蛭間 拓哉選手 (浦和学院)
寸評
侍ジャパンU-18代表の一次候補に選出された強打の外野手。走攻守すべてにおいて高レベルな外野手だ。だんだん自分の能力を表現できるようになり、大きく評価を上げた。 (打撃) インパクトで強く押し込んで広角に長打が打てる強打の外野手。土壇場に強く、春季埼玉県大会決勝では9回、春季関東大会準々決勝でも同点弾を放つなど勝負所で活躍が光る頼もしいスラッガーだ。 スタンスはスクエアスタンス。グリップは肩の位置において背筋を伸ばしてバランスよく構えることができている。投手の足が着地したところから始動を仕掛ける選手で、すり足気味に足を上げていき、インステップ気味に踏み込んで打ちに行く。 トップの動きを見ていくと捕手側方向へ向けていきながら、トップを形成する。グリップが奥に入りすぎず、体をひねりすぎないので、ロスが少ない打撃フォームとなる。肩口から振り出す動きができており、インパクトまで最短距離でボールを捉えることができている。 下半身の動きを見ると、しっかりと踏ん張ることができており、下半身の割れができており、低めの球にも対応することができている。甲子園では外角低めのカットボールを痛烈な中前安打、外角ストレートをホームランにした。 (守備・走塁) 一歩目への打球反応の速さ、スローイングの強さ、守備範囲の広さ、球際の強さ、すべて一級品。今年の高校生外野手で彼以上の外野手はなかなかいないだろう。 また埼玉大会では6試合で9盗塁、甲子園でもさっそく盗塁を決めているように盗塁能力も高い。盗塁タイムは3.3秒前後と高校生では標準以上のタイム。走れる外野手として楽しみな逸材だろう。
更新日時:2018.08.12
将来の可能性
ここまで走攻守のパフォーマンスを見ると、今年の高校生外野手ではトップクラスの力量で、過去に指名された高卒の左打ち外野手と比較してもハイレベルで、十分にプロを狙える力量は持っている。高い技術と精神力の強さによって自分の能力を公式戦で表現ができるようになってきた。 勝負強さもあり、高いステージでも生き残れる逞しさを持った選手。最後の甲子園ではどんな伝説を残すのか注目したい。
更新日時:2018.08.12
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