習志野と木更津総合の死闘再び 延長12回の末に習志野が制する

木更津総合・篠木健太郎
今夏、千葉大会準決勝で死闘を演じた習志野と木更津総合。奇しくも秋季千葉県大会の準決勝で再び相まみえる。夏を知るメンバーが多く残っている両チーム。木更津総合にとってはリベンジマッチ、習志野にとっては再び挑戦を受ける立場となった一戦。
前半は緊迫の投手戦。習志野の先発エース・山内 翔太は、右打者にはクロスファイヤーを使いながらストライクゾーンを広く使った投球。左打者に対しては、外角を中心にストライクとボールの丁寧な出し入れ。
千葉黎明戦の時はボール球が多かったが、今日はストライク先行でテンポよく、山内らしさ溢れる投球で木更津総合打線を封じ込めていく。また途中でランナーがいない場面でもクイックで投げてみたりと、あらゆる手段で打者を抑えたところに、引き出しの多さを感じさせた。
一方の木更津総合の先発は篠木 健太郎。夏の試合では先発しており、チームを勝利に導くことが出来なかった。おそらく木更津総合の中では誰よりも習志野に対してリベンジ精神を燃やしているであろう。その悔しさをボールに乗せたかのように、立ち上がりは少し荒れていたストレートも次第にストライクゾーンに集まる。
夏に比べるとしっかり指にかかったボールがいっており、さらに伝家の宝刀・高速スライダーも混ぜ合わせる。このピッチングを前に強力習志野打線でも簡単にヒットを出すことが出来ない。
両チームのエースが持ち味を出していくが、5回に木更津総合は8番・篠木のタイムリー。習志野も同じく5回に山内の本塁打で1対1として前半を折り返した。
次の1点が勝負を分けるかと思われた後半、試合は一転して点数を取り合う。
木更津総合は6回に1番・秋元 俊太のヒットから3番・山中 海斗のタイムリーを放つ。この2人はマルチ安打を放ったが共通して言えるのは、仕掛けが小さく、反動を大きく使わないこと。さらに柔らかくスイングができているので、打席の中で柔軟かつシャープに対応することができていた。今後も注目のバッターだ。