右打者へ外角いっぱいにストレート、100キロ台のスライダーを投げる。これがギリギリに決まるのだ。さらに中村はこう続ける。
 「外角ギリギリに決まるのですが、遠く感じるのでバットがなかなか出てこないんです…」

 さらにストレートを速く見せているのは80キロ〜90キロ台のカーブ。これが厄介で、鋭角な曲がりを見せるわけではないのだが、少し浮きながら曲がっていく。これが想像以上に打ちにくい。打者が想像できにくい、対応しにくい軌道なのだ。近年、プロ野球の投手が抜け気味のカットボール、スライダーを使って三振を奪う「抜けカット」と同じ使い方だと思っていいだろう。