中村 尋選手 (千葉英和)

中村 尋

球歴:千葉英和

都道府県:千葉

ポジション:捕手

投打:右 / 左

身長:180.0 cm

体重:87.0 kg

学年:卒業

寸評

 今年の千葉県内でNO.1のスラッガーと呼べるのが中村 尋。今年の春季大会で最速139キロ右腕・津留崎 大地から2本塁打を放つなど、スラッガーとしての実力をいかんなく発揮してきた中村。ドラフト候補として注目される相内に対して、どんな打撃を見せるか注目してみた。 (打撃) まず結果だけいうと4打数1安打1得点2三振だった。さらに詳しく言うと 第1打席 ストレートを打ち上げてセンターフライ 第2打席 フォークを空振り三振 第3打席 フォークを空振り三振 第4打席 バントヒット 艫居と同じく猛打爆発ということにはならなかったが、第1打席のセンターフライは詰まっただけで、タイミング自体はあっていたので、芯を喰えばスタンドインも出来たであろうし、インコースを振り抜いて猛烈なファールと、怖さは十分に感じられた内容であった。落ちる球に弱い選手だ。 スタンスはスクエアスタンス。トップは高めの位置に置いて背筋を伸ばして構えている。投手の足が着地したところから始動を仕掛けていき、ほぼノーステップで打ち込んでいく。長距離打者仕様のスタイル。始動の仕掛けは遅く、ぎりぎりまで引き付けてボールを叩いていく。恵まれた体格と水準以上のヘッドスピードに到達していなければ難しい打法。彼は一定以上のヘッドスピードとトップは深く取っていく。ノーステップなので、自分の「間」で打つのが難しく、タイミングを測れないと腕だけの回転のスイングになってしまうので気を付けていきたい。 トップの動きを見ていくとヘッドを投手方向へ向けながらバックスイングを取っていかない。始動が遅く立ち遅れないため、反動を小さくしているのだろう。バックスイングに入った時のグリップがやや体の奥に入っていて、インコースの捌きは難しいスイング打と思っていたが、前よりも緩和され、インコースの捌けるスイングになってきた。 スラッガータイプだが、スイングの軌道を見ていくとインパクトまで最短距離で鋭いスイングを見せており、芯で捉えた時の打球の速さは圧巻。フライが上がった時の弾道の高さは彼のインパクトの強さを表している。フォロスルーの位置は低く、どちらかというと放物線の打球よりも、ライナー性の打球が多い。 下半身が開かずに実にコンパクトなスイングを見せていて、打撃技術は高い。長距離打者の打撃ではなく、鋭いライナーを放つ中距離打者の打撃で、体に秘めるパワーと金属の反発力で飛ばす選手ではないだろうか。木製に置き換えてスラッガーになれるかは現時点では未知数だ。 (守備・走塁) 一塁守備だが、昨年よりもしっかりと動けている。打球に対し、正面で捕球し、鋭い打球に対しても反応良く対応。球際も強く、きわどいゴロも処理出来ている。ワンバウンドの処理も無難にこなすことが出来ており、一塁守備は想像以上に上手い選手であった。 走塁は手抜きをせず、しっかりと走っているのが伝わってくる。塁間タイムは4.5秒と速くないが、積極的に盗塁を仕掛けたり、腰を痛めている相内を見てセーフティバントを仕掛ける実践的な面を見せ、ただ打つだけの選手ではないことに驚いた。
更新日時:2012.05.11

将来の可能性

 守備・走塁を見ると手抜きをせずこなす姿勢の良さは評価出来るし、打撃よりも手抜きを怠らない姿勢が印象に残った。打撃技術も以前より粗がなくなってきて、コンパクトな打撃を実現出来ている。コンパクトな打撃フォームに改良したことで、圧倒的な長打力・威圧感は感じさせないが、木製バットの順応は早そうな選手に見える。  高卒プロではなく、大学・社会人に進んでから、持ち味の長打を磨いていき、存在感を示していく選手であろう。  最後の夏。強力打線・千葉英和の先頭を引っ張る強打者として、県内の投手を震え上がらせる強打を見せ続けてほしい。
更新日時:2012.05.11

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